ロンドン五輪バドミントン7日目、混合ダブルス決勝が行われ、世界ランク1位の中国ツァン・ナン/ツァオ・ユンレイ組が、同2位のシュー・チェン/マー・ジン組との同国対決を制し、金メダルに輝いた。昨年8月、同じ会場で開催された世界選手権と同じ結果となった

中国は混合ダブルスで、1996年アトランタ銅、2000年シドニー金、04年アテネ金、08年北京銅と、4大会連続でメダルを獲得してきたが、金銀独占は今回が初めて
3位決定戦では、デンマークのヨアキム・フィッシャー・ニールセン/クリスティナ・ペダーセン組がインドネシアのタントウィ・アーマド/リリアナ・ナッチル組をストレートで破り、銅メダルを手にした。デンマークがメダルを得るのは、04年アテネの混合ダブルス銅メダル以来となる
一方、インドネシアは、バドミントンがオリンピックの正式種目に採用された1992年以来初めて、メダルなしに終わった。アーマド選手は試合後、世界バドミントン連盟(BWF)に対し、期待とプレッシャーの大きさにつぶされ、普段通りのパフォーマンスができなかったとコメントしている
【混合ダブルス】
金メダル: ツァン・ナン/ツァオ・ユンレイ組(中国)
銀メダル: シュー・チェン/マー・ジン組(中国)
銅メダル: ヨアキム・フィッシャー・ニールセン/クリスティナ・ペダーセン組(デンマーク)
一方、男子シングルス準決勝では、長年、世界のトップに立ち続けている2人、リー・チョンウェイ選手(マレーシア)とリン・ダン選手(中国)が危なげなく勝ち、4年前の北京五輪、1年前の世界選手権に続いて、世界最高峰の舞台で決勝のコートに立つ
両選手は試合後、BWFに対し、「パフォーマンスやフィットネスレベルはまだ50~60%。(5月の)ケガ以前の状態に回復していないが、決勝にはいけないと指摘した多くの人が間違いであることを証明したかった」(リー・チョンウェイ)。「昨日のミスを繰り返したくなかったので集中していた。数年たってもまだ、チョンウェイと一緒にほかの選手より高みにいることがうれしい」(リン・ダン)――とコメントした
女子シングルス準決勝では、4人の中で唯一、中国選手でないインドのサイナ・ネワル選手が、世界ランク1位のワン・イーハン選手に挑んだが完敗。BWFに対し「リズムがつかめなかった。ワン・イーハン選手のショットの精度が高かった」と敗因を語った
もう一方の山からは、オリンピックレース終盤に急速に追い上げ、厳しい中国選手間の競争に勝ち3つ目の出場枠を得た成長株、リ・シュエリ選手(21)が、中国2番手のワン・シン選手(26)から初勝利を挙げ、決勝に進んだ
7日目の試合結果
【混合ダブルス】
〈決勝〉 ツァン・ナン/ツァオ・ユンレイ(中国)〈21-11,21-17〉シュー・チェン/マー・ジン(中国)
〈3位決定戦〉 ヨアキム・フィッシャー・ニールセン/クリスティナ・ペダーセン(デンマーク)〈21-12,21-12〉タントウィ・アーマド/リリアナ・ナッチル(インドネシア)
【男子シングルス】
リー・チョンウェイ(マレーシア)〈21-13,21-14〉チェン・ロン(中国)
リン・ダン(中国)〈21-12,21-10〉イ・ヒョンイル(韓国)
【女子シングルス】
ワン・イーハン(中国)〈21-13,21-13〉サイナ・ネワル(インド)
ワン・シン(中国)〈20-22,18-21〉リ・シュエリ(中国)
大会8日目は、女子2種目の決勝と3位決定戦、男子ダブルスの準決勝が行われる
【女子シングルス】
〈決勝〉 ワン・イーハン(中国)対リ・シュエリ(中国)
〈3位決定戦〉 ワン・シン(中国)対サイナ・ネワル(インド)
【女子ダブルス】
〈決勝〉 ツァオ・ユンレイ/ティエン・チン(中国)対藤井瑞希・垣岩令佳(日本)
〈3位決定戦〉 ニナ・ビスロバ/バレリ・ソロキナ(ロシア)対ブルース・アレックス/ミッシェル・リ(カナダ)
【男子ダブルス】
【A1位】カイユン/フーハイファン(中国)対クー・ケンケット/タン・ブンヒョン(マレーシア)
【C1位】マシアス・ボー/カールステン・モゲンセン(デンマーク)対【D1位】チョン・ジェソン/イ・ヨンデ(韓国)