Day 5 of TUC : Japan secures Thomas and Uber medals 3 times in a row

トマス・ユーバー杯準々決勝、日本は男子がフランス、女子がデンマークをそれぞれ破ってベスト4入りを果たし、この時点でそろって3大会連続となるメダルを確保した

QF-Minatsu
Minatsu has never lost in Uber cup yet since 2012

女子の対戦相手は、前日に続いてデンマーク。まず第1シングルスの三谷美菜津選手が、リベンジを狙うリネ・ケアースフェルト選手の挑戦を受けた。第1ゲームは21-18で取るが、続く第2ゲームを9-21の大差で落とし、ファイナルゲームも中盤7-12とリードされる。ここから連続得点を重ねて、逆転に成功。20-15と勝利まであと1点に迫るが、逆に6連続得点を許しマッチポイントを奪い返される。ただこの窮地にも、ユーバー杯負けなしの三谷選手は集中力を発揮し、再度逆転を決め、23-21で試合を締めくくった

三谷選手は試合後、BadPaL の取材に応じ、「準々決勝の相手がデンマークと聞いて、昨日やったばかりだったので嫌だった。対戦するのも同じ選手で気を引き締めて臨んだが、風などの影響もあってうまくシャトルをコントロールできなかった。最後は気持ちかな」と振り返った。5つのマッチポイントを握りながら、追いつかれ逆転された場面の心理状態を聞くと、「集中力を切らさないように、落ち着こうと努めていた」と明かした。三谷選手は、2012年のユーバー杯アジア予選ならびに本戦、13年のスディルマン杯、そして14年ユーバー杯と、ナショナルチームの一員として臨んだ団体戦でここまで一度も負けていない。「団体戦は独特な雰囲気があり、責任の重さが違う。あすもいけと言われれば、大丈夫」と力強く答えた

QF-TAKAMATSU
Ayaka / Misaki succeeded to give Danish rival a hard time in this tournament

続いて登場したのは、高橋礼華・松友美佐紀組。「相手がデンマークと聞いて、最悪と思った(苦笑)」というが、試合が始まってみると、これまで苦にしてきた難敵を終始圧倒し、21-12,21-13の得点以上に内容で完勝した。試合後、何がうまくいったのか聞いたところ、「昨日の負けで相手が崩れていた。前日敗れたことで向かってくると思っていたが、逆に嫌がって引いているのが分かり、そこをついていけた」と説明した。その上で、この後、何度も対戦する機会があるデンマークペアに苦手意識を植え付けることができたのは、自分たちにとって今大会の大きな収穫と指摘した

日本が勝ってあすの準決勝に進んだ場合、対戦したい相手を尋ねると、「インド、インドネシアの第1ダブルスに座るペアとはどちらも対戦したことがない。強いて言えば、(鳴り物入りの強烈な印象のある)地元の応援が嫌なので、インドとはやりたくない」と笑顔で語った

QF-Sayaka
Sayaka showed her smile on the court finally

今大会、日本女子チームの中で最も苦しい戦いを強いられているのは高橋沙也加選手。一次リーグのマレーシア戦でまさかの敗北を喫して以来、気持ちの部分で揺れている。前日、デンマーク選手相手にファイナルゲームの末に初勝利を挙げた後、「負けてもいいからチームに良い雰囲気をもたらせるような試合をしたい」と語っていた。ただこの日は、世界ランク下位の別のデンマーク選手を相手に、第1ゲームを順当に奪うと、第2ゲームは序盤に1-4とリードを許すが、それ以降は先行する展開に。追いつかれても追い越されないねばりのプレーを見せてストレート勝ち。2種目を残して、チームの勝利を確定させた

高橋選手は昨年、男女混合国・地域別対抗戦スディルマン杯で代表選手として団体戦デビューを果たしたが、ユーバー杯は今回が初出場。「女子だけの団体戦ながら、どのチームも気合が入っていて、初めての雰囲気に緊張した」と語っていた。自分に掛けられた期待と責任の大きさを十分自覚しながら、なかなか思うようなプレーができない状況に葛藤が続いている。高橋選手は2勝目をあげた後、BadPaL の取材に応じ、「気持ちの準備をするため、きょうの相手がデンマークに決まるまで昨晩は寝ずに待っていた」と明かした。「デンマークは昨日負けているので向かってくると思った。自分より世界ランクが下の相手でプレッシャーはあったが、たとえ落としたとしても次につながる試合をしようと心がけ、昨日よりも良いプレーができた。第2ダブルスが前日負けていたので、自分で決められて良かった」と、これまでなかなか見ることのなかった笑顔で語った

ユーバー杯準々決勝の結果

日本(Z組1位)3―0デンマーク(Z組2位)

