Last Day of Asia Team : Two Finals, No Gold

CHN and JPN

Japan missed a golden opportunity to be Asia champion in Hyderabad

アジア団体選手権最終日、男女ともに決勝に進んだ日本だが、いずれも2対3で敗れ、タイトルを持ち帰ることはできなかった。直前に日本リーグの最終節があり、所属の異なる代表選手同士がモチベーションを高めあうのに十分な時間を共有できなかった。加えて、男子は前回トマス杯優勝チームとして予選突破の必要がなかったこと、女子は当面の目標がユーバー杯出場権獲得につながるベスト4であったこと、ライバル国・地域がエース級の選手を投入しないなどさまざまな要素が重なり、2014年トマス・ユーバー杯ニューデリー大会に臨んだ時に比べ、優勝を狙いにいく意識が明らかに違った。真の決戦の場は、五輪レース終了後の5月に開催される本戦会場、中国・昆山となる

欧州バドミントン連盟「バドミントンヨーロッパ」が実施する欧州団体選手権に倣い、組織改編に取り組むアジア連盟「バドミントンアジア」が今年から新たに始めたアジア団体選手権。日本は、勝機がありながらこれをつかみ損ねた。ただそんな中、チームをけん引するエースの役割を担う男子シングルスの桃田賢斗選手、女子シングルスの奥原希望選手、女子ダブルスの高橋礼華・松友美佐紀組が、いずれもゆるぎない強さで全試合取りこぼしなく勝ち星を挙げるという明確な結果を残した

nozomi final2

Nozomi beat WANG Shixian for the first time

kento final

Kento won all matches without losing a single game

桃田選手と奥原選手にとっては、これが今シーズン最初の公式の国際大会。2人そろって優勝した昨年12月のスーパーシリーズ(SS)ファイナル以来の海外勢との実戦となるため、大会当初より、第1シングルスとしてチームをけん引する「責任」と同時に、残りの五輪レースに向けた「調整」の意味合いがあることを口にしていた

是が非にも優勝しなければ、といった強い気概に欠けていた印象は否めないが、その分、適度に肩の力が抜け、表情にこわばりを見せることもなく、終始自分たちのペースで試合を進めた。結果として、一次リーグから決勝まで、桃田選手は出場した全試合ストレート勝ち。奥原選手はこれまで勝ったことのなかった世界ランク上位選手2人を倒し負けなしを貫き、頼れるエースとして存在感を存分にアピールした。その上で、5月のトマス・ユーバー杯本戦に向け、桃田選手が「トマス杯は緊張感など今大会とは状況がまったく異なる。ディフェンディングチャンピオン、そして第1シングルスの誇りを持って戦い、連覇を狙う」。奥原選手は「準優勝だった前回と異なり、ケガから戻ってくる山口茜選手も加えて、今回はシングルスで勝負できる」と、力強く意気込みを語った

misaki-ayaka final

Misaki and Ayaka have never lost in team events

高橋・松友組は、◆藤井・垣岩組、松尾・内藤組に次ぐ3番手として1試合だけ出場した2012年ユーバー杯(1勝)◆1番手として起用された13年スディルマン杯(2勝)◆第1ダブルスで全試合に勝ちチームの準優勝に貢献した14年ユーバー杯(6勝)◆5連覇を達成した中国から全チームを通じて唯一の白星を挙げた14年アジア競技大会(2勝)◆日本の史上初のメダル(銀)獲得に寄与した15年スディルマン杯(4勝)――と、ここまで代表の団体戦で一度も負けていない

今大会でも一次リーグから決勝まで5戦全勝。準決勝のタイペアとの一戦では1ゲーム落としたが、ユー・ヤン、ティエン・チン、ルオ姉妹といった中国のライバル全員の視線を浴びながらきっちり勝ち、決勝では中国ティエン・チン/ルオ・イン組を寄せ付けず、チームメイトにさらに強い信頼感を与えた

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F-MS1男子決勝は、将来を期待する若手3人をシングルスに揃えたインドネシアが日本に競り勝ち、初代アジア団体選手権チャンピオンの座についた。第1シングルスは2013年世界ジュニア選手権銅メダルの20歳イーサン・マウラナ・ムストファ選手。昨年、タイオープングランプリ(GP)ゴールドで準優勝。既にシニアの大会で田児賢一選手のほか、インドのキダンビ・スリカンス選手(世界10位)、香港フ・ユン選手(世界12位)、韓国ソン・ワンホ選手(世界13位)、ドイツのマーク・ツイブラー選手(世界19位)と、各国・地域のエースから白星を挙げている。昨年11月の香港オープンSSでは、中国リン・ダン選手から1ゲームを奪う健闘も見せた。ただこの日は、初対戦となった桃田選手に力及ばず、ストレート負けを喫した

