タイ・バンコクで11~15日に開催されたアジアジュニアU15/U17選手権で、日本からは、U15(15歳未満)部門の奈良岡功大選手と吉川真白選手の2人が決勝に進んだが、いずれもタイの選手に敗れ、優勝を逃した

国内では同年代に敵なしと言われる男子シングルスの奈良岡選手は、出場選手の多くが14歳のU15部門に13歳でエントリー。それでも期待通り、1回戦から準決勝まで1ゲームも落とさず勝ち抜いた。決勝で優勝を争ったのは、開催国タイのクンラウット・ウィティサン選手。第1ゲームを21-9で先取するが、同じ13歳でノーシードながら、地力のある相手に徐々に押し込まれ苦しい展開となり、粘りを見せるも第2、第3ゲームを17-21,18-21と続けて落とし、逆転負けした

一方、女子シングルスでは、準決勝で水井ひらり選手との同国対決に勝って決勝に進んだ14歳、吉川選手がタイの13歳、パッタラスダ・チャイワン選手に挑んだ。しかし、年下ながら今大会第1シードは伊達ではなく、吉川選手を21-19,21-14で退け、結局、日本選手2人(吉川選手、吉田瑠実選手)との対戦を含む5試合すべてストレート勝ちで、U15の頂点に立った

奈良岡、吉川両選手を破った後、混合ダブルスでも優勝し、合わせて3冠を手にしたこのタイ選手2人は、昨年、タイ初の世界チャンピオンになった19歳のラッチャノク・インタノン選手が生活と練習の拠点にするバンコク郊外のクラブ、バントンヨド(BTY)バドミントンスクールに属している。BTYの運営者が大会終了後、BadPaL に説明したところでは、女子選手は9歳から、男子選手は今年3月からそれぞれBTYに加わった。とりわけ男子選手は自らの意思でほかのクラブから移ってきて、わずか数カ月の間にめきめき力をつけた。今大会の前週(11月4~9日)に出場した全タイ選手権(All Thailand championships)では、予選から勝ち上がって本戦に進み、準々決勝でタイ2番手のタノンサク・センソンプーンソック選手(世界32位)に敗れるまで、18歳を超える国内有力選手3人に勝利したという
2001年6月生まれ、中学1年生の奈良岡選手は今年、全国中学大会で優勝。高校2年生までが出場する全日本ジュニア選手権でもベスト4に入り、来月東京で開催される全日本総合選手権への出場権(予選から)を自力でつかみ取った。長期目標に掲げる2020年東京五輪に向け、国内では順調に結果を積み重ねている。ただ、日本代表として臨んだ今回の国際大会では、中国選手不在の中、優勝できず、悔しい結果に終わった。それでも若い奈良岡選手にとっては、一歩国の外に出ればおない歳にもまだ見ぬ強豪がいることを知るいい機会となった
日本選手決勝の結果
◆15歳未満の部
【男子シングルス】 クンラウット・ウィティサン(タイ)〈9-21,21-17,21-18〉奈良岡功大
【女子シングルス】 パッタラスダ・チャイワン(タイ)〈21-19,21-14〉吉川真白