ドイツオープンGPゴールド準々決勝、女子シングルスで日本の1番手と2番手、奥原希望選手と山口茜選手が勝ち、そろってベスト4に入った。準決勝では中国トップ2、リ・シュエリ、ワン・シーシャン両選手とそれぞれ対戦する。男女ダブルスのエース、早川賢一・遠藤大由組と高橋礼華・松友美佐紀組も順当に勝ち上がった
奥原選手は、昨年準決勝で敗れた韓国のエース、ソン・ジヒョン選手から一方的な展開で第1ゲームを奪う。第2ゲームに入ると反撃に遭い12-17とリードされ、以前ならファイナルゲーム突入が濃厚な流れだった。しかし、ここからしっかり巻き返してストレート勝ち。次回以降の対戦に向け、相手に精神的ダメージを植え付ける勝ち方をしてみせた
一方、山口選手は、アジアに対抗できる数少ない欧州勢として活躍したティネ・バウン元選手の後を次ぐデンマークの次期エースと期待され、昨年、欧州競技大会を制するまでに成長したリネ・ケアースフェルト選手と対戦。ファイナルゲームまで食い下がられるが、最後はきっちり勝利を手にした
この種目では日本からもう1人、橋本由衣選手が準決勝進出を狙ったが、ロンドン五輪金メダルの中国リ・シュエリ選手にファイナルゲーム、大きく引き離され敗退した。橋本選手は、ほかの代表選手が出場する次週の全英オープンスーパーシリーズ(SS)プレミア、次々週のスイスオープンGPゴールドにはエントリーしておらず、その後のニュージーランドオープンGPゴールドから再び挑戦を続ける
男子ダブルスの早川・遠藤組の相手は、かつて苦手としていたデンマークの長身ペア、マッズ・コンラド・ペターセン/マッズ・ピーラー・コルディング組。昨年敗れた準決勝と同じカードとなったが、今年はストレート勝ちで昨年の借りを返すと同時に、この大会、3年連続のベスト4入りを果たした
女子ダブルスは、日本1番手の高橋・松友組と3番手の松尾静香・内藤真実組の同国対決。1月のマレーシアマスターズGPゴールドに続いて高橋・松友組が勝利し、順当に準決勝へ進んだ
男子シングルスでは、33歳の佐々木翔選手が昨年4月のアジア選手権以来となる中国の32歳リン・ダン選手との一戦に臨んだ。昨年フレンチオープンSSでもう一人の雄、マレーシアの33歳リー・チョンウェイ選手と対戦した後、「自分はやはりリン・ダン。彼に認められるようにがんばっていく」と述べるなど、意識し続けている相手。ほかの対戦時とは異なる集中力を見せ、第1ゲームを失った後、第2ゲームを奪い返す。しかしファイナルゲーム後半、一気に突き放され、昨年に続いてベスト8どまりに終わった
準々決勝の結果
【男子シングルス】
ヤン・ヨルゲンセン(デンマーク、世界4位)〈21-18,21-13〉ティエン・ホウウェイ(中国、世界8位)
チョウ・ティエンチェン(台湾、世界7位)〈21-16,14-21,21-14〉ウン・カロン(香港、世界16位)
ソン・ワンホ(韓国、世界13位)〈21-11,21-12〉ウェイ・ナン(香港、世界15位)
リン・ダン(中国、世界5位)〈21-16,20-22,21-17〉佐々木翔(世界20位)
【女子シングルス】
山口茜(世界11位)〈21-15,13-21,21-16〉リネ・ケアースフェルト(デンマーク、世界30位)
ワン・シーシャン(中国、世界6位)〈21-16,21-18〉プサルラ・ヴェンカタ・シンドゥ(インド、世界12位)
ソン・ジヒョン(韓国、世界5位)〈11-21,18-21〉奥原希望(世界8位)
