
世界選手権2日目、女子シングルスと男子ダブルスの1回戦、混合ダブルスの2回戦が行われ、日本勢は世界選手権デビューの女子シングルス、高橋沙也加、今別府香里両選手がオリンピックと同等の権威ある大会で初勝利を上げた
男子ダブルスは、平田典靖・橋本博且組が格下のメキシコペアを寄せ付けずに快勝。一方、いずれもシードペアとの対戦となった混合ダブルスでは、早川賢一・松友美佐紀組が世界ランク14位のデンマークペアにストレート勝ちし3回戦に進んだが、橋本博且・前田美順組は世界6位のインドネシアペアから第1ゲームを奪うも逆転で敗れ、明暗が分かれた
以下は、この日 BadPaL の取材に応じた日本選手のコメント
【女子シングルス】高橋選手
「3週間前に右足首を負傷し、出場は無理かなという厳しい状況だった。ただせっかく得た(世界選手権出場の)機会で、勝ち負けはもちろん大事だが、万全ではない状況の中でもやるべきことがあると思い出場したかった。世界選手権に初めて出場することで、周りの先輩から緊張すると言われていたが、名前をコールされた瞬間、緊張したのが自分でも分かった。それでも無理して緊張しないようにするのではなく、それを当たり前ととらえた上で、試合中に修正できたことは良かった。次は三谷美菜津選手との日本勢対決となるが、負けたくない気持ちは間違いないが、世界ランク上位でスーパーシリーズ(SS)優勝という実績も残している相手なので、向かっていきたい」
【女子シングルス】今別府選手

「(7月後半になって、滑り込みで世界選手権出場が決まったが)、出場辞退や負傷欠場の選手の代わりに繰り上がりで出られる可能性があることを知らなかった(笑)。4月25日時点の世界ランクで出場枠に入れなかったことで、7月の北米遠征後は9月のジャパンオープンに照準を絞っていた。先に繰り上がりでの出場が決まった元チームメイトの三木佑里子・米元小春組に遠征中、「いいな」と話したところ、教えられた。これまで世界選手権に対する特別な思い入れはなく試合は試合という気持ちだったが、1回戦は勝ちたいという欲が生まれた。今日の試合では、6月のインドネシアオープンSSプレミアから続く、点数を取られてもあせらない気持ちの余裕が出た。この後も1つ1つ段階を経ながら自分の実力にしていきたい」
【男子ダブルス】 平田・橋本組

「(格下相手の対戦だったが)、次の試合(2回戦)で全英オープンSSプレミアを制した中国ペアと対戦することが分かっていたので、そこへつなげるためにもしっかりとした気持ちで臨んだ。世界選手権はほかの大会に比べて注目度が違う。昨年、ロンドン五輪出場を逸した後すぐにというわけではないが、目標としてきた」
【混合ダブルス】 早川・松友組

「世界ランク上位のシードペアとの対戦だったが、昨年のジャパンオープンで嘉村健士・米元小春組が勝っていたので、勝てると思って試合に臨んだ。こちらの方がスピードが上で、相手があたふたしているのが分かった。とりあえず、今日の試合に勝つことを目標としてきた。今大会はここまで、混合ダブルスと、男子ダブルス・女子ダブルスの日程が分かれていたので、混合ダブルスの試合だけに集中できたのは良かったと思う」
【混合ダブルス】 橋本・前田組

「(世界6位のペアを相手に対等に渡り合いながら、ファイナルゲーム中盤以降、一気に持って行かれてしまったが)、決してこちらが底をついたわけではなく、相手が冷静で一枚上手だった。奪い返された第2ゲームも後半、追い上げることはできたが遅すぎた。今年初めにペアを組み始めてから間がなく、練習機会も代表合宿時のみと少ないが、世界の上位ペアにも大敗することなく競り合いができ、ここまで良い感じできている。最近ではお互いに何をやろうとしているのかが分かるようになってきた。まだ明確な目標はないが、今、混合ダブルスをやっていて楽しいと思えている。その間は磨いていきたい」
日本選手2日目の結果
【女子シングルス1回戦】 高橋沙也加(世界23位)〈21-17,21-17〉ティー・ジンイ(マレーシア、世界42位)、アプリラ・ユスワンダリ(インドネシア、世界22位)〈18-21,10-21〉今別府香里(世界32位)
【男子ダブルス1回戦】 平田典靖・橋本博且(世界22位)〈21-8,21-8〉リノ・ムニョス/ロペス・アンドレス(メキシコ、世界108位)
【混合ダブルス2回戦】 アナース・クリスチャンセン/ジュリー・ハウマン(デンマーク、世界14位)〈7-21,19-21〉早川賢一・松友美佐紀(世界23位)、ムハンマド・リジャル/デビー・スサント(インドネシア、世界6位)〈10-21,21-17,21-11〉橋本博且・前田美順(世界44位)
日本選手3日目の対戦カード
【男子シングルス2回戦】 上田拓馬(世界16位)対ビクター・アクセルセン(デンマーク、世界22位)、チェン・ロン(中国、世界2位)対佐々木翔(世界18位)
【女子シングルス2回戦】 三谷美菜津(世界10位)対高橋沙也加(世界23位)、廣瀬栄理子(世界13位)対ペトヤ・ネデルチェワ(ブルガリア、世界27位)、プサルラ・ヴェンカタ・シンドゥ(インド、世界12位)対今別府香里(世界32位)
【男子ダブルス2回戦】 早川賢一・遠藤大由(世界4位)対クリス・ラングリッジ/ピーター・ミルズ(英国、世界25位)、リュウ・シャオロン/チュウ・ツィハン(中国、世界7位)対平田典靖・橋本博且(世界22位)
【女子ダブルス2回戦】 高橋礼華・松友美佐紀(世界3位)対サラリー・トゥントーンカム/ナリッサパト・ラム(タイ、世界25位)、末綱聡子・前田美順(世界14位)対ブリジット・ミシェルズ/ヨハナ・ゴリツェウスキ(ドイツ、世界22位)、ウーン・ケーウェイ/フー・ビビアン・カームン(マレーシア、世界13位)対三木佑里子・米元小春(世界21位)、ティアラ・ロサリア・ヌライダ/ゲビー・リスティヤニ・イマワン(インドネシア、世界17位)対脇田侑・江藤理恵(世界58位)