
USオープンGPゴールド決勝、日本勢による全種目制覇の期待もあったが、ともに今大会第1シードの男子ダブルス早川賢一・遠藤大由組と女子ダブルス高橋礼華・松友美佐紀組の2冠に終わった。出場を逃したロンドン五輪後を見据えさらなる高みを目指す両ペアにとっては、この勝利を新たな起点としたいところだ
今大会、全試合ストレート勝ちで決勝まで進んだ早川・遠藤組は、国際大会では初対戦となる同僚、廣部好輝・数野健太との同国対決に臨んでも、つけいるすきを与えずに完勝。昨年4月のオーストラリアオープンGPゴールド以来の優勝を手にした

高橋・松友組は、ロシアの五輪代表であるニナ・ビスロバ/バレリ・ソロキナ組に先行を許し、一時は5-13と大きく水をあけられるも、徐々に追い上げ逆転で第1ゲームを取る。第2ゲームも競り合いとなるが、14-15から4連続得点で逆転し引き離すと、そのまま振り切り、GPゴールド初優勝を遂げた
日本勢最大の誤算は、男子シングルスの第1シードに入った上田拓馬選手。決勝までは順当に勝ち上がってきたが、今大会に参戦した数少ないロンドン五輪代表の1人、ロシアのウラジミール・イワノフ選手に不覚を取り、あと一歩のところでタイトルをつかみ損ねた
女子シングルスは、今別府香里選手が台湾の3番手、今大会第1シードのパイ・シャオマ選手に挑み、第1ゲームを失った後、第2ゲームを奪い返してファイナルゲームに持ち込むが、最後は11-21で力尽きた
混合ダブルスでは、インドネシア出身のベテラン2人、トニー・グナワン、ビタ・マリッサ両選手が早川賢一・松友美佐紀組を圧倒した。2002年に活動の場をインドネシアからアメリカに移し、昨年ようやく市民権を取得できた37歳のグナワン選手は、インドネシア代表として男子ダブルス金メダルを獲得したシドニー五輪から3大会ぶりに、今度はアメリカ代表としてロンドン五輪に出場する
決勝の結果
【男子シングルス】 上田拓馬(世界40位)〈20-22,17-21〉ウラジミール・イワノフ(ロシア、世界44位)
【女子シングルス】 パイ・シャオマ(台湾、世界27位)〈21-17,16-21,21-11〉今別府香里(世界53位)
【男子ダブルス】 早川賢一・遠藤大由(世界12位)〈21-15,21-10〉廣部好輝・数野健太(世界35位)
【女子ダブルス】 高橋礼華・松友美佐紀(世界20位)〈21-19,21-17〉ニナ・ビスロバ/バレリ・ソロキナ(ロシア、世界21位)
【混合ダブルス】 早川賢一・松友美佐紀(世界46位)〈13-21,10-21〉トニー・グナワン/ビタ・マリッサ(米国/インドネシア)