5-singles and 8-doubles of Japan qualified for World C’ships

Akane will make her World debut at age of 20 if NBA gives the go signal

日本から、8月の世界選手権・グラスゴー大会への出場資格を自力で得たのは、女子ダブルス世界ランク1位の高橋礼華・松友美佐紀組のほか、2年前、出場を辞退した女子シングルス世界5位の山口茜選手ら、シングルス5人、ダブルス8ペア。前回2015年に比べ、男子シングルスが減り、混合ダブルスが増えた。この後、日本バドミントン協会(NBA)が、実際に派遣する選手を決める

世界選手権で1つの国・地域に与えられる出場資格は、種目ごとで最大4枠。複数枠獲得の条件は、◆世界ランク1~8位に4人または4ペア以上入れば4枠◆世界ランク 24位までに3人または3ペア以上入れば3枠◆世界ランク150位までに2人または2ペア以上入れば2枠――。日本は、この出場資格を争う1年間続いたレースの最終戦、チャイナマスターズグランプリ(GP)ゴールド終了時点で、女子シングルス、男子ダブルス、女子ダブルスで各3枠、男子シングルスと混合ダブルスで2枠ずつを確保している

世界バドミントン連盟(BWF)はまず、資格取得者の第1次リストを作成し、各国・地域の競技団体に向け、該当選手の出場意思確認を5月11日までに行う。その結果を踏まえ、同月18日、出場辞退等に伴う欠員を補充した第2次リストを提示。25日を回答期限として、再度、各国・地域の競技団体に対し追加選手を含めた出場の意思確認を取る。同時に、これ以降のケガ等による突発的な出場取りやめに対応するためのリザーブリストを示し、6月5日、リザーブリストからの繰り上げを含む出場者の全員の顔ぶれが出そろう予定。なお、世界選手権のシード選手は、8月3日付更新の世界ランキングで決まる

World No.1 will give another shot to become World champion

日本選手の中で、実力、実績の両面から世界タイトルに最も近いところにいる高橋・松友組は、世界2位のデンマークペアに7,741ポイントの大差をつける独走状態でレースを終えた。世界選手権は2011年以降、過去4度出場しているが、何も結果を残せていない唯一のメジャー大会で鬼門になっている。それでも、五輪という高い頂を越えた後も歩みを止めない2人にとって、5度目の挑戦が実現した場合の課題は、平常心で戦えるか、の一点のみ

前回2015年コペンハーゲン大会で、資格を得ていながら、自身にとって最後となる高校総合体育大会を優先して出場を見送った山口選手は、日本1番手のまま迎える今回グラスゴー大会が「世界デビュー」になる予定。現在5位につける世界ランクを残り3カ月で1つ以上上げて臨めれば、初出場でメダル獲得の可能性もグッと高まる

女子シングルスではまた、大堀彩選手がレース最終戦、チャイナマスターズで決勝進出を決めた時点で、出場資格取得圏内である日本3番手に滑り込んだ。肩の故障から回復し、この先、上半身の筋力を戻していって万全の状態で8月を迎える構えの2番手奥原希望選手を含め、2012年世界ジュニア選手権で表彰台を独占した日本の3人娘が、5年の時を経て、そろってシニアの最高峰、世界選手権の舞台に立てるか。最終決定は、ヘッドコーチのパク・ジュボン氏の判断を基にNBAが下す

一方、資格取得者の世界ランクが40位台と低調な男子シングルスには、世界72位で日本4番手ながら、NBAが成長に期待をかけている全日本チャンピオン、西本拳太選手が派遣される可能性もある。西本選手は、今月開催される男女混合国・地域別対抗戦スディルマン杯のメンバーにも、世界ランク下位から抜擢されている

◆日本の出場資格取得者(4月27日時点)

【男子シングルス】 【1】常山幹太(世界45位)【2】上田拓馬(世界47位) /【次点】坂井一将(世界51位)

【女子シングルス】 【1】山口茜(世界5位)【2】奥原希望(世界9位)【3】大堀彩(世界15位) /【次点】佐藤冴香(世界17位)

【男子ダブルス】 【1】園田啓悟・嘉村健士(世界5位)【2】小林優吾・保木卓朗(世界18位)【3】金子祐樹・井上拓斗(世界20位) /【次点】遠藤大由・渡辺勇大(世界37位)

【女子ダブルス】 【1】高橋礼華・松友美佐紀(世界1位)【2】福万尚子・與猶くるみ(世界7位)【3】米元小春・田中志穂(世界8位) /【次点】福島由紀・廣田彩花(世界14位)

【混合ダブルス】 【1】数野健太・栗原文音(世界12位)【2】渡辺勇大・東野有紗(世界20位) /【次点】高階知也・江藤理恵(世界77位)

Former champ will be in. What about reigning champ ?

