
世界ジュニア選手権が25日、千葉市で開幕し、男女混合団体戦の一次リーグがスタートした。日本は初戦のフィリピン戦に臨み、エースの桃田賢斗、奥原希望両選手を温存しながら5対0で勝利。7月のアジアジュニア選手権に続く、世界ジュニア選手権の初タイトル獲得に向け、順調な滑り出しを見せた
日本チームはこの日、ベストメンバーではない布陣ながら、格下のフィリピン相手に、5種目で1ゲームも落とさない完ぺきな勝利を収めた
◆日本5-0フィリピン
【男子ダブルス】 三浦光將・松居圭一郎〈21-17,21-10〉カルロス・アントニー・カヤナン/ジェラルドシバヤン
【女子シングルス】 大堀彩〈21-10,21-17〉マルビン・アン・ベニス・アルカラ
【男子シングルス】 西本拳太〈21-8,21-11〉マーク・シェリー・アルカラ
【女子ダブルス】 渡邉あかね・早田沙希〈21-7,21-5〉マリナ・カクリタン/ジョエラ・ゲバ・デべラ
【混合ダブルス】 井上拓斗・山口茜〈21-19,21-11〉ジェラルド・シバヤン/クリステル・ドーン・サラタン
日本が属する【W1】グループには、日本のほかフィリピンとトルコが入る。フィリピンは日本に敗れた後、トルコに勝利。日本はあすトルコと対戦し、グループ1位通過を狙う

フィリピンチームのコーチを務めるインドネシアのレキシー・マイナキー氏は BadPaL の取材に応じ、「(アジアチャンピオンの)日本に勝つことを期待したわけではないが、フィリピンチームにはファイティングスピリットが不足していた」と日本との一戦を振り返った。今大会に入る前、選手には、「世界ジュニアという大きな舞台で、いずれも世界の強豪と対峙することになる。コート上で自分のベストを見せろ」と伝えていたという
ジュニアの育成という新たな使命を抱き、前任地のマレーシアからフィリピンに渡ったマイナキー氏は、「フィリピンの選手はまだまだ他国の選手を相手に試合をする機会が少なく、経験に乏しい」とした上で、「この貴重な機会を活かして、勝ち負け以上に、コートの中だけでなくコートの外も含め、国を代表する選手としてのありようについて、さまざまなことを自ら学んでほしい」と話す。同氏がコーチをするようになってから選手は上達した。しかし同時に世界も上達している。「自国内ではトップの選手でも、世界に出れば十分ではないということを身を持って感じ、そこから、さらに強くなりたいという気持ちを持つことができるかが重要」と指摘した。その意味で、「試合後に、どうしたら強くなれるか自ら聞きにくる選手が出てくることを期待している。コーチに言われてこなすだけの練習と、自ら求めてやる練習では身に着き方が違う」と述べ、選手のマインドセットの重要性を説いた

一方、今大会にエントリーした全選手の中で最も世界ランクの高い台湾の18歳、タイ・ツーイン選手(世界11位)が、一次リーグ第2試合から早くも登場。オーストラリアのナターシャ・シャープ選手(世界305位)を寄せ付けず、所要時間18分、21-6,21-10のストレート勝ちで格の違いを見せた
団体戦初日終了時点のグループごとの順位(太字はシード4チーム※第1シードは日本)
【W1】 日本(1勝)、フィリピン(1勝1敗)、トルコ(1敗)
【W2】 タイ(2勝)、インド(2勝)、フィンランド(2敗)、ブルガリア(2敗)
【X1】 韓国(2勝)、シンガポール(2勝)、ベルギー(2敗)、ウズベキスタン(2敗)
【X2】 台湾(2勝)、ロシア(2勝)、チェコ(2敗)、オーストラリア(2敗)
【Y1】 マレーシア(1勝)、ベトナム(1勝)、フランス(1敗)、ウクライナ(1敗)
【Y2】 インドネシア(1勝)、オランダ(1勝)、アイルランド(1敗)、カナダ(1敗)
【Z1】 中国(1勝)、英国、スリランカ(1敗)
【Z2】 香港(1勝)、ドイツ(1勝)、南アフリカ(1敗)、アメリカ(1敗)