リ・シュエリ(中国、世界3位)〈21-11,18-21,21-14〉橋本由衣(世界14位)
【男子ダブルス】
イ・ヨンデ/ユ・ヨンソン(韓国、世界1位)〈21-15,21-12〉リュウ・シャオロン/チュウ・ツィハン(中国、世界10位)
早川賢一・遠藤大由(世界7位)〈21-16,21-17〉マッズ・コンラド・ペターセン/マッズ・ピーラー・コルディング(デンマーク、世界8位)
ウラジミール・イワノフ/イワン・ソゾノフ(ロシア、世界13位)〈21-14,21-15〉ツァイ・チアシン/リー・シェンム(台湾、世界15位)
コ・ソンヒョン/シン・ベクチョル(韓国、世界9位)〈22-20,23-21〉ゴー・ウェイシェム/タン・ウィーキョン(マレーシア、世界16位)
【女子ダブルス】
グレイシア・ポリー/ニトヤ・クリシンダ・マヘスワリ(インドネシア、世界2位)〈21-17,21-10〉ガブリエラ・ストエバ/ステファニ・ストエバ(ブルガリア、世界18位)
サプシリー・タエラッタナチャイ/プティッタ・スパジラクン(タイ、世界22位)〈16-21,21-16,21-18〉チェン・チンチェン/ジア・イーファン(中国、世界41位)
ラウィンダ・プラジョンジャイ/ジョンコルパン・キッティハラクン(タイ、世界20位)〈18-21,14-21〉タン・ジンフア/ホワン・ヤチオン(中国、世界97位※予選繰り上がり)
高橋礼華・松友美佐紀(世界4位)〈21-19,18-21,21-11〉松尾静香・内藤真実(世界12位)
【混合ダブルス】
コ・ソンヒョン/キム・ハナ(韓国、世界4位)〈21-10,21-10〉ヴィタリジ・ダルキン/ニーナ・ヴィスロワ(ロシア、世界22位)
チェ・ソルギュ/オム・ヘウォン(韓国、世界13位)〈21-18,21-18〉イ・ヨンデ/イ・ソヒ(韓国、世界51位)
ロベルト・マティウシアク/ナディエズダ・ジーバ(ポーランド、世界17位)〈12-21,24-22,21-13〉ニコ・ルポネン/アマンダ・ヘーグストレーム(スウェーデン、世界59位)
シン・ベクチョル/チェ・ユジョン(韓国、世界11位)〈29-27,21-9〉プアバラヌクロー・デチャポン/サプシリー・タエラナッチャイ(タイ、世界75位※予選勝ち上がり)
準決勝の対戦カード
【男子シングルス】
ヤン・ヨルゲンセン(デンマーク、世界4位)対チョウ・ティエンチェン(台湾、世界7位)
リン・ダン(中国、世界5位)対ソン・ワンホ(韓国、世界13位)
【女子シングルス】
ワン・シーシャン(中国、世界6位)対山口茜(世界11位)
リ・シュエリ(中国、世界3位)対奥原希望(世界8位)
【男子ダブルス】
イ・ヨンデ/ユ・ヨンソン(韓国、世界1位)対早川賢一・遠藤大由(世界7位)
コ・ソンヒョン/シン・ベクチョル(韓国、世界9位)対ウラジミール・イワノフ/イワン・ソゾノフ(ロシア、世界13位)
【女子ダブルス】
グレイシア・ポリー/ニトヤ・クリシンダ・マヘスワリ(インドネシア、世界2位)対サプシリー・タエラッタナチャイ/プティッタ・スパジラクン(タイ、世界22位)
高橋礼華・松友美佐紀(世界4位)対タン・ジンフア/ホワン・ヤチオン(中国、世界97位※予選繰り上がり)
【混合ダブルス】
コ・ソンヒョン/キム・ハナ(韓国、世界4位)対チェ・ソルギュ/オム・ヘウォン(韓国、世界13位)
シン・ベクチョル/チェ・ユジョン(韓国、世界11位)対ロベルト・マティウシアク/ナディエズダ・ジーバ(ポーランド、世界17位)