LEE Chong Wei’s story (3)

ミスターバドミントンこと、デンマークのモルテン・フロストMorten FROST)氏の後押しで、ナショナルユース入りを許可された17歳のリー・チョンウェイ選手(以下チョンウェイ、敬称略)は、生まれ育ったペナン州から首都クアラルンプルールに移り住むことになった。

これまで一度も親元を離れたことのない末っ子の初めての‘上京’に、とりわけ母親と姉はひどく心配した。そして迎えた出発の日、皆が仕事のため家族総出の見送りもなく、バドミントンバッグだけを手に、幼いころ近くのコートにトレーニングに通っていた時のように父親の運転するバイクの後部座席に乗って駅に向かった

The day he made a decision to face any challenge for being the greatest @archives

チョンウェイが所属することになったスポーツカレッジでの生活は、午前5~6時45分にランニング、フットワーク、技術の練習、午前7時30分~午後3時にナショナルユースを対象にした授業に臨み、授業を終えると午後6時30分までトレーニング。その後は洗濯をして夕食をとり翌日のトレーニングに備え早めに就寝、という規則正しいもの。心身ともにリラックスできるのは、夕食後のわずかな時間だけだった

チョンウェイはそれまでペナン州で、バドミントンにおいて優れているという自負があった。しかし異なる場所での新たな生活は、その自信を失わせた。1つは、トレーニングに組み込まれていたウエイトトレーニング。自重を利用する懸垂しかしたことがなかったためうまくできず、チームメイトにからかわれて落ち込んだ。もう1つは親しい知人のいない環境になじめず、話し相手が1人もいなかったこと。そのため、唯一のはけ口であった父親への電話で新しい環境に適応する難しさを訴え涙してしまい、すべてを投げ出して帰りたいと思ったという。これに対し父親は、現在チョンウェイが置かれている環境に身を置きたいと強く願っても叶わない若者が数多くいること、自らの決断に責任を持たなければ後々必ず後悔すること、を伝えた。これ以降、チョンウェイはどんな困難に直面しようとも、自分が選んだ道でがんばっていく決意を固めた(続く)

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