
世界バドミントン連盟(BWF)が20日更新した男子シングルスの世界ランキングで、カナダオープングランプリ(GP)優勝の常山幹太選手が、坂井一将選手を抜いて、5週間ぶりに日本1番手に浮上した。また、準優勝の桃田賢斗選手には、ランキングから除外された昨年4月28日以来、初めてポイントがつき、日本11番手の世界282位から再び上を目指す

常山選手は3月23日、スイスオープンGPゴールドでのベスト8の結果を踏まえ、年初から世界ランク日本1番手の地位を守り続けていた上田拓馬選手を抜き、初めて1番手に立った。その翌週以降は、上田、常山、上田、坂井と毎週トップが入れ替わるが、チャイナマスターズGPゴールドでベスト8に入り、4月27日に再び1番手の座に着くと、6月15日まで8週連続でトップを守る。しかし同月22日、インドネシアオープンスーパーシリーズ(SS)プレミアで準優勝した坂井選手に抜かれ、7月13日までの4週間は2番手に甘んじていた
そして今回、カナダオープンGPで優勝を遂げたことで、8つランクを上げ、自己最高の36位まであと1つの37位に到達。この種目、ベテラン上田選手と共に世界選手権出場資格を得た1人として、胸を張って戦いの地、スコットランド・グラスゴーに乗り込める体勢を自ら整えた

一方、桃田選手は、違法賭博への関与で無期限出場停止処分を下した日本バドミントン協会(NBA)がBWFに対し行った申請に基づき、昨年4月28日、世界ランキングのリストから名前が外された。BWFは各国・地域の競技団体による申請を受けとる形で選手を除外するが、この時は規定に照らし、出場停止期限について、1年未満となる可能性も含む「無期限」では受け付けず、「1年以上」と明確化するよう求めた。このため、桃田選手の1年以内の復帰ははなから認められていなかった。それから1年と半月後の5月15日、処分解除となり、国際大会復帰初戦、カナダオープンGPで準優勝。最新の世界ランキングで、約1年3カ月ぶりにランキングポイント4,680点を得た
ここから先、出場大会数が10に達するまでは、大会ごとの結果に充当するポイントがそのまま加算されていくため、累計ポイントは増え続ける。ただ、NBAの独自規定により、日本は代表選手以外、基本的に上位大会への出場が制限され、SSプレミア(優勝ポイント11,000点)やSS(同9,200点)のようなビッグポイントを単一大会で一気に獲得することは望めない。そのため代表ではない現在の状況下では、◆インターナショナルシリーズ(2,500点)◆インターナショナルチャレンジ(4,000点)◆GP(5,500点)◆GPゴールド(7,000点)――といったSSより下位の出場可能な大会で、とりこぼしのないよう1つ1つ着実にポイントを進み重ねていくことになる
なお、桃田選手のかつてのランキングポイントは、昨年4月7日時点で最高81,481点(10大会累計)に達していた
◆7月20日付世界ランキング
【男子シングルス※日本の上位選手のみ】
37) 常山幹太 (Japan-1) 33650 pts
42) 坂井一将 (Japan-2) 32485 pts
51) 上田拓馬 (Japan-3) 25530 pts
62) 西本拳太 (Japan-4) 22535 pts
75) 五十嵐優 (Japan-5) 20046 pts
81) 武下利一 (Japan-6) 19530 pts
93) 渡邉航貴 (Japan-7) 18100 pts
120) 下農走 (Japan-8) 14000 pts
124) 小野寺祐介 (Japan-9) 13750 pts
183) 奈良岡功大 (Japan-10) 8650 pts
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282) 桃田賢斗 (Japan-11) 4680 pts