中国は各種目3枠ずつをこの時点で確保している。注目は男子シングルスで、世界選手権5回制覇のリン・ダン選手がレース最終戦で資格取得圏内となる3番手に上がり、代わりに世界選手権2連覇中のチェン・ロン選手が4番手に落ち、圏外に漏れた

ただこの後、(1)中国バドミントン協会(CBA)が上位3人のいずれかを出場辞退させて入れ替える(2)BWFあるいはホスト国の競技団体バドミントンスコットランドがワイルドカード(推薦出場枠)を付与する(3)ほかの国・地域から出場辞退者が多数出て、欠員補充のため繰り上げられる――のいずれかの措置が取られた場合、リオデジャネイロ五輪金メダリストに出場機会は巡ってくる(※)

※追記 : 5月4日付で、BWFがチェン・ロン選手にワイルドカードを付与すると発表

◆中国の出場資格取得者(4月27日時点)

【男子シングルス】 【1】シー・ユーチ(世界5位)【2】ティエンホウウェイ(世界7位)【3】リン・ダン(世界8位) /【次点】チェン・ロン(世界9位)

【女子シングルス】 【1】スン・ユ(世界5位)【2】ホー・ビンジャオ(世界7位)【3】チェン・ユーフェイ(世界12位) /【次点】リ・シュエリ(世界27位)

【男子ダブルス】 【1】リュウ・ユーチェン/リ・ジュンフェイ(世界2位)【2】ホン・ウェイ/チャイ・ビアオ(世界6位)【3】ツァン・ナン/リュウ・チェン(世界14位) /【次点】ワン・イーリュ/ホワン・カイシアン(世界15位)

【女子ダブルス】 【1】チェン・チンチェン/ジア・イーファン(世界5位)【2】ルオ・ユー/ルオ・イン(世界6位)【3】ホワン・ドンピン/リ・インフェイ(世界9位) /【次点】バオ・イーシン/ユー・シャオハン(世界17位)

【混合ダブルス】 【1】ツェン・シウェイ/チェン・チンチェン(世界1位)【2】ルー・カイ/ホワン・ヤチオン(世界2位)【3】ツァン・ナン/リ・インフェイ(世界6位) /【次点】ワン・イーリュ/ホワン・ドンピン(世界26位)

Father of two is still the best hope for Malaysia

マレーシアバドミントン協会(BAM)は今回、リオデジャネイロ五輪のメダリストと、各種目の世界8位内に入った選手のみ世界選手権に派遣する決定を先に表明。いまだ果たせない世界タイトル奪取に挑む男子シングルスのリー・チョンウェイ選手を筆頭に、男子ダブルスのゴー・ウェイシェム/タン・ウィーキョン組、混合ダブルスのチャン・ペンスーン/ゴー・リュウイン組の、少数精鋭で臨む見込み

背景には、同時期に東南アジア競技大会(シーゲームス)が自国で開催されることがある。数年に1度しか巡ってこないホスト国として、国技に位置づけられるバドミントンでライバル、インドネシアをはじめとするほかの東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国を上回る成績を収めるのは、BAMに課せられた重要命題である

Woman to beat, TzuYing will most likely play on her home soil in August

世界選手権・グラスゴー大会への出場者に関するもう一つの注目点は、現在、出場した6大会連続優勝と快進撃を続けている女子シングルス世界1位、台湾タイ・ツーイン選手の動向だ。シーゲームス同様、国際大学スポーツ連盟主催の学生競技大会「ユニバーシアード」が同時期に台北で開催されるため、タイ選手は早くから、今回は世界選手権への出場を見送り、ユニバーシアードに出る考えを口にしてきた

今年初め、マレーシアでプロリーグ参戦中のタイ選手に BadPaL が直接確認したところ、「世界選手権は来年もあるが、台湾で開催されるユニバーシアードへの出場機会は今しかない。両親も、自国でプレーすることを希望している」と説明。BWFは当然、現在最強のタイ選手の出場を強く望んでいるが、翻意させるのは難しいとみられる

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