New names added to a list of World champions but no ChongWei

デンマーク・コペンハーゲンで開催された世界選手権は31日、決勝を行い、5種目中4種目で新たなチャンピオンが誕生した。今回初めて世界タイトルを手にしたのは、男子シングルスのチェン・ロン選手、女子シングルスのカロリナ・マリン選手、男子ダブルスのコ・ソンヒョン/シン・ベクチョル組、女子ダブルスのツァオ・ユンレイ/ティエン・チン組。その一方で、8度目の挑戦で初優勝が期待された男子シングルス世界ランク1位のリー・チョンウェイ選手は、決勝まで進みながら、またもタイトルに手が届かなかった

One Bronze for WS Minatsu (R), and the other for WD Reika/Miyuki

日本勢は女子が奮起。三谷美菜津選手と前田美順・垣岩令佳組が銅メダルを獲得した。日本選手が世界選手権で表彰台に上ったのは、前々回2011年英国・ウェンブレー大会で女子ダブルス3位になった末綱聡子・前田美順組以来〈https://badpal.net/2011/08/13/suetsunamaeda-secure-medal-of-worldchampionships/〉。前回13年中国・広州大会では、男子ダブルスの早川賢一・遠藤大由組、混合ダブルスの早川・松友美佐紀組のベスト8が最高だった

WS medalists including Minatsu (2nd from left)

三谷選手の組み合わせは決して楽ではなかった。それでも3回戦で昨年の覇者、ラッチャノク・インタノン選手(第5シード)をファイナルゲーム17-18とリードされながら連続得点を決めて逆転勝利。続く準々決勝では韓国のエース、ソン・ジヒョン選手(第4シード)を相手にやはりファイナルゲーム、14-18の劣勢をひっくり返して勝ち、メダルを確定させた。準決勝で第1シードの中国リ・シュエリ選手に敗れたものの、女子シングルスで、1977年3位の湯木博江さんに続く貴重なメダルを日本にもたらした

前田・垣岩組は今大会、開幕前から優勝候補の一角に名前の挙がっていた高橋礼華・松友美佐紀組の陰に隠れることもあったが、世界5位の実力を発揮してしっかり勝ち上がった。初戦(2回戦)で三木佑里子・米元小春組との同国対決を制すと、3回戦では勢いのある若い韓国ペア、準々決勝では前月の台湾オープングランプリ(GP)ゴールド優勝のインドネシアペアを連破し、メダル確保

WD medalists : 2nd bronze for Miyuki (3rd from left)

さらに銀メダル以上を狙い、世界選手権2連覇中の中国ユー・ヤン/ワン・シャオリ組に挑んだ。とりわけワン・シャオリ選手には、5月の女子国・地域別対抗戦ユーバー杯の決勝で完敗しており、雪辱を期して臨んだが、力及ばず跳ね返された。ただ最近では、2007年の小椋久美子・潮田玲子組、11年の末綱・前田組に次ぐこの種目での銅メダルとなった。ちなみに女子ダブルスでは、1977年の第1回大会で、栂野尾悦子・植野恵美子組が日本にとって唯一の世界選手権金メダルを手にしている

一方、今大会、日本選手以外の注目は、これまで国際大会で数え切れないほど優勝を重ねてきていながら、いまだオリンピック、世界選手権、アジア大会といったビッグタイトルを1つも手にしていないマレーシアのリー・チョンウェイ選手。初出場した1995年から数えて8度目の挑戦となった今回、対戦相手の棄権などもあり決勝まで難なく勝ち上がったが、最後の相手、世界2位の中国チェン・ロン選手にストレート負け。前々回、前回と続けて優勝を阻止された中国リン・ダン選手不在でも、世界チャンピオンの称号を得ることはかなわなかった

31歳のリー選手は現時点において、体の故障などがなければ、2016年リオデジャネイロ五輪まで現役続行する意思を表明している。この通りであれば、世界選手権のタイトルを狙えるのは来年が最後となる

