
ドイツオープンGPゴールド準決勝、ともに2月のインドネシアスーパーリーガでも活躍したドイツのエース、ユリアン・シェンク選手と、世界ランク1位を破って勝ち上がってきた高橋沙也加選手の対戦に注目が集まった
マッチオブザデーと銘打たれたこの試合、高橋選手は序盤から格上相手に一歩も引かず、一進一退の攻防を見せる。しかし16-15とリードした場面で連続得点を許してしまい第1ゲームを落とす。第2ゲームは実力・実績ともに上のシェンク選手に高橋選手がついていく展開。終盤15-18と3点差をつけられるが、ここから4連続得点で逆転に成功し優位に立つ。それでも経験豊富なシェンク選手は逃げ切りを許さず、再逆転して試合を締めた
高橋選手は決勝進出こそ逃したものの、準々決勝と準決勝でそれぞれ世界1位、同4位を相手に気持ちで臆せず向かっていけるところを証明した。翌週の上位大会、全英オープンSSプレミアでは予選からの出場となるが、これを突破し、格上ばかりが集まる本戦で今大会同様のパフォーマンスを発揮することに期待がかかる
女子ダブルスでは、高橋礼華・松友美佐紀組がマレーシアオープンSSに続く、今年2度目の決勝進出を狙った。ところがふたを開けてみると、ロンドン五輪で失格処分を受けてから2大会目の復帰戦となる韓国キム・ハナ/チョン・ギョンウン組に終始、主導権を握られる。高橋・松友組も点差を離されずについていき、とりわけ第1ゲームでは20-20で追いつくが、結局、一度も追い抜くことは叶わず、ストレート負けで第1シードで臨んだドイツオープンを終えた
過去の対戦成績で見ると0勝4敗と分は悪かったものの、ロンドン五輪後の大会で着実に実力と経験を積み重ねてきている高橋・松友組にとっては越えられない相手ではなかっただけに、ベスト4とはいえ課題の残る結果となった
準決勝の試合結果
【男子シングルス】
チェン・ロン(中国、世界2位)〈21-8,21-16〉チャオ・ビン(中国、世界141位)
ブーンサック・ポンサナ(タイ、世界15位)〈19-21,12-21〉トミー・スギアルト(インドネシア、世界24位)
【女子シングルス】
ユリアン・シェンク(ドイツ、世界4位)〈21-17,21-19〉髙橋沙也加(世界39位)
ワン・イーハン(中国、世界3位)〈21-19,8-21,21-16〉ソン・ジヒョン(韓国、世界5位)
【男子ダブルス】
リュウ・シャオロン/チュウ・ツィハン(中国、世界15位)〈21-19,21-19〉リー・シェンム/ツァイ・チアシン(台湾、世界68位)
キム・ギジョン/キム・サラン(韓国、世界6位)〈21-15,19-21,13-21〉ホン・ウェイ/チャイ・ビアオ(中国)
【女子ダブルス】
高橋礼華・松友美佐紀(世界4位)〈20-22,17-21〉キム・ハナ/チョン・ギョンウン(韓国、世界9位)
オム・ヘウォン/チャン・イエナ(韓国、世界7位)〈8-21,14-21〉マー・ジン/タン・ジンフア(中国、世界21位)
【混合ダブルス】
アナース・クリスチャンセン/ジュリー・ハウマン(デンマーク、世界20位)〈21-19,19-21,21-19〉クリス・アドコック/ガブリエル・ホワイト(英国、世界73位)
ロベルト・マティウシアク/ナディエズダ・ジーバ(ポーランド、世界8位)〈15-21,21-18,18-21〉シン・ベクチョル/チャン・イエナ(韓国)
各種目決勝の組み合わせ
【男子シングルス】 チェン・ロン(中国、世界2位)対トミー・スギアルト(インドネシア、世界24位)
【女子シングルス】 ワン・イーハン(中国、世界3位)対ユリアン・シェンク(ドイツ、世界4位)
【男子ダブルス】 リュウ・シャオロン/チュウ・ツィハン(中国、世界15位)対ホン・ウェイ/チャイ・ビアオ(中国)
【女子ダブルス】 キム・ハナ/チョン・ギョンウン(韓国、世界9位)対マー・ジン/タン・ジンフア(中国、世界21位)
【混合ダブルス】 アナース・クリスチャンセン/ジュリー・ハウマン(デンマーク、世界20位)対シン・ベクチョル/チャン・イエナ(韓国)