大阪インターナショナルチャレンジ、混合ダブルスを除く４種目で決勝に進んだ日本勢だったが、男子シングルスで敗れ、同国対決となった女子２種目に男子ダブルスを加えた３つのタイトルを獲得した
この大会は、所属チームの撤退・移籍によりペアを解消し、昨年末に再結成を果たした女子ダブルスの松尾静香・内藤真実組にとって、現在の実力をアピールする機会だった。ベスト４に終わった前週のマレーシアオープングランプリ（ＧＰ）ゴールドに続く国際大会復帰２戦目で、下位大会とは言え期待に応えて優勝し、復活への一歩を記した。リオ五輪を目指すには、上位大会への出場機会が限定される現在のＢ代表から、なるべく早期にＡ代表に引っ張り上げられる必要がある。先を走る日本の上位ペアとの差を埋めていくためにも、今後、出場機会が与えられる大会すべてで負けられない戦いが続く
男子ダブルスは、今年からＢ代表としてナショナルチームに復帰した数野健太、山田和司両選手のペアが韓国ペアをストレートで降し、昨年に続く２連覇を達成した。前週のマレーシアオープンＧＰゴールドではベスト８。敗れはしたが、優勝したシンガポールペアにあと一歩（21-19,18-21,20-22）のところまで迫っている。現在世界２位の早川賢一選手と長くペアを組み多くのタイトルを手にした数野選手と、かつてシングルスで代表入りしていた山田選手の個々の実力は折り紙つき。今後はペアとして、国際大会で結果を積み重ねることができるかが問われる
女子シングルスは、世界ランクで高橋沙也加、三谷美菜津、廣瀬栄理子のＡ代表３選手に続く日本４番手につける橋本由衣選手がきっちり勝ち、結果を残した。とりわけ日本選手間の競争が激しいこの種目で、Ａ代表不在の今大会を制することは橋本選手にとって必須条件。再起を目指すライバルの奥原希望、佐藤冴香両選手を直接倒して優勝を手にしたことで、ここから勢いに乗っていきたいところだ
一方、男子シングルスでは、千葉で開催された2012年世界ジュニア選手権に出場し、男子ダブルスで優勝（男子シングルスはベスト16）した、「桃田世代」の香港ウン・カロン選手が、準決勝の坂井一将選手に続いて、決勝では武下利一選手にストレート勝ち。２月の中国インターナショナルチャレンジに次いで、シニア大会２勝目を挙げた
混合ダブルスは、◆2011年世界ジュニア３位◆12年アジアジュニア優勝・世界ジュニア３位◆13年アジアジュニア優勝・世界ジュニア３位・ベトナムオープングランプリ（ＧＰ）優勝――の韓国の成長株チェ・ソルギュ／チェ・ユジョン組に、インドネシアのムハンマド・リジャル／ビタ・マリッサ組がファイナルゲーム13-18からの８連続得点で逆転勝利した。33歳のマリッサ選手が育てた前のパートナー、19歳のプラビーン・ジョーダン選手がナショナルチーム入りし、27歳のリジャル選手のパートナーだった24歳のデビー・スサント選手とペアを結成。残されたベテラン２人も、ナショナルチームに属さないプロのペアとして今年から始動し、５大会目の大阪で初優勝を飾った
決勝の結果
【男子シングルス】 武下利一（世界88位）〈13-21,12-21〉ウン・カロン（香港、世界107位）
【女子シングルス】 橋本由衣（世界36位）〈21-13,21-14〉土井杏奈（世界345位）
【男子ダブルス】 数野健太・山田和司（世界121位）〈21-19,21-11〉キム・ドクヨン／チュン・ボンチャン（韓国）
【女子ダブルス】 宮内唯・久後あすみ（世界80位）〈22-24,6-21〉松尾静香・内藤真実（世界194位）
【混合ダブルス】 チェ・ソルギュ／チェ・ユジョン（韓国、世界53位）〈18-21,21-17,18-21〉ムハンマド・リジャル／ビタ・マリッサ（インドネシア、世界92位）
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