Two of World’s Best Men meet in Final

世界選手権6日目、男子シングルス準決勝で、世界ランク1位のリー・チョンウェイ選手(マレーシア)と世界2位のリン・ダン選手(中国)が勝ち、決勝での頂上対決が実現した

Last chance for World No.1 to be World Champ
Aiming at 4th title of World Championships

両選手ともに、五輪と同列の最高位の大会である世界選手権に照準を絞った準備をしてきており、ここまで順当に勝ち上がってきた。準決勝では、リー選手がディフェンディングチャンピオンのチェン・ジン選手(中国)につけいる隙を与えず完勝。リン選手は、欧州開催の今大会では金メダルしか狙っていないと公言していた昨年の銅メダリスト、ピーター・ゲード選手(デンマーク)の最後の挑戦をフルゲームの末に退けた

北京五輪をはさんで、2006、07、09年と世界選手権で3連覇したリン選手に対し、リー選手はこれまで一度もこのタイトルを手にしていない。来年のロンドン五輪の後に引退する意向を表明しているリー選手にとって、今回が最初で最後のチャンスとなる

両者の過去の対戦成績は15勝8敗で、リン選手が大きくリードしている。今年は韓国オープンSSプレミアと全英オープンSSプレミアの決勝で対戦し1勝1敗。ただ、今シーズン7大会に出場して6勝(残りは準優勝)と絶好調のリー選手にとって、韓国オープンでリン選手にフルゲームの末に敗れたのが、今年唯一の黒星となっている

女子ダブルス準決勝では、既にメダルを確定させている末綱聡子・前田美順組が、今大会第1シード、準々決勝で松尾静香・内藤真実組に完勝したユー・ヤン/ワン・シャオリ組(中国)と対戦した

現在、世界ランク1位と2位の両ペアは過去2回対戦し、いずれも中国ペアがストレート勝ちを収めている。最初に顔を合わせた2010年ジャパンオープンスーパーシリーズ(SS)、末綱・前田組は5-21,10-21とほぼなすすべなく完敗した。ただ、今年初めに韓国で開催されたSSファイナルでは16-21,16-21とその差を縮めてきていた

Bronze Medalists going home with some homework

しかし今回は第1ゲームに大差がついた。中国ペアが出だしから4連続得点、その後も圧倒的な攻撃力で5連続得点2回などで瞬く間に点差が開き、末綱・前田組は8-21でこのゲームを落とす。第2ゲームに入ると本来のプレーを取り戻したか、2-4と先行された場面から5連続得点でこの試合、初めてリードを奪う。しかし直後に、ミスを起点にして立て続けに5点を失い再度逆転される。10-10でいったん追いつくが、さらにここから中国ペアに6連続得点を与えてしまい、そのまま15-21で振り切られた

末綱選手は、3度目の対戦でも歯が立たなかったユー/ワン組の強さを率直に認めた上で、さらに練習を重ねて来年、この会場に戻ってきたいとコメントした

一方、ワン選手とペアを組む以前から何度も末綱・前田組と対戦しているユー選手は、得点差以上に厳しい試合だったと述べた。この会場はシャトルが走らないので、日本ペアのプレースタイルに有利と見ていたという

ただ、末綱・前田組の所属チームの吉冨桂子コーチはこの点について、日本ペアにとってもレシーブでシャトルを奥まで返しづらい状況にあったと指摘した。また敗因の1つとして、第2ゲームに連続得点でこちらに傾きかけた流れを、2つのミスショットで向こうに渡してしまったと説明した。さらに、この試合での2人のコンビネーションもいま1つ。前田選手が前衛について末綱選手が後ろから攻撃する形は良かったが、その逆は十分機能していなかったという。今後は、ディフェンスしながら下からの攻撃につなげる形や、1人の強打ではなく2人でチャンスを作って決める形などの強化に取り組んでいく意向だ

五輪と違い世界選手権には3位決定戦がないため、この結果を持って末綱・前田組は銅メダルとなった

UK’s shuttler reach to Final

混合ダブルスでは、地元英国とスコットランドのペア、クリス・アドコック/イモジェン・バンキア組が会場の大歓声を背に、格上のタントウィ・アーマド/リリアナ・ ナッチル組(インドネシア)を撃破。地元開催の世界選手権で、見事に決勝進出を決めた。このペアは、3回戦で池田信太郎・潮田玲子組を下していた

男子ダブルスでは、第1シードの中国カイ・ユン/フー・ハイファン組(世界1位)が韓国のチョン・ジェソン/イ・ヨンデ組(世界3位)にストレート勝ち。大会3連覇と通算4度目のタイトル獲得に王手をかけた

各種目準決勝の結果

【男子シングルス】 リー・チョンウェイ(マレーシア、世界1位)〈21-13,21-9〉チェン・ジン(中国、世界6位※前回優勝者)、リン・ダン(中国、世界2位)〈22-24,21-7,21-15〉ピーター・ゲード(デンマーク、世界3位)

【女子シングルス】 ワン・イーハン(中国、世界2位)〈21-14,21-15〉ワン・シ ン(中国、世界3位)、チェン・シャオチエ(台湾、世界8位)〈21-18,21-6〉ユリアン・シェンク(ドイツ、世界10位)

【男子ダブルス】 カイ・ユン/フー・ハイファン組(中国、世界1位)〈21-18,21-14〉チョン・ジェソン/イ・ヨンデ組(韓国、世界3位)、コ・ソンヒョン/ユ・ヨンソン組(韓国、世界5位)〈21-19,21-17〉モハンマド・アーサン/ボナ・セプタノ組(インドネシア、世界7位)

【女子ダブルス】 ユー・ヤン/ワン・シャオリ組(中国、世界1位)〈21-8,21-15〉末綱聡子・前田美順組(世界2位)、ツァオ・ユンレイ/ティエン・チン組(中国、世界7位)〈21-14,21-16〉ジュワラ・グッタ/アシュウィニ・ポンナッパ組(インド)

【混 合ダブルス】 ツァン・ナン/ツァオ・ユンレイ組(中国、世界1位)〈21-17,棄権〉シュー・チェン/マー・ジン組(中国、世界16位)、タントウィ・アーマド/リリアナ・ ナッチル組(インドネシア、世界4位)〈16-21,19-21〉クリス・アドコック/イモジェン・バンキア組(英国/スコットランド、世界18位)

 

決勝の対戦カードは以下の通り。このうち女子ダブルスは中国ペア同士の対戦となったため、この種目での中国の連勝が10に伸びた。また、中国選手が全種目に勝ち残り、昨年に続く5種目完全制覇の可能性が残った

【男子シングルス】 リー・チョンウェイ(マレーシア、世界1位)対リン・ダン(中国、世界2位)

【女子シングルス】 ワン・イーハン(中国、世界2位)対チェン・シャオチエ(台湾、世界8位)

【男子ダブルス】 カイ・ユン/フー・ハイファン組(中国、世界1位)対コ・ソンヒョン/ユ・ヨンソン組(韓国、世界5位)

【女子ダブルス】 ユー・ヤン/ワン・シャオリ組(中国、世界1位)対ツァオ・ユンレイ/ティエン・チン組(中国、世界7位)

【混合ダブルス】 ツァン・ナン/ツァオ・ユンレイ組(中国、世界1位)対クリス・アドコック/イモジェン・バンキア組(英国/スコットランド、世界18位)

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