
世界チャンピオンを目標に掲げ国際大会を転戦する女子ダブルスの高橋礼華・松友美佐紀組が、初めて世界ランク1位の座に座った
世界バドミントン連盟(BWF)が10月30日付で更新した世界ランキングで、それまで1位と2位にいた中国ペア2組が前週のフレンチオープンスーパーシリーズ(SS)でポイントを減らし、ポイントを維持した3位の高橋・松友組が、345ポイントの僅差ながら世界最高位に繰り上がった
快挙を成し遂げた背景には、上位大会SS(SSファイナル含む)での安定した成績の積み重ねがある。優勝は今年6月のジャパンオープンSSでの1回だけだが、決勝には、出場を逃したロンドン五輪が終わった2012年9月以降、既に計7回進出している
世界ランクの算定基準となる、過去1年間(2013年11月~14年10月)の戦績に限ってみても、SSにはファイナルを含め13大会すべてに出場し、◆優勝1回(日本※SS初優勝)◆準優勝3回(マレーシア、オーストラリア、デンマーク)◆ベスト4が3回(香港、全英、シンガポール)◆ベスト8が5回(中国、SSファイナル、韓国、インド、フランス)◆ベスト16が1回(インドネシア)――という好結果を残している
ただ、「世界チャンピオンを目指す」と公言する高橋・松友組にとって、世界1位は快挙であることに間違いないものの、あくまで通過点。真のターゲットは、来年の世界選手権と再来年のリオデジャネイロ五輪の表彰台だ
ロンドン五輪出場をかけて戦った最初の五輪レース(2011年5月~12年4月)は、最高時には世界ランク5位内にすべて入った強力な国内のライバル3ペア(藤井瑞希・垣岩令佳組、末綱聡子・前田美順組、松尾静香・内藤真実組)に迫ることすらかなわず、早々に終えた
一方、世界選手権では、初めて出場資格を得た2011年ロンドン大会、第15シードから初戦(2回戦)は勝ったが続く3回戦で末綱・前田組とぶつかりに惜敗した。2度目の13年広州大会は実力・世界ランクともに上がって第3シードに入り、自他共に認めるメダル候補に浮上。しかし、混合ダブルスを主戦場とするベテラン、サラリー・トウントンカム選手が若手と組んだタイのペア相手にまさかの初戦(2回戦)敗退で失意にまみれた。さらに、雪辱を期して臨んだ14年コペンハーゲン大会では体調不良もあり、第3シードから初戦(2回戦)は突破したものの、3回戦で韓国ペアにストレート負けし、ここまでメダルはおろかベスト8にも届いていない
高橋・松友組はこの先、世界ランク上位を維持したまま、さらにSSで実績と経験を積んで2015年5月に始まる五輪レースに備える。途中、インドネシアが会場となる世界選手権ジャカルタ大会で結果を残し、16年8月にブラジルで開幕するリオデジャネイロ五輪での悲願達成を目指す






