台湾は、5種目すべてに選手が出場する5つの国・地域の1つで、8人がウェンブリーアリーナのコートに立つ

メダルに最も近いとみられるのは混合ダブルスのチェン・フンリン/チェン・ウェンシン組。それぞれ男子、女子ダブルスを掛け持ちしながら、ちょうど1年前、ロンドン五輪と同じ会場で開催された世界選手権で、世界ランク1位の中国ペアに敗れるもベスト8入り。その翌月に行われたジャパンオープンでは、中国ペアへのリベンジを果たした上でスーパーシリーズ(SS)初優勝をなし遂げた。そして五輪前最後のシンガポールオープンSS、初めてSS決勝に進んだ池田信太郎・潮田玲子組を寄せ付けずに完勝したのは、記憶に新しいところだ
ロンドンでは、アテネ(女子ダブルス・混合ダブルス)、北京(女子ダブルス)と2度のオリンピックを経験しているダブルスのスペシャリスト、チェン・ウェンシン選手が、初出場のチェン・フンリン選手を精神面でリードする

もう1人のチェン(シャオチエ)選手にも注目だ。身長158cmと小柄ながら、女子シングルスでは屈指のスピードを誇り、加えて、多彩なテクニックも備え持つ
2004年、18歳で出場したアテネ五輪でいきなりベスト8進出の活躍を見せる。さらにこの年、男女を通じて初の中国選手以外の世界ジュニア選手権シングルスチャンピオンとなり、世界にその名を知らしめる。初戦(2回戦)敗退に終わった北京五輪を経て、自身3度目となるロンドン五輪の前哨戦、昨年の世界選手権では、決勝で世界ランク1位のワン・イーハン選手(中国)に敗れるも、周囲の予想を裏切る活躍で銀メダルを獲得している
何より、オリンピックは数ある国際大会の1つにすぎないと言い切る、常に自然体の姿勢が、番狂わせを起こす可能性を感じさせる
台湾五輪代表(8人)
【男子シングルス】 スー・ジェンハオ選手(20)
【女子シングルス】 チェン・シャオチエ選手(26)、タイ・ツーイン選手(18)
【男子ダブルス】 ファン・チエミン選手(26)/リー・シェンム選手(26)
【女子ダブルス】 チェン・ウェンシン選手(30)/チェン・ユーチン選手(29)
【混合ダブルス】 チェン・フンリン選手(26)/チェン・ウェンシン選手