桃田選手は試合後、BadPaL の取材に応じ、イーサン・マウラナ・ムストファ選手の印象を、「球が速くディフェンスもいい。将来的には油断できない相手になるかも」と語った。ただ、「今は(同選手を含むインドネシアの若手)3人を警戒していない。自分は下ではなく上 を見て進む」と、プライドを感じさせるコメントを発した。また今大会全体を振り返り、「刺激的な試合はなかったが、風のある中で全勝できたことはいい調整になった」と涼しい顔で話し、確固たる自信に裏付けされた余裕を感じさせた

F-MD1インドネシアは2種目目の第1ダブルスに、ヘンドラ・セティアワン/モハンマド・アーサン組に代えて、リッキー・カランダ・スワルディ/アンガ・プラタマ組を起用。日本のエース、早川賢一・遠藤大由組の勝機は広がったかに見えた。しかし結果はファイナルゲーム21-17でインドネシアペアの勝利。1対1となり、勝負はふりだしに戻った

F-MS23種目目の第2シングルス、インドネシアからは19歳ギンティン・アンソニー選手がコートに立った。2014年世界ジュニア銅メダル、シニアの大会でもインドのキダンビ・スリカンス選手、中国ティエン・ホウウェイ選手、香港ウェイ・ナン選手といった強豪を破った実績があり、香港オープンでは桃田選手も撃破し、上位大会SSで初のベスト4入りを果たした。今大会はここまで5戦5勝。ベテラン佐々木選手に対しても第1ゲーム、まったく臆することなく一方的に攻め立て7点しか与えぬ完勝。第2ゲームは点差こそ詰まったものの、一度もリードを許さず、「正直、佐々木選手から勝ち星を得られるとは期待していなかった」というインドネシア側の予想を裏切る活躍で、チームに貴重な2勝目をもたらした

佐々木選手は試合後、「インドネシアスーパーリーガで一度対戦。香港オープンで桃田選手も負けていて、分かってはいたが速かった。スマッシュが取れずリズムが崩れた」と、ほとんど何もできずに終わった第1ゲームを振り返った。さらに第2ゲームは、「もう少しで捕まえられるところまでいったが、とらえきれなかった」と語った。ただ、五輪レース中でも「団体戦は外せない」と指摘した上で、今大会全体を通じて見ると、「準々決勝、準決勝はチームに貢献できたと思う」と述べた

F-MD2インドネシアが優勝に王手をかけて迎えた4種目目の第2ダブルス、園田啓悟・嘉村健士組にとっては、予想に反する展開で出番が回ってきた。それでも、1月にマレーシアマスターズGPゴールドで勝ったばかりの相手に対し、「自信はあった。自分たちのプレーをするだけ」(園田)と気負わず試合に臨み、危なげなく快勝した

嘉村選手は試合後、「日本のリード(2対1)で回ってきて、自分たちが決め、前回トマス杯決勝で自分たちで優勝を決め切れなかった借りを返す気持ちだった。1対2で回ってきたが、負ける気はしなかった」と強調した。一方、準々決勝、準決勝と出場機会が巡ってくることを想定して練習コートでウォームアップを進めながら、結局、出番が回ってこず、2日間、試合が空いてしまったことの影響を聞くと、「上空に吹く風より、いつも通り打ったサーブが届いていない、といった部分にとまどった。試合の中で、短時間で修正していけるようにしたい」と答えた。最後にこの大会で得た収穫として、「出番は少なかったが、日本リーグに続く団体戦で、プレッシャーのかかる場面で勝てたこと」を挙げ、この後、欧州遠征から始まる個人戦につなげていきたい意向を示した

F-MS3日本が4種目目を取り返し2対2のタイに戻したことで、優勝の行方は最終種目、第3シングルスの西本拳太対クリスティ・ジョナタンの結果次第となった

1997年生まれの18歳ジョナタン選手は2013、14年の世界ジュニアベスト8で、シニアの大会では昨年6月、インドネシアオープンSSプレミアでベスト8に入った。これまでにインドのキダンビ・スリカンス、タイのブーンサック・ポンサナ、韓国イ・ヒョンイル、台湾チョウ・ティエンチェンといった上位選手を破ったことがある

