Sayaka,Eriko and three pairs of Japan advance to Quarterfinals

アジア選手権、男子シングルスの2回戦・3回戦とその他種目の2回戦が行われ、ベスト8が出揃った。日本からは、女子シングルスの廣瀬栄理子選手と高橋沙也加選手、男子ダブルスの早川賢一・遠藤大由組と園田啓悟・嘉村健士組、女子ダブルスの末綱聡子・前田美順組が勝ち上がった

Sayaka TAKAHASHI
Sayaka overcomes one of the best Chinese players

女子シングルスでは高橋選手が、3月の全英オープンスーパーシリーズ(SS)プレミアとスイスオープングランプリ(GP)ゴールドで2連敗していた中国ジアン・ヤンジャオ選手へのリベンジを果たした。第1ゲーム、一度もリードを許さぬまま先制する。第2ゲームは逆に追いかける展開となり16-19と終盤3点差をつけられるが、ここから5連続得点で逆転勝ち。3度目の挑戦で中国の実力者から初勝利を上げた

高橋選手は試合直後、BadPaL の取材に応じ、第2ゲーム、先に19点を取られ追い詰められた場面について、「前回(スイスオープン)の対戦で、こちらが20-18とマッチポイントを握ったところから逆転されたのと逆の立場にあると考え冷静になれ、アウトが見えるようになった」と説明した。過去2度の対戦では、いずれもファイナルゲームにもつれ込む接戦の末に敗れていたので、今回は3回連続で負けたくはないという気持ちで試合に入った。ただ、勝つにしても負けるにしても攻めていこうと決めていたという

高橋選手は、パナソニックからユニシスへ移籍直後の2月に参戦したクラブ対抗戦インドネシアリーガ以来、強い選手とも競れるし、時には勝てるようになってきたことで自信が持てるようになったという。一方で、今大会1回戦では格下の相手に、自分が追われる立場でミスしたらどうしよう、と考えてしまったとし、今後はどんな相手にもチャレンジしていく気持ちで臨んでいきたいと述べた

Eriko HIROSE
Eriko defeats super sixteen of Thailand

廣瀬選手の対戦相手はタイの17歳(1996年3月生まれ)になったばかりのブサナン・ウンバンルンパン選手。3~4月に開催された東南アジアの男女混合国別対抗戦アシアタカップに出場するなど、各国トップとの対外試合を積み重ねてきており、苦戦することも予想されたが、この日は廣瀬選手が終始圧倒。つけいる隙を与えず、危なげなく勝ち切った

廣瀬選手は試合後、BadPaL に対し、パナソニックからヨネックスへの所属チーム移籍後の練習環境の変化について、「周りのおかげで練習環境は恵まれていて、前以上にプロ意識を持って試合に臨んでいる」と述べた。その上で「今大会はヨネックス移籍後初戦なので、目標とする世界選手権のメダル獲得に向けた力試しとして、1つ1つ勝っていきたい」と意気込みを語った

Keigo SONODA-Takeshi KAMURA
Keigo/Takeshi, faster and stronger than local pair

男子ダブルスでは、早川・遠藤組と嘉村・園田組が持ち味を発揮し、世界ランク下位のペアに快勝した。このうち嘉村・園田組は BadPaL に対し、「格下の相手なんで勝たないと」(園田)と試合後の感想を述べた。また、「現時点ではかなわない日本の上位2組(早川・遠藤、平田・橋本)と一緒の遠征は良い経験になる」(嘉村)と指摘。今後の目標として「まずはGPやGPゴールドで結果を出して世界ランクを上げ、SSに常時出られるようにしないと」(嘉村)。「日本トップの早川・遠藤組に追い付き、倒すこと」(園田)を挙げた

Satoko sUETSUNA-Miyuki MAEDA
Second int’l tournament in 2013 for Satoko/Miyuki

女子ダブルスの末綱・前田組は、地元台湾の若手ペアと対戦。第1ゲームを21-9と完勝。第2ゲームも終盤まで大きくリードするが、18-11となったところからミスも出て、連続得点を許した。ただ、実力差は明らかで大勢に影響なく、ストレート勝ちで準々決勝進出を決めた