【第1シングルス】 三谷美菜津〈21-18,9-21,23-21〉リネ・ケアースフェルト

【第1ダブルス】 高橋礼華・松友美佐紀〈21-12,21-13〉クリスティナ・ペダーセン/カミラ・リタ・ユール

【第2シングルス】 高橋沙也加〈21-14,21-17〉アナ・セア・マドセン

【第2ダブルス】 前田美順・垣岩令佳〈打ち切り〉リネ・ダムケーア・クルス/マリー・ロープケ

【第3シングルス】 山口茜〈打ち切り〉サンドラ・マリア・ジェンセン

インド(Y組1位)3―0インドネシア(X組2位)

中国(W組1位)3―0イングランド(W組2位)

韓国(X組1位)3―1タイ(Y組2位)

 

ユーバー杯準決勝の対戦カードは以下の通り

◆中国(W組1位)対韓国(X組1位)

日本(Z組1位)対インド(Y組1位)

First loss for TAGO
TAGO lost to French man LEVERDEZ

男子は、準々決勝に進んだ8チームの中で最も世界ランクの低いフランスとの対戦。3―0の完勝も予想されたが、一次リーグ3戦全勝の不動のエース、田児賢一選手がいきなり敗れる波乱のスタートとなった。世界ランク4位をくだす金星を挙げたブリス・レベルデス選手は試合後、BadPaL の取材に応じ、「田児選手の方が力は上。過去の対戦でも負けていて、こちらは失うものはないので恐れることなく向かっていけた。日本は昨晩遅くまで続いたデンマーク戦の疲れもあったのでは。(第1ゲームを取った後、第2ゲームを奪い返され、ファイナルゲームも12-7とリードされたが)スピリットがいったん低下することはあるが、また戻ってくるので戦い続けるだけだった」と笑顔でコメントした

QF-SASAKI
Veteran Sho SASAKI made it even

日本はこの試合の第2シングルスに、一次リーグで連戦した桃田賢斗選手に代えて、佐々木翔選手を起用した。トマス杯5大会連続出場のベテランは、格下の相手にまったくつけいる隙を見せずに完勝。試合を1対1のタイに戻して、次につないだ。佐々木選手はBadPaL に対し、「チームの流れに乗れた。田児選手が敗れての出番となったが、最初から締めてかかっていたので影響はなかった。1人1人が与えられた役割をしっかり果たせばチームの勝ちにつながる。この後の試合も、第2シングルス、第3シングルスのどちらでも行ける準備はできている」ときっぱり語った

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Takeshi KAMURA and Keigo SONODA were glad to be able to contribute to team this time

第3種目は、フランスチームが第1、第2シングルスの選手2人を組ませて第1ダブルスに起用したため、第2ダブルスが第1ダブルスに先んじて行われたが、園田啓悟・嘉村健士組が気合の入ったプレーで快勝した。試合後には「きのうのデンマーク戦、2対1で回ってきて勝てずに悔しい思いをした。きょうは勝ってチームに貢献できてよかった」と笑顔を見せた

QF-Takuma
Takuma UEDA’s win secured third consecutive Thomas cup medal for Japan

2対1と日本が王手をかけた場面で第3シングルに登場したのは、前日と同じく上田拓馬選手。「正直、田児が負けるとは考えておらず、とまどいはあった」と試合後に認めたが、それでも「自分(第3シングルス)に出番が回ってきた時には、絶対勝たなければならない」という気持ちを前面に出したプレーで、チームメイトの声援を受けながら、格下相手に危なげない試合運びでストレート勝ち。前回2012年の中国・武漢大会に続いて、メダル獲得のかかった大事な試合でチームに勝利をもたらした

あす準決勝の中国戦、もし第3シングルスに起用されればリン・ダン選手との対戦が予想されるが、と水を向けると、「ベストを出しても勝てるかどうか分からない相手だが、すべてを出し切りチームに貢献したい」と意気込んだ

トマス杯準々決勝の結果

日本(B組1位)3―1フランス(D組2位)

【第1シングルス】 田児賢一〈14-21,21-15,16-21〉ブリス・レベルデス

【第2シングルス】 佐々木翔〈21-12,21-11〉リュカ・コルヴェ

【第2ダブルス】 園田啓悟・嘉村健士〈21-8,21-13〉バスティアン・カーサウディ/ゲータン・ミッテル・ハイザー

【第3シングルス】 上田拓馬〈21-13,21-12〉トーマス・ルークセル

【第1ダブルス】 早川賢一・遠藤大由〈打ち切り〉ブリス・レベルデス/リュカ・コルヴェ

中国(D組1位)3―0タイ(A組2位)

マレーシア(C組1位)3―1デンマーク(B組2位)

インドネシア(A組1位)3―2韓国(C組2位)

 

トマス杯準決勝の対戦カードは以下の通り

◆中国(D組1位)対日本(B組1位)

◆インドネシア(A組1位)対マレーシア(C組1位)

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