
インドオープンSS2回戦、男子シングルスでリー・チョンウェイ、ヤン・ヨルゲンセン、リン・ダンという、優勝候補の上位シード勢3人が相次ぎ敗れる波乱があった。そんな中、第2シードの桃田賢斗選手はしっかり勝って、準々決勝に進んだ
第1シードのリー・チョンウェイ選手が不覚を取ったのは、前回対戦した昨年10月のデンマークオープンSSプレミアで初めて負けた香港のベテラン、ウェイ・ナン選手。今回も同じく2回戦で、点差もほぼ同じ19-21,19-21のストレート負けとなった。五輪イヤーのSS初戦、全英オープンでインドのB.サイ・プラニース選手によもやの1回戦負け。再スタートを期して臨んだ今大会だったが思い通りには行かず、精神的ダメージの蓄積が懸念される結果となってしまった
第3シードのヤン・ヨルゲンセン選手の相手は中国の若き実力者シュエ・ソン選手。初めての顔合わせで対戦が決まった前日から警戒感を示していたが、第1ゲームを先取されると、第2ゲームは取り返すも、ファイナルゲームでは一度もリード奪えず敗れた
第4シードのリン・ダン選手は、韓国のエース、ソン・ワンホ選手と対戦した。昨年9月、ジャパンオープンSS優勝直後の韓国オープンSSで9度目の対戦にして初黒星。しかし3月のドイツオープングランプリ(GP)ゴールドで勝利しあっさりリベンジを果たしていた。この日は第1ゲームを12-21と簡単に失うが、最近のリン・ダン選手にはよくあること。第2ゲームでギアを上げて逆転する勝ちパターンに持ち込むかと思われた。しかし届かず、20-22で敗戦となった
一方、第2シードの桃田選手は、初戦で上田拓馬選手を破った同じ21歳の香港ウン・カロン選手に、第1ゲーム前半こそ競り合われるが、徐々に力の差を見せ貫録のストレート勝ち。シード選手として、きっちり勝ち上がった
ただ日本勢はこの日、総じて苦戦を強いられ、女子シングルス、男子ダブルス、混合ダブルスの3種目で1人もベスト8に残れなかった。とりわけ、このところ好調の女子シングルス陣がSSでベスト8を逃すのは、昨年5月のオーストラリアンオープン以来、9大会ぶり
気を吐いたのが女子ダブルスの福万尚子・與猶くるみ組。世界ランク6位の韓国エースペア、チョン・ギョンウン/シン・スンチャン組から第1ゲームを奪うと、第2ゲーム、盛り返してきた相手に14-19とリードされながら、見事な逆転勝利を収めた。あすの準々決勝の相手は世界ランクを持たない開催国インドの組み替えペアで、昨年11月の香港オープン以来のSSベスト4も射程圏内に入れた
日本選手2回戦の結果
【男子シングルス】 桃田賢斗(世界4位)〈21-16,21-11〉ウン・カロン(香港、世界17位)
【女子シングルス】 タイ・ツーイン(台湾、世界9位)〈21-16,21-19〉山口茜(世界10位)、ワン・シーシャン(中国、世界4位)〈19-21,21-11,21-14〉佐藤冴香(世界14位)、橋本由衣(世界15位)〈16-21,10-21〉ベ・ヨンジュ(韓国、世界16位)
【男子ダブルス】 リッキー・カランダ・スワルディ/アンガ・プラタマ(インドネシア、世界12位)〈10-21,21-8,21-18〉園田啓悟・嘉村健士(世界21位)
【女子ダブルス】 高橋礼華・松友美佐紀(世界1位)〈21-12,21-19〉ガブリエラ・ストエバ/ステファニ・ストエバ(ブルガリア、世界16位)、チョン・ギョンウン/シン・スンチャン(韓国、世界6位)〈16-21,21-23〉福万尚子・與猶くるみ(世界9位)
【混合ダブルス】 ヨアキム・フィッシャー・ニールセン/クリスティナ・ペダーセン(デンマーク、世界6位)〈21-13,21-14〉園田啓悟・福万尚子(世界19位)、コ・ソンヒョン/キム・ハナ(韓国、世界4位)〈21-18,21-17〉数野健太・栗原文音(世界21位)
準々決勝の対戦カード(※これ以降、31日更新の世界ランクを反映)
【男子シングルス】
ビクター・アクセルセン(デンマーク、世界6位)対ウェイ・ナン(香港、世界14位)
トミー・スギアルト(インドネシア、世界9位)対ソン・ワンホ(韓国、世界13位)
マーク・ツイブラー(ドイツ、世界15位)対シュエ・ソン(中国、世界23位)
桃田賢斗(世界4位)対ハンス・クリスチャン・ビッティングス(デンマーク、世界18位)
【女子シングルス】
プサルラ・ヴェンカタ・シンドゥ(インド、世界11位)対ベ・ヨンジュ(韓国、世界15位)
ラッチャノク・インタノン(タイ、世界5位)対タイ・ツーイン(台湾、世界9位)
リ・シュエリ(中国、世界2位)対ワン・シーシャン(中国、世界4位)
サイナ・ネワル(インド、世界6位)対ソン・ジヒョン(韓国、世界8位)
【男子ダブルス】
ギデオン・マルクス・フェルナルディ/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ(インドネシア、世界17位)対ワン・チリン/チェン・フンリン(台湾、世界25位)
マッズ・コンラド・ペターセン/マッズ・ピーラー・コルディング(デンマーク、世界12位)対ゴー・ウェイシェム/タン・ウィーキョン(マレーシア、世界14位)
コ・ソンヒョン/シン・ベクチョル(韓国、世界7位)対ツァイ・チアシン/リー・シェンム(台湾、世界15位)
キム・サラン/キム・ギジョン(韓国、世界8位)対リッキー・カランダ・スワルディ/アンガ・プラタマ(インドネシア、世界10位)
【女子ダブルス】
グレイシア・ポリー/ニトヤ・クリシンダ・マヘスワリ(インドネシア、世界3位)対ユー・ヤン/タン・ユエンティン(中国、世界8位)
高橋礼華・松友美佐紀(世界1位)対セリーナ・ピーク/イーフィア・ムスケンス(オランダ、世界11位)
福万尚子・與猶くるみ(世界9位)対サンジャナ・サントシュ/モヒタ・サーデブ(インド※予選繰り上がり)
クリスティナ・ペダーセン/カミラ・リタ・ユール(デンマーク、世界4位)対チェン・チンチェン/ジア・イーファン(中国、世界23位)
【混合ダブルス】
ボディン・イサラ/サビトリー・アミトラパイ(タイ、世界18位)対リュウ・ユーチェン/タン・ジンフア(中国、世界192位)
ヨアキム・フィッシャー・ニールセン/クリスティナ・ペダーセン(デンマーク、世界6位)対リッキー・ウィディアント/プスピタ・リチ・ディリ(インドネシア、世界32位)
ルー・カイ/ホワン・ヤチオン(中国、世界11位)対ワン・イーリュ/チェン・チンチェン(中国、世界142位)
コ・ソンヒョン/キム・ハナ(韓国、世界4位)対ツァン・ウェン/ジア・イーファン(中国、世界251位※予選繰り上がり)