
アジア選手権決勝、前日の準決勝で日本、マレーシア、インドネシア、香港の選手が相次いで敗れ、勝ち残ったのは中国と韓国の選手のみ。その上、5種目中4種目が同国対決となったことで観客の入りが懸念された。しかし台北で中国トップ選手の人気は高く、試合会場である台湾アリーナの周りには、早朝から開場を待つ人の長い列ができ、主催者側発表で開門時の入場者数6,325人を記録した
この日、唯一の同国対決でない決勝種目となった混合ダブルスは、韓国コ・ソンヒョン/キム・ハナ組が、ロンドン五輪金メダリストでディフェンディングチャンピオンの中国ツァン・ナン/ツァオ・ユンレイ組にストレート勝ち。キム選手がロンドン五輪での失格処分により、国際舞台への復帰が遅れたこともあり、今年初めてペアを組んで出場した大会だったが、いきなり優勝を飾った

コ・ソンヒョン選手は、イ・ヨンデ選手と組む男子ダブルスでも、チームメイトでディフェンディングチャンピオンのキム・ギジョン/キム・サラン組を倒して優勝し、今大会2冠に輝いた。男子ダブルスでは、準決勝で敗れたものの、早川賢一・遠藤大由組が銅メダルを獲得。同じく銅メダルのマレーシアのリム・キムワー/ゴー・ウェイシェム組とともに、表彰式で国旗掲揚台に自国の旗を上げた
中国トップ2人による、昨年と同じ顔合わせとなった女子シングルス決勝は、世界3位のワン・イーハン選手が同1位でディフェンディングチャンピオンのリ・シュエリ選手をストレートで破り、昨年のリベンジを果たすとともに、2011年に続く2年ぶり2度目のアジア選手権タイトルを手にした

この種目でも男子ダブルスと同様、廣瀬栄理子、高橋沙也加の日本選手2人がセミファイナリストになったため、中国国旗2枚の横には日の丸が掲げられた。ただ運営者側の手違いで、掲揚された日本国旗は1枚のみとなってしまった

なお、男子シングルス銅メダルのマレーシア選手、女子シングルス銅メダル(2人)と男子ダブルス銅メダルの日本選手、混合ダブルス銅メダルの香港選手は準決勝で敗れた後、台湾から離れた。そのため、表彰式で金、銀、銅メダルを獲得したすべての選手が揃ったのは、女子ダブルスのみだった
決勝の結果
【男子シングルス】 チェン・ロン(中国、世界2位)〈17-21,19-21〉ドゥ・ペンユ(中国、世界3位)
【女子シングルス】 リ・シュエリ(中国、世界1位)〈15-21,13-21〉ワン・イーハン(中国、世界3位)
【男子ダブルス】 イ・ヨンデ/コ・ソンヒョン(韓国、世界3位)〈21-13,22-20〉キム・ギジョン/キム・サラン(韓国、世界5位)
【女子ダブルス】 ユー・ヤン/ワン・シャオリ(中国、世界1位)〈21-15,14-21,21-15〉マー・ジン/タン・ジンフア(中国、世界10位)
【混合ダブルス】 ツァン・ナン/ツァオ・ユンレイ(中国、世界3位)〈20-22,17-21〉コ・ソンヒョン/キム・ハナ(韓国)