末綱・前田組は昨年9月のジャパンオープンスーパーシリーズ(SS)以降、2人揃っての国際大会への出場機会を以前に比べ大きく減らしている。今年に入ってからは、前田選手が垣岩令佳選手や橋本博且選手とのペアで参戦しているが、末綱・前田組としては、アジア選手権は全英オープンSSプレミア(結果ベスト4)に続く2大会目となる。こうした変化が実戦でのコンビネーションなどに及ぼす影響を聞いたところ、前田選手は「変わらない」。末綱選手は「かえってリフレッシュした感じで試合に臨めている」とコメントした。また、現在までに獲得しているランキングポイント(累計)により既に出場資格を確保(ただし、最終決定には日本バドミントン協会の承認が必要)している世界選手権については、前田選手が「呼ばれればいく。それまでは1つ1つの試合に集中していく」と述べるにとどめたのに対し、末綱選手は「そこ(世界選手権)にピークを持っていくようにしている」と話した

Kazumasa SAKAI
Kazumasa’s challenge to Gold medalist

一方、男子シングルスでは、坂井一将選手が、午前中に行われた2回戦で地元台湾のロンドン五輪代表スー・ジェンハオ選手を倒し、同日夜の3回戦で北京、ロンドン五輪連続金メダルの中国リン・ダン選手に挑んだ

2回戦勝利直後に、「やってみたい」と話していたリン・ダン選手を相手に14-14から抜け出し、第1ゲームを奪う健闘を見せる。しかし、続く第2、第3ゲームでは力の差を見せつけられ、試合終盤は足が止まるまでコート内を走りまわらされて、精根尽きる形で完敗した

坂井選手は試合後、BadPaL に対し、「第1ゲームは死ぬ気で取りに行くつもりだった。14-14の場面で相手の集中力が切れ、18-14と引き離せた」と述べた。ただ「第1ゲームも取らせてもらった感じで、自分でもぎ取ったという実感はない。第2ゲームに入るとストロークが四隅にくるようになり、自分のタイミングがとれずただ返すだけになった。勝負所のスマッシュも速くて反応できなかった」と振り返り、「もっとスピードと体力をつけて自分から球を回していけるようにしないと、リン・ダン級の選手には歯が立たない」と現時点における圧倒的な差を認めた。それでも、どういう形であれリン・ダン選手から1ゲームを奪えたことを自信にして、次につなげたい考えを示した

今大会、田児賢一選手と佐々木翔選手の2人のエースを欠く日本の男子シングルス陣は、上田拓馬桃田賢斗両選手の活躍に期待したが、ともに2回戦で姿を消した

世界ランク下位の地元台湾選手に敗れた上田選手は、「リードしていても、1点取る、勝つんだという気持ちが相手より劣っていた」と敗戦の弁を語った

格上のベテラン、タイのブーンサック・ポンサナ選手に挑んだ桃田選手は、「試合運びや慣れが自分より数段上だった」と認めた。世界ジュニア選手権決勝で倒したライバル、中国シュエ・ソン選手が先ごろ、オーストラリアオープンGPゴールドとニュージーランドオープンGPで準優勝したが、「ライバルの活躍を刺激にして自分も頑張らないと」と述べた

この日はほかに、男子ダブルスの平田典靖・橋本博且組と混合ダブルスの橋本・前田美順組が敗れた

日本選手2回戦(※男子シングルスのみ3回戦も)の結果

【男子シングルス・2回戦】 上田拓馬(世界20位)〈16-21,18-21〉スエ・スアンイ(台湾、世界123位)、ブーンサック・ポンサナ(タイ、世界12位)〈21-13,21-16〉桃田賢斗(世界48位)、スー・ジェンハオ(台湾、世界29位)〈7-21,16-21〉坂井一将(世界55位)

