
ベトナムオープングランプリ(GP)3日目、各種目ベスト8入りをかけた対戦が行われ、女子ダブルスで馬上愛実・下﨑彩組が、これまで一度も勝ったことのない今大会第1シード、松尾静香・内藤真実組をフルゲームの末に下す金星を上げた
馬上・下﨑組は、第1ゲームを落とした後、第2ゲームを取り返して迎えたファイナルゲーム、実績、実力ともに上の松尾・内藤組に序盤からリードを許すと、点差を広げられ先に19点を握られる。しかしここから攻撃にリズムが出て、相手のミスも誘い徐々に点差を縮めていき追い付くと、最後は1点を取り合う形となり、23-21でナショナルチームペアに競り勝った

馬上・下﨑組は試合直後、BadPaL の取材に応じ、「(松尾・内藤組に対しては)これまで、勝つどころか良い試合すらできていなかったのでうれしい」と率直に喜びを表現した。ファイナルゲーム、先に19点を取られ精神的に追い詰められたかに見えたが、「(勝利した)第2ゲームよりも落ち着いていて相手が良く見えていたので、点数に関係なく、ファイナルはいけると前向きに思えていた」と冷静だったことを明かした。今大会の目標については「初めてのGPなので、どこまでできるかひとつひとつ挑戦していく。自分たちのプレーを見てもらいたい」と述べた。馬上・下﨑組は昨年7月、GPより下位の大会、シンガポールインターナショナルシリーズで国際大会初優勝。今年5月にはタイインターナショナルシリーズで2勝目を上げている
女子ダブルスでは、2007年にシングルスでこの大会に出場した経験のある脇田侑選手が江藤理恵選手と組むペアも順当に勝ち、ベスト8入りを果たした。
一方、女子シングルスでは、若きナショナルチームメンバー、奥原希望選手が、世界ランク下位のタイの選手を相手に第1ゲームを奪いながら、第2、第3ゲームを落として逆転負けを喫した。対照的に、昨年のベトナムオープン準優勝のベテラン、今別府香里選手は格上のインドネシア選手をストレートで下し、シンガポール選手の挑戦を退けた廣瀬栄理子選手とともに勝ち上がった
男子シングルスでは、次代を担う上田拓馬、桃田賢斗両選手が先行しながら、いずれも対戦相手のインド選手にねばられ、追い付かれてファイナルゲームまでもつれるが、何とか逃げ切り、準々決勝に駒を進めた
日本選手3日目の結果
【男子シングルス】 上田拓馬(世界35位)〈21-14,17-21,21-17〉H.S.プラノイ (インド、世界82位)、ソウラブ・ヴァルマ(インド、世界40位)〈17-21,21-6,22-24〉桃田賢斗(世界135位)
【女子シングルス】 廣瀬栄理子(世界22位)〈21-17,21-18〉チェン・ジャユアン(シンガポール、世界98位)、マリア・フェベ・クスマストゥティ(インドネシア、世界38位)〈21-23,17-21〉今別府香里(世界43位)、奥原希望(世界66位)〈21-19,15-21,16-21〉ブサナン・ウンバンルンパン(タイ、世界76位)
【女子ダブルス】 松尾静香・内藤真実(世界11位)〈21-14,18-21,21-23〉馬上愛実・下﨑彩(世界94位)、脇田侑・江藤理恵(世界56位)〈21-6,21-19〉サラキット・ポンサナ/ピーラヤ・ムンキタモーン(タイ)
準々決勝の対戦カードは以下の通り
【男子シングルス】 グエン・ティエンミン(ベトナム、世界14位)対桃田賢斗(世界135位)、アラムシャ・ユヌス(インドネシア、世界27位)対ソニー・ドゥイ・クンチョロ(インドネシア、世界28位)、上田拓馬(世界35位)対アーバインド・バート(インド、世界64位)、ディオニシウス・ハヨム・ルンバカ(インドネシア、世界20位)対チョウ・ティエンチェン(台湾、世界42位)
【女子シングルス】 ポーンティップ・ブラナプラサーツク(タイ、世界17位)対アプリラ・ユスワンダリ(インドネシア、世界41位)、今別府香里(世界43位)対ブサナン・ウンバンルンパン(タイ、世界76位)、サプシリー・タエラッタナチャイ(タイ、世界34位)対ベラエトリックス・マヌプティ(インドネシア、世界40位)、廣瀬栄理子(世界22位)対リンダウェニ・ファネトリ(インドネシア、世界74位)
【男子ダブルス】 キム・サラン/キム・ギジョン(韓国、世界17位)対タン・ビンシェン/チョウ・パクチュウ(マレーシア、世界277位)、マルキスキド/アルベンユリアントチャンドラ(インドネシア)対ヨハネス・レンディ・スギアルト/アフィアト・ユリス・ウィラワン(インドネシア、世界49位)、リッキー・カランダ・スワルディ/ムハンマド・ウリヌハ(インドネシア、世界32位)対ギデオン・マルクス・フェルナルディ/アグリピンナ・プリマ・ラーマント・プトラ(インドネシア、世界34位)、マニーポン・ジョンジット/ボディン・イサラ(タイ、世界16位)対フーン・ティエンハウ/タン・ウィーキョン(マレーシア、世界42位)
【女子ダブルス】 馬上愛実・下﨑彩(世界94位)対チェン・ユーチン/ウー・ティジュン(台湾)、ウーン・ケーウェイ/フー・ビビアン・カームン(マレーシア、世界22位)対ピア・ゼバディア・ベルナデス/リズキ・アメリア・プラディプタ(インドネシア、世界52位)、グ・フイリン/グ・フイアン(マレーシア、世界35位)対脇田侑・江藤理恵(世界56位)、ラム・ナリッサパト/パッチャナト・クラジャンジット(タイ、世界163位)対ポーンティップ・ブラナプラサーツク/ブサナン・ウンバンルンパン(タイ)
【混合ダブルス】 タン・アイククアン/ライ・ペイジン(マレーシア、世界42位)対イ・サンジュン/キム・ソヨン(韓国)、フラン・クルニアワン/シェンディ・プスパ・イラワティ(インドネシア、世界28位)対リキー・ウィディアント/プスピタ・リチ・ディリ(インドネシア、世界43位)、オン・ジアングオ/リム・インルー(マレーシア、世界53位)対モハド・ファイルジズアン・モハド・タザリ/ケシャ・ヌルビタ・ハナディア(マレーシア/インドネシア)、シィティポンラポー/ピーラヤ・ムンキタモーン(タイ、世界78位)対マルキス・キド/ピア・ゼバディア・ベルナデス(インドネシア、世界97位)