西本選手とは昨年9月ジャパンオープンSS予選で初めて対戦し勝利。しかし同11月香港オープンSSの予選で敗れ、対戦成績は1勝1敗。この日も第1ゲームを西本選手、第2ゲームをジョナタン選手がそれぞれ取り合う。迎えたファイナルゲームは前半、流れをつかんだジョナタン選手が先行し西本選手が追いかける展開に。西本選手は後半早々、6-11から11-12まで追い上げるが、その後はジョナタン選手を勢いに乗せてしまう形でみるみる点差が開き、13-21で力尽きた

西本選手は表彰式の後、BadPaL の取材に答え、「自分が(優勝を)決めたかったが…」と悔しさをにじませた。日本代表として臨む初の団体戦で緊張し途中弱気なプレーが出てしまったこと、第2ゲーム後半大きくリード(12-18)された場面から追い上げ、1点差(19-20)まで詰め寄っておきながら決め切れなかったことなど反省点を列挙し、「まだまだ」と力不足を認めた。その上で、5月のトマス杯本戦に出場してこの借りを返したい意向を語った

一方、男子シングルスのコーチ、舛田圭太氏は決勝の後、BadPaL に対し、「このメンバーのインドネシアに負けるようでは」と述べ、物足りなさをあらわにした。ただ今大会一貫して、第3シングルスに西本選手を起用し続けた点については、「変えるつもりは一切なかった」ときっぱり。連覇のかかるトマス杯本戦をにらみ、緊張する団体戦で経験を積ませる布石の意味合いがあったことを明らかにした

男子決勝の結果

last pointo in Men日本(B組1位)2―3インドネシア(C組1位)

(第1シングルス) 桃田賢斗(世界4位)〈21-17,21-7〉イーサン・マウラナ・ムストファ(世界33位)

(第1ダブルス) 早川賢一・遠藤大由(世界6位)〈20-22,21-14,17-21〉リッキー・カランダ・スワルディ/アンガ・プラタマ(世界10位)

(第2シングルス) 佐々木翔(世界22位)〈7-21,16-21〉ギンティン・アンソニー(世界34位)

(第2ダブルス) 園田啓悟・嘉村健士(世界18位)〈21-16,21-15〉ライヤン・アグン・サプトラ/ベリー・アングリアワン(世界27位)

(第3シングルス) 西本拳太(世界46位)〈21-14,19-21,13-21〉クリスティ・ジョナタン(世界36位)

女子決勝は、4年前の前回ユーバー杯アジア予選マカオ大会決勝と同じカード(この時は日本が3対2で勝利)。ディフェンディングチャンピオン兼ホスト国としてユーバー杯本戦への出場資格を得ている中国は今大会、シングルスの2本柱、リ・シュエリ選手とワン・イーハン選手を除くメンバーでエントリーしてきた。さらにダブルスの主力2人、ツァオ・ユンレイ選手が大会途中で帰国。負傷したと伝えられるユー・ヤン選手が準決勝に続いて決勝も出場回避と、日本に有利な状況が並んだ。それでも、個々人の能力に優れる中国が今大会に参戦したアジア12カ国・地域の中で最強であることにかわりはなかった

nozomi-shixian決勝は日本優位で進んだ。最初に登場した第1シングルスの奥原希望選手は、世界ランク上位10人の中で唯一、一度も勝てていなかった難敵、中国ワン・シーシャン選手と顔を合わせた。ただ、今シーズンのスーパーシリーズ(SS)開幕前のこの時期、「勝敗も大事だが、色々と試したい」と語っていた奥原選手にとって、むしろ今大会で一番対戦を楽しみにしていた相手。第1ゲームを後半逆転されて失うが、続く第2、第3ゲームは終始リードを保ったまま快勝し、3度目の対戦で初勝利を挙げた

奥原選手は試合後、BadPaL の取材に応じ、「第1ゲームを落としたが、前回フランス(2015年10月)で敗れた時と違い自分から積極的にいけていたので、第2ゲームに入る際、影響はなかった」と話した。また、ファイナルゲームの途中、「相手もきつい」などさまざまな言葉を、自らを鼓舞するように大きな声で自分に語りかけていたが、体の調子が落ちていく中、変えていかなければならない部分が出てくる。「この試合ではうまく修正していけた」と説明した。奥原選手はSSファイナル優勝後も自らのプレーに満足することなく、得意とする低い展開の勝負にさらに磨きをかけるべく、狙った高さにピンポイントでシャトルコントロールできるよう精度を上げる取り組みを今年に入り続けている。その過程において、今大会で昨シーズン取り逃がした「最後の大物」に勝てたことで、「この後に続く五輪レース(個人戦)も自信を持って戦える」と胸を張った