【男子シングルス・3回戦】 坂井一将〈21-17,13-21,9-21〉リン・ダン(中国、世界40位)

【女子シングルス】 廣瀬栄理子(世界12位)〈21-13,21-15〉ブサナン・ウンバンルンパン(タイ、世界19位)、ジアン・ヤンジャオ(中国、世界13位)〈18-21,19-21〉高橋沙也加(世界22位)

【男子ダブルス】 早川賢一・遠藤大由(世界4位)〈21-10,21-18〉シン・ベクチョル/キム・デユン(韓国、世界179位)、平田典靖・橋本博且(世界11位)〈17-21,21-19,17-21〉リム・キムワー/ゴー・ウェイシェム(マレーシア、世界15位)、園田啓悟・嘉村健士(世界52位)〈21-14,21-14〉リン・チアユ/フアンチュエン(台湾、世界436位)

【女子ダブルス】 末綱聡子・前田美順(世界11位)〈21-9,21-18〉ライ・チアウェン/チェン・シアオフアン(台湾、世界88位)

【混合ダブルス】 リー・チュンヘイ/チャウ・ホイワー(香港、世界39位)〈21-15,21-17〉橋本博且・前田美順(世界137位)

 

準々決勝の対戦カード

【男子シングルス】

チェン・ロン(中国、世界2位)対ブーンサックポンサナ(タイ、世界12位)

チョン・ウェイフェン(マレーシア、世界15位)対ガオ・フアン(中国、世界24位)

ワン・ツェンミン(中国、世界9位)対リン・ダン(中国、世界39位)

ドゥ・ペンユ(中国、世界3位)対チャン・ヤンキット(香港、世界82位)

【女子シングルス】

リ・シュエリ(中国、世界1位)対ソニア・ス・ヤ・チェア(マレーシア、世界48位)

ラッチャノク・インタノン(タイ、世界8位)対高橋沙也加(世界22位)

廣瀬栄理子(世界12位)対プサルラ・ヴェンカタ・シンドゥ(インド、世界16位)

ワン・イーハン(中国、世界3位)対タイ・ツーイン(台湾、世界9位)

【男子ダブルス】

イ・ヨンデ/コ・ソンヒョン(韓国、世界3位)対園田啓悟・嘉村健士(世界53位)

シェン・イエ/ホン・ウェイ(中国、世界6位)対リム・キムワー/ゴー・ウェイシェム(マレーシア、世界15位)

キム・サラン/キム・ギジョン(韓国、世界5位)対マニーポン・ジョンジット/ニピトポン・プアンプアペク(タイ、世界113位)

早川賢一・遠藤大由(世界4位)対リュウ・シャオロン/チュウ・ツィハン(中国、世界9位)

【女子ダブルス】

ユー・ヤン/ワン・シャオリ(中国、世界1位)対シン・スンチャン/イ・ソヒ(韓国、世界16位)

末綱聡子・前田美順(世界11位)対コ・アラ/ユ・ヘウォン(韓国、世界30位)

マー・ジン/タン・ジンフア(中国、世界10位)対アメリア・アリシア・アンセリー/スーン・フィーチョ(マレーシア、世界42位)

プーン・ロクヤン/ツェ・インシュー(香港、世界15位)対ティアラ・ロサリア・ヌライダ/ゲビー・リスティヤニ・イマワン(インドネシア、世界24位)

【混合ダブルス】

コ・ソンヒョン/キム・ハナ(韓国)対テオ・イエイ/アメリア・アリシア・アンセリー(マレーシア)

スッケー・プラパカモン/サラリー・トウントンカム(タイ、世界6位)対フラン・クルニアワン/シェンディ・プスパ・イラワティ(インドネシア、世界10位)

リー・チュンヘイ/チャウ・ホイワー(香港、世界39位)対ホン・ウェイ/タン・ジンフア(中国)

ツァン・ナン/ツァオ・ユンレイ(中国、世界3位)対シン・ベクチョル/チャン・イエナ(韓国、世界33位)

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