
ニュージーランドオープンGP準決勝、男子シングルスの武下利一選手、女子シングルスの山口茜選手ともに、格上の相手に勝利し決勝進出を果たした
山口選手は、1月のマレーシアオープンスーパーシリーズ(SS)で準優勝した中国ヤオ・シュエ選手に臆することなく挑み、第1ゲームを先取する。しかし、準々決勝で第1シードを破るなど、実力と勢いを兼ね備えたヤオ選手は第2ゲームを奪い返すと、その流れのままファイナルゲーム序盤をリードする。しかし山口選手は7-7で追いつくと11-8と逆転して前半を終える。後半は1点を争う接戦となり17-17までいくが、ここから抜け出し決勝への切符をつかんだ
山口選手は1997年6月生まれの15歳。10代の世界のトップ選手と比較すると、1994年6月生まれの18歳、台湾タイ・ツーイン選手(世界9位)は同じ15歳の時、2009年ベトナムオープンGPで決勝に進み準優勝。また1995年2月生まれの18歳、タイのラッチャノク・インタノン選手(世界8位)は15歳で2010年ベトナムオープンGP優勝を果たした。山口選手は今回、GP決勝に進んだことで、今後ライバルとして長く行く手に立ちふさがり続けるであろうこの2人に、15歳時点の実績で並んだ
ちなみに1995年3月生まれの18歳、奥原希望選手のGP初制覇は2012年カナダオープン、17歳の時だった

一方、武下選手は、世界ランク上位で台湾のロンドン五輪代表スー・ジェンハオ選手と対戦。第1ゲーム、一進一退の攻防から終盤リードを許すが、先に握られた2つのゲームポイントを凌いで逆転勝ち。これで勢いに乗ると、第2ゲームは一方的な展開で21-7と完勝。2年前の2011年4月、国際大会(ニュージーランドインターナショナルチャレンジ)初優勝を飾ったのと同じ地で、初のGPタイトル獲得に王手をかけた
決勝の相手は、昨年の世界ジュニア選手権で桃田賢斗選手に接戦の末に敗れ準優勝に終わった中国シュエ・ソン選手。ただ、初めてのシニア大会となった前週のオーストラリアオープンGPゴールドでは、3回戦で敗れた桃田選手の見守る中、アトランタ五輪金メダルのタウフィック・ヒダヤット選手をはじめ、格上の選手を次々に倒して決勝まで勝ち上がり、準優勝という結果を残し自信をつけている
準決勝の結果
【男子シングルス】
イ・ドンクン(韓国、世界87位)〈16-21,21-16,15-21〉シュエ・ソン(中国、世界216位※予選勝ち上がり)
スー・ジェンハオ(台湾、世界29位)〈21-23,7-21〉武下利一(世界90位)
【女子シングルス】
ヤオ・シュエ(中国、世界84位)〈16-21,21-14,18-21〉山口茜(世界199位)
デン・シュエン(中国、世界56位)〈21-15,18-21,21-18〉カン・ヘウォン(韓国、世界416位)
【男子ダブルス】
ライアン・アグン・サプトラ/アンガ・プラタマ(インドネシア、世界12位)〈21-15,21-11〉ボナ・セプタノ/アフィアト・ユリス・ウィラワン(インドネシア、世界71位)
ベリー・アングリアワン/ヨハネス・レンディ・スギアルト(インドネシア、世界83位)〈14-21,21-17,16-21〉リ・ジュンフイ/リュウ・ユーチェン(中国、世界253位)
【女子ダブルス】
ウーン・ケーウェイ/フー・ビビアン・カームン(マレーシア、世界19位)〈21-19,15-21,21-17〉ビタ・マリッサ/アプリルサシ・プトリ・レジャルサル・バリエラ(インドネシア、世界50位)
ティン・シャオ/シオン・ルイ(中国、世界254位)〈4-21,4-21〉タン・ユエンティン/オウ・ドンニ(中国、世界375位)
【混合ダブルス】
リッキー・ウィディアント/プスピタ・リチ・ディリ(インドネシア、世界12位)〈21-17,11-21,21-16〉キム・デユン/キム・ソヨン(韓国、世界229位)
チェン・フンリン/ウ・ティジュン(台湾、世界93位)〈12-21,16-21〉プラビーン・ジョーダン/ビタ・マリッサ(インドネシア、世界71位)
決勝の対戦カード
【男子シングルス】 武下利一(世界90位)対シュエ・ソン(中国、世界216位※予選勝ち上がり)
【女子シングルス】 デン・シュエン(中国、世界56位)対山口茜(世界199位)
【男子ダブルス】 ライアン・アグン・サプトラ/アンガ・プラタマ(インドネシア、世界12位)対リ・ジュンフイ/リュウ・ユーチェン(中国、世界253位)
【女子ダブルス】 ウーン・ケーウェイ/フー・ビビアン・カームン(マレーシア、世界19位)対タン・ユエンティン/オウ・ドンニ(中国、世界375位)
【混合ダブルス】 リッキー・ウィディアント/プスピタ・リチ・ディリ(インドネシア、世界12位)対プラビーン・ジョーダン/ビタ・マリッサ(インドネシア、世界71位)