フレンチオープン(SUPER750)準々決勝、3カ月ぶりにエース桃田賢斗が敗れ、遠藤大由・渡辺勇大が日本勢、男子種目唯一の勝ち残りとなった
前週のデンマークオープン(SUPER750)優勝の後、同じ格付けの今大会も1、2回戦続けてフルゲームを戦い抜いて勝ち上がった世界ランク1位だが、3試合目、遂にアンソニー・シニスカ・ギンティン(インドネシア)に止められた

疲労蓄積が明白な桃田は、第1ゲームを大差で落とし、第2ゲームも一方的に押し切られることが予想された。しかし、スピードが上がらないなど本来の動きではないものの、食らい付き、後半逆転に成功して一度はリードを奪う。それでもミスの少ないプレーを見せたギンティンに対し勝ち切ることは叶わず、ストレート負け。7月18日インドネシアオープン2回戦(対ホワン・ユーシアン)以来となる今シーズン、個人戦5つ目の黒星を喫し、連勝は28で止まった
ただ、かねて「連勝はいつか止まる」と淡々と話していた通り、試合後は連戦の疲労を認めながらもさばさばした表情で、「負ける日もある。負けることによって自分の足りない部分に気づける」と指摘。この敗戦を活かしてさらにレベルアップできるよう努力する、と次に向けた意気込みを語った

桃田に続いて、ダブルスのエースペア、園田啓悟・嘉村健士もリャオ・ミンチュン/スー・チンヘン(台湾)にストレートで敗れ、姿を消す中、男子種目で唯一残ったのが遠藤・渡辺。第3シードのリュウ・ユーチェン/リ・ジュンフェイ(中国)から4月のアジア選手権決勝以来となる勝利を挙げ、4強の一角に割り入った
女子は、シングルスで山口茜が第1ゲームを奪った後、対戦相手ホー・ビンジャオ(中国)の棄権により、体力を温存して、韓国の17歳アン・セヨンが待つ準決勝に進んだ。なおこの種目、準決勝もうひと試合は、タイ・ツーイン(台湾)対カロリナ・マリン(スペイン)
ダブルスでは、第1シードの永原和可那・松本麻佑、第2シードの福島由紀・廣田彩花ともにストレート勝ちで、順当にベスト4入り。それぞれの山で、いずれも韓国ペアを相手に決勝進出を狙う
イングランドペアと対戦した混合ダブルスの2試合は、いずれもファイナルゲームまでもつれた。渡辺勇大・東野有紗は、ヨーロッパ勢寄りの声援が多いアウェーの会場で、ベン・レーン/ジェシカ・ピューを21-19で振り切って勝利した。一方、保木卓朗・永原和可那は、フランスの応援とデンマーク(ヨアキム・フィッシャー・ニールセン)のコーチングを得てリラックスしてプレーしたクリス・アドコック/ガブリエル・アドコックの前に、15-21で敗れた
混合ダブルスではほかに、第1シードのツェン・シウェイ/ホワン・ヤチオン(中国)と、デンマークオープン優勝の勢いを持続するプラビーン・ジョーダン/メラティ・ダエバ・オクタビアンティ(インドネシア)が勝ち上がった
準々決勝の結果
【男子シングルス】
(第1シード)<10-21,19-21>アンソニー・シニスカ・ギンティン(インドネシア、第8シード)桃田賢斗
チェン・ロン(中国、第5シード)<21-19,21-12>(インドネシア)シェサル・ヒレン・ルスタビト
(デンマーク、第4シード)<21-17,19-21,16-21>ジョナタン・クリスティ(インドネシア、第6シード)アナース・アントンセン
ビクター・アクセルセン(デンマーク、第7シード)<21-17,21-16>(香港)ウン・カロン
【女子シングルス】
タイ・ツーイン(台湾、第1シード)<21-16,24-26,21-17>(インド、第5シード)プサルラ・ヴェンカタ・シンドゥ
(タイ、第6シード)<18-21,21-17,14-21>カロリナ・マリン(スペイン)ラッチャノク・インタノン
(インド、第8シード)<20-22,21-23>アン・セヨン(韓国)サイナ・ネワル
山口茜(第2シード)<21-13棄権>(中国、第7シード)ホー・ビンジャオ
【男子ダブルス】
マルクス・フェルナルディ・ギデオン/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ(インドネシア、第1シード)<23-21,21-14>(中国、第7シード)ツォウ・ハオドン/ハン・チェンカイ
(第4シード)<14-21,15-21>リャオ・ミンチュン/スー・チンヘン(台湾)園田啓悟・嘉村健士
(第3シード)<12-21,21-18,9-21>遠藤大由・渡辺勇大(第5シード)リュウ・ユーチェン/リ・ジュンフェイ
(デンマーク)<13-21,20-22>シラグ・シェッティ/サトウィクサイラジ・ランキレディ(インド)アナース・スカールプ・ラスムセン/キム・アストルプ・ソレンセン
【女子ダブルス】
永原和可那・松本麻佑(第1シード)<22-20,21-17>(中国)シア・ユーティン/リュウ・シュエンシュエン
(中国、第4シード)<16-21,12-21>キム・ソヨン/コン・ヒヨン(韓国、第8シード)チェン・チンチェン/ジア・イーファン
シン・スンチャン/イ・ソヒ(韓国、第5シード)<21-11,21-6>(ブルガリア)ステファニ・ストエバ/ガブリエラ・ストエバ
福島由紀・廣田彩花(第2シード)<21-11,21-7>(台湾)シュー・ヤチン/フー・リンファン
【混合ダブルス】
ツェン・シウェイ/ホワン・ヤチオン(中国、第1シード)<21-14,20-22,21-12>(マレーシア)タン・キアンメン/ライ・ペイジン
渡辺勇大・東野有紗(第3シード)<21-17,20-22,21-19>(イングランド)ベン・レーン/ジェシカ・ピュー
クリス・アドコック/ガブリエル・アドコック(イングランド)<21-18,17-21,21-15>保木卓朗・永原和可那
(タイ、第2シード)<14-21,7-21>プラビーン・ジョーダン/メラティ・ダエバ・オクタビアンティ(インドネシア、第6シード)デチャポン・プアバラヌクロー/サプシリー・テラッタナチャイ
準決勝の対戦カード
【男子シングルス】
チェン・ロン(中国、第5シード)対アンソニー・シニスカ・ギンティン(インドネシア、第8シード)
ジョナタン・クリスティ(インドネシア、第6シード)対ビクター・アクセルセン(デンマーク、第7シード)
【女子シングルス】
タイ・ツーイン(台湾、第1シード)対カロリナ・マリン(スペイン)
山口茜(第2シード)対アン・セヨン(韓国)
【男子ダブルス】
マルクス・フェルナルディ・ギデオン/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ(インドネシア、第1シード)対リャオ・ミンチュン/スー・チンヘン(台湾)
遠藤大由・渡辺勇大(第5シード)対シラグ・シェッティ/サトウィクサイラジ・ランキレディ(インド)
【女子ダブルス】
永原和可那・松本麻佑(第1シード)対キム・ソヨン/コン・ヒヨン(韓国、第8シード)
福島由紀・廣田彩花(第2シード)対シン・スンチャン/イ・ソヒ(韓国、第5シード)
【混合ダブルス】
ツェン・シウェイ/ホワン・ヤチオン(中国、第1シード)対渡辺勇大・東野有紗(第3シード)
プラビーン・ジョーダン/メラティ・ダエバ・オクタビアンティ(インドネシア、第6シード)対クリス・アドコック/ガブリエル・アドコック(イングランド)