
香港は4人をロンドンに送り込む。このうち唯一、オリンピックを経験しているのが女子シングルスのイップ・プイイン選手だ
20歳で臨んだ北京五輪は、第4シードに入ったチームの先輩、ワン・チェン選手(当時32)の陰に隠れる形で出場し1回戦負け。ロンドン五輪には当初、2007年から香港チームに加わった経験豊富な元中国ナショナルメンバー、ツォウ・ミー選手とともに出場することが有力視されていた。しかしツォウ選手が2010年9月、ドーピング違反で2年間の競技会出場停止処分を受けたことで事態は一変。香港のエースとして、期待とプレッシャーを一身に背負うことになった
同年11月に中国・広州で開催されたアジア大会では、香港選手団の旗手に指名され、競技では中国選手に続いて、廣瀬栄理子選手とともに見事銅メダルを獲得。その後も期待に応える活躍を見せ、一時は世界ランクを8位(2011年2月)まで引き上げた。ただし、同年5月からオリンピックレースがスタートし世界の強豪の参戦機会が増えると結果を残すのが難しくなり、じりじりとランクを下げ世界23位(2012年5月3日)でレースを終えた。この結果、五輪出場資格を得た全46人の選手の中で上から18番目で、16組に分かれて行われる予選リーグ(各組1位のみ通過)で上位1~16番目の誰かを倒さなければ決勝トーナメントに進めない厳しい状況に置かれている
女子シングルスで五輪2大会連続出場を果たすのは、アジアではイップ選手のほか、インドのサイナ・ネワル選手のみ。4年前の敗戦と、プレッシャーのかかる中、苦しみながらもレースを勝ち抜いた経験を生かし、この逆境を跳ね返して決勝トーナメント進出を果たせるかどうかが注目される
香港五輪代表(4人)
【男子シングルス】 ウォン・ウィンキ選手(22)
【女子シングルス】 イップ・プイイン選手(24)
【女子ダブルス】 ツェ・インシュー選手(21)/プーン・ロクヤン選手(20)