misaki-ayaka final2日本の2番手は高橋礼華・松友美佐紀組。大会当初より中国戦では、3月8日に開幕する今シーズンのSS初戦、「狙いに行く大会」と位置付ける全英オープンSSプレミアで順当にいけば準々決勝でぶつかるツァオ・ユンレイ/ティエン・チン組との対戦を希望していた。しかしツァオ選手が先に帰国したため、ティエン・チン選手とルオ・イン選手の「組み替えペア」が相手となる。急造ペアとはいえ、準決勝では世界ランク6位の韓国のエースペアを破っており侮れない相手だったが、試合が始まってみると高橋・松友組の強さばかりが際立ち、第1、第2ゲームともに一度もリードを許さず快勝した

高橋選手は、「中国はどんなペアで来ても強いが、コンビネーションではこちらが上。負けられないという強い気持ちで臨んだ。勝ってチームに貢献でき良かった」と試合後の感想を述べた。また松友選手は、「中国は、どうにかして自分たちをつぶしてやろうと本気でかかってくるが、それでも崩されなかったことに意味がある。前日、中国ダブルス陣の主力5人がそろって自分たちの試合を見ていたが、中国に認めてもらってうれしい」と笑みを見せた。一方、中国側のチャレンジ申請に抗議し、試合が一時中断した場面については、「こちらが放ったショットがアウトだったのは分かっていたので、(チャレンジ成功で判定が相手側有利に覆っても)再開後のプレーに影響はなかった」と振り返った。ただ、「1つの試合で認められるチャレンジの上限回数に関するルールの変更を知らずに恥ずかしかった」と苦笑した

sayaka final日本が2種目を連取し優勝に王手をかけたが、続く第2シングルスで、この大会ここまで4戦負けなしとポイントゲッターの役割をきっちり果たしてきた佐藤冴香選手が、スン・ユ選手と競り合うもストレート負け。とりわけ第2ゲームは19-16と主導権をつかんでいただけに、悔やまれる敗戦となった

fukuman-yonao4種目目、第2ダブルスの福万尚子・與猶くるみ組は、中国もう1つの組み替えペア、ルオ・ユー/タン・ユエンティン組に敗れた。準々決勝、準決勝と試合に臨む準備はしていたものの出番が回ってこず、試合間隔が空いてしまったことが影響したか、普段通りのプレーをすることができず、押し切られた。日本は中国に2対2と追いつかれる

yui final最終種目の第3シングルスは橋本由衣対ホー・ビンジャオ。世界ランクは橋本選手の方が上だが、2014年ユース五輪、15年アジアジュニア選手権を制した中国期待の18歳は、昨年11月のマカオオープングランプリ(GP)ゴールドで橋本選手に勝っている。どちらに転んでもおかしくない試合だったが、結果は、よりプレッシャーを感じてしまった橋本選手が最後まで自分のリズムを取り戻すことができずに敗れ、日本は中国に逆転され、優勝を逃した

橋本選手は表彰式の後、BadPaL に対し、「普段あんなになることはない」と、初めて出場した日本代表の団体戦、しかも優勝を決する場面でコートに立って感じた緊張を表現した。ただ「この経験を今後に活かす」と、立て直しを誓った

女子決勝の結果

last point in women日本(D組1位)2―3中国(B組1位)

(第1シングルス) 奥原希望(世界8位)〈17-21,21-16,21-15〉ワン・シーシャン(世界7位)

(第1ダブルス) 高橋礼華・松友美佐紀(世界3位)〈21-12,21-16〉ティエン・チン・/ルオ・イン(世界ランクなし)

(第2シングルス) 佐藤冴香(世界13位)〈20-22,19-21〉スン・ユ(世界11位)

(第2ダブルス) 福万尚子・與猶くるみ(世界10位)〈11-21,10-21〉ルオ・ユー/タン・ユエンティン(世界ランクなし)

(第3シングルス) 橋本由衣(世界16位)〈18-21,12-21〉ホー・ビンジャオ(世界31位)

アジア団体選手権の最終結果

◆男子

【優勝】インドネシア【準優勝】日本【3位】韓国、インド

I-men

J-men2

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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◆女子

【優勝】中国【準優勝】日本【3位】韓国、タイ

C-women

J-women2

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