
インドオープンSS決勝、デンマークが中国と並んで2種目でタイトルを獲得。ほかにも、男子シングルスでベスト4が1人、ベスト8が2人という結果を残し、来月同じ会場で開催される、とりわけ男子の国・地域別対抗戦トマス杯に向け好感触を得た
デンマークは来月18日から始まるトマス・ユーバー杯の一次リーグで、男女とも日本と同じB組に入った〈https://badpal.net/2014/04/01/men-to-face-tougher-opponents-than-women-thomasubers-draws-revealed/〉。各組の上位2チームが決勝トーナメント(準々決勝)に進むが、日本が3大会連続となるメダルを獲得するには、一次リーグを1位で勝ち抜けることが重要で、デンマークは負けられない相手だ
ティネ・バウン選手の引退後、シングルスで日本が優位に立つ女子よりも、両国の実力が拮抗しているのは男子。まだ出場選手が発表されていない段階で単純に比較はできないが、世界ランク順に今大会の結果だけみると、互角かそれ以上との印象を受ける。日本にとって気がかりは、第2シングルスで勝ち星が期待される桃田賢斗選手が、トマス杯で対戦が予想されるハンス・クリスチャン・ビティングス選手に1回戦でストレート負けしたこと。デンマークは、唯一の穴といえる第2ダブルスに前回大会同様、混合ダブルス優勝のヨアキム・フィッシャー・ニールセン選手を起用してくることも考えられる。シンガポールオープンSS終了後の調整に加えて、選手の起用方法が勝敗のカギを握る
日本とデンマークの世界ランク上位選手のインドオープン結果比較
◆第1シングルス: 田児賢一(世界3位、棄権)―ヤン・ヨルゲンセン(世界5位、ベスト4)
◆第1ダブルス: 早川賢一・遠藤大由〈世界2位、ベスト4〉―マシアス・ボー/カールステン・モゲンセン〈世界3位、優勝〉
◆第2シングルス: 桃田賢斗〈世界12位、1回戦負け〉―ハンス・クリスチャン・ビティングス(世界17位、ベスト8)
◆第2ダブルス: 園田啓悟・嘉村健士〈世界13位、2回戦負け〉―マッズ・コンラド・ペターセン/マッズ・ピーラー・コルディング(世界20位、2回戦負け)
◆第3シングルス: 上田拓馬〈世界20位、ベスト8〉―ビクター・アクセルセン(世界18位、ベスト8)
中国はこれまで、体調管理が難しいとされるインドオープンSSに主力選手全員を送り込むことはなかった。しかし今回は、1カ月後に迫ったトマス・ユーバー杯の会場ということで、フルメンバーで乗り込んできた。その結果、5種目中4種目で決勝に進んだが、男子2種目を落とし、優勝は女子2種目のみとなった
男子シングルスのチェン・ロン選手は、ロンドン五輪準決勝で敗れた後、4連勝していたマレーシアのリー・チョンウェイ選手に、前月の全英オープンSSプレミア決勝に続き連敗。一度は追い抜いた通算対戦成績も、8勝9敗と再び1つ負け越した。リー選手はこの大会、2年連続3度目(2011,13,14年)の優勝
男子ダブルスでは、ディフェンディングチャンピオンのリュウ・シャオロン/チュウ・ツィハン組が、準決勝で第1シードの早川賢一・遠藤大由組を破った勢いに乗って大会連覇を狙ったが、第2シードのデンマーク、マシアス・ボー/カールステン・モゲンセン組に跳ね返された
一方、混合ダブルスでデンマークのヨアキム・フィッシャー・ニールセン/クリスティナ・ペダーセン組に敗れた韓国コ・ソンヒョン/キム・ハナ組は、2年連続で準優勝に終わった。また一昨年優勝した女子ダブルスの韓国キム・ハナ/チョン・ギョンウン組は、決勝で中国ユー・ヤン/タン・ユエンティン組に敗れた
決勝の結果
【男子シングルス】 リー・チョンウェイ(マレーシア、世界1位)〈21-13,21-17〉チェン・ロン(中国、世界2位)
【女子シングルス】 リ・シュエリ(中国、世界1位)〈20-22,19-21〉ワン・シーシャン(中国、世界3位)
【男子ダブルス】 マシアス・ボー/カールステン・モゲンセン(デンマーク、世界3位)〈17-21,21-15,21-15〉リュウ・シャオロン/チュウ・ツィハン(中国、世界6位)
【女子ダブルス】 キム・ハナ/チョン・ギョンウン(韓国、世界11位)〈10-21,21-13,16-21〉ユー・ヤン/タン・ユエンティン(中国)
【混合ダブルス】 ヨアキム・フィッシャー・ニールセン/クリスティナ・ペダーセン(デンマーク、世界4位)〈21-16,18-21,21-18〉コ・ソンヒョン/キム・ハナ(韓国、世界6位)