女子シングルスでは、史上最年少チャンピオンを輩出した前回のタイに続いて、バドミントン新興国からニューヒロインが生まれた。第1シードから2大会連続で決勝進出を果たした中国リ・シュエリ選手を下したのは、スペインのカロリナ・マリン選手。ロンドン五輪金メダリストを相手に第1ゲームを失いながら、第2、3ゲームを終盤の追い上げで奪い返して逆転勝利。4月にヨーロッパ選手権を制した21歳は、上位大会スーパーシリーズ(SS)での優勝経験のないまま、スペイン初の世界チャンピオンとなった

韓国同士の対戦となった男子ダブルスは、5月の男子国・地域別対抗戦トマス杯の後、出場した3つのSS(日本、インドネシア、オーストラリア)すべてに優勝し、世界1位の座についたエースペア、イ・ヨンデ/ユ・ヨンソン組を、韓国3番手のコ・ソンヒョン/シン・ベクチョル組が破った。この種目で韓国がタイトルを持ち帰るのは1999年以来。韓国2番手のキム・サラン/キム・ギジョン組も銅メダルを手にしており、この種目に関して韓国は、仁川で来月開催されるアジア大会に向け最高の結果を残した

残り2種目はともに中国同士の決勝。女子ダブルスでは、準決勝で前田・垣岩組の挑戦を退け3連覇に王手をかけた実力ナンバーワン、ユー・ヤン/ワン・シャオリ組を、ロンドン五輪金メダルのツァオ・ユンレイ/ティエン・チン組が止め初優勝した。ツァオ・ユンレイ選手はツァン・ナン選手と組む混合ダブルスでも、チームメイトのシュー・チェン/マー・ジン組に競り勝ち、2011年に続いて2回目のタイトル獲得に成功した

決勝の結果

【男子シングルス】 リー・チョンウェイ(マレーシア、世界1位)〈19-21,19-21〉チェン・ロン(中国、世界2位)

【女子シングルス】 リ・シュエリ(中国、世界1位)〈21-17,17-21,18-21〉カロリナ・マリン(スペイン、世界10位)

【男子ダブルス】 イ・ヨンデ/ユ・ヨンソン(韓国、世界1位)〈20-22.23-21,18-21〉コ・ソンヒョン/シン・ベクチョル(韓国、世界10位)

【女子ダブルス】 ツァオ・ユンレイ/ティエン・チン(中国、世界7位)〈21-19,21-15〉ユー・ヤン/ワン・シャオリ(中国、世界8位)

【混合ダブルス】 ツァン・ナン/ツァオ・ユンレイ(中国、世界1位)〈21-12,21-23,21-13〉シュー・チェン/マー・ジン(中国、世界3位)

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各種目のメダリスト

【男子シングルス】

金メダル: チェン・ロン(中国※初)

銀メダル: リー・チョンウェイ(マレーシア※3大会連続準優勝)

銅メダル: トミー・スギアルト(インドネシア)、ビクター・アクセルセン(デンマーク)

【女子シングルス】

金メダル: カロリナ・マリン(スペイン※初)

銀メダル: リ・シュエリ(中国※2大会連続銀)

銅メダル: プサルラ・ヴェンカタ・シンドゥ(インド※2大会連続銅)、三谷美菜津

【男子ダブルス】

金メダル: コ・ソンヒョン/シン・ベクチョル(韓国※初)

銀メダル: イ・ヨンデ/ユ・ヨンソン(韓国)

銅メダル: マシアス・ボー/カールステン・モゲンセン(デンマーク※前回銀)、キム・サラン/キム・ギジョン(韓国※2大会連続銅)

【女子ダブルス】

金メダル: ツァオ・ユンレイ/ティエン・チン(中国※初)

銀メダル: ユー・ヤン/ワン・シャオリ(中国※前々回・前回金)

銅メダル: 前田美順・垣岩令佳(※前田選手は前々回銅)、シン・スンチャン/イ・ソヒ(韓国)

【混合ダブルス】

金メダル: ツァン・ナン/ツァオ・ユンレイ(中国※前々回金)

銀メダル: シュー・チェン/マー・ジン(中国※前回銀)

銅メダル: ヨアキム・フィッシャー・ニールセン/クリスティナ・ペダーセン(デンマーク)、リュウ・チェン/バオ・イーシン(中国)

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