Another history made by Kento winning All England MS title

全英オープン(SUPER1000)決勝、桃田賢斗が、一世紀以上続く歴史と権威ある大会で、日本人がこれまで誰も到達できなかった男子シングルスの頂に立った

全英の男子シングルスで、秋山真男(1966年)、田児賢一(2010年)に次ぐ、史上3人目の日本人ファイナリストになった桃田が、復調してきたライバル、ビクター・アクセルセン(デンマーク)をフルゲームの末に破って、またひとつ記録を書き換えた

昨年は、桃田がランキングポイント不足、アクセルセンが手術後のため、ともに出場できなかった全英の舞台。今年は2人揃って勝ち進み、大会最終日、最終種目のコートで対峙した

第1ゲーム、桃田は前半を11-9で折り返すと、後半開始間もなく13-11から8連続得点を決め、一気に抜け出す。第2ゲームは逆にアクセルセンの攻撃に押される形で後半突き放され、勝敗の行方は最終第3ゲームへ持ち越される

ファイナルゲームは第2ゲームを取ったアクセルセンがいきなり4-0と先行するが、桃田はしっかりついていき、前半を2点リードで終える。エンドの変わった後半、動きの落ちたアクセルセンを連続得点で引き離し19-11。直後に3連続得点を許すも、大きく崩れることはなく、最後はネット際の攻防を制して、勝利をつかんだ

国際大会の決勝で、桃田がアクセルセンに勝って優勝するのは、◆2015年スーパーシリーズ(SS)ファイナル◆16年インドオープンSS◆18年インドネシアオープン(SUPER1000)――に続いて4度目

Kento on the podium ~photo courtesy of BadmintonPhoto (BadmintonEngland)

桃田は試合後、全英優勝を素直に喜びながらも、日本男子シングルス史上初の快挙に関しては、日本のこれまでの積み上げによるものとし、日本のレベルアップのためにも、立ち止まらずさらに精進を続ける意向を語った

一方、アクセルセンは、終盤までエネルギーが続かなかった自分と、崩れず安定していた桃田の差を指摘。勝者桃田を称えた。その上で、次回(桃田との)対戦時にはより良いパフォーマンスを見せると誓った

ともに1994年生まれの桃田(9月)とアクセルセン(1月)。直接対決では、桃田が今大会の前まで10勝1敗と圧倒しているが、主要なタイトルの獲得時期は、◆世界ジュニア選手権(アクセルセン10年、桃田12年)◆世界選手権(アクセルセン17年、桃田18年)◆ジャパンオープン(アクセルセン17年、桃田18年)――とアクセルセンの後に続くことが多かった

桃田が先に手にしたタイトルの1つにSSファイナル(15年)があるが、アクセルセンはその後、16、17年と連覇を果たし、優勝回数でライバルを抜き返した

そんな高みで競い合う同世代の2人にとって、全英オープンは是が非でも獲りたいメジャータイトル。今回、桃田は4度目(2014ー16、19年)、アクセルセンは7度目(12ー17、19年)の挑戦で、初めて準々決勝の壁を突破。準決勝も勝ち抜け、決勝で直接対決となり、桃田が先に栄冠をつかんだ

桃田はこれで、昨年以降、世界ランク上位者に全大会出場の義務が課されるワールドツアー上位大会8つのうち、「SUPER1000」2大会(全英オープン、インドネシアオープン)、「SUPER750」3大会(ジャパンオープン、デンマークオープン、中国・福州オープン)の合わせて5つを制した。残るは、中国オープン(SUPER1000※昨年準優勝)、マレーシアオープン(SUPER750※昨年準優勝)、フレンチオープン(SUPER750※昨年ベスト4)の3つ

Wakana / Mayu on the podium ~photo courtesy of BadmintonPhoto (BadmintonEngland)

桃田同様、初めて全英決勝に臨んだ女子ダブルスの永原和可那・松本麻佑、第1ゲームを先取し、第2ゲームも中盤のもみあいを抜け出し、18-15とリードする。しかしここから中国の21歳ペア、チェン・チンチェン/ジア・イーファンに前がかりで攻め立てられると、日本ペアは優勝への意識もあったか、徐々に守勢に回る機会が増え逆転を許す。先にゲームポイントを握られた後、いったんは20-20で追いついて見せたが、勝ち切れず、試合はふりだしに

ファイナルゲームは、勢いを取り戻した中国ペアを止める手立てがなく、一度もリードが奪えぬまま敗戦。昨年のインドネシアオープンと中国オープンに続く3度目の「SUPER1000」決勝だったが、3たび準優勝に終わった

それでも今シーズンここまで、マレーシアマスターズ(SUPER500)、インドネシアマスターズ(SUPER500)、ドイツオープン(SUPER300)と続いてきた「ベスト4」の結果をようやく上回ったことで、現在の世界ランク3位から上を狙うきっかけはつかめた

Yuta / Arisa on the podium ~photo courtesy of BadmintonPhoto (BadmintonEngland)

混合ダブルスでは、大会2連覇に挑んだ渡辺勇大・東野有紗が、昨年決勝で競り勝った、この種目、名実ともに世界ナンバーワン、ツェン・シウェイ/ホワン・ヤチオン(中国)の返り討ちに遭い、準優勝で今年の大会を終えた

1年前の決勝(15-21,22-20,21-16)と同じく、渡辺・東野は第1ゲームを失った後の第2ゲーム、前半を11-4で折り返し、14-7まで優位に試合を進める。そのままの流れでこのゲームを奪い、昨年同様、ファイナルゲームに持ち込みたいところだった。しかし前回、全英で敗れた後、さらに力をつけ世界1位として多くの大会で勝ち続けてきた中国ペアが今回はそれを許さず、追撃。日本ペアもねばって20-19とゲームポイントをつかみ、ここまでは昨年と同じだったが、直後に前回とは逆に3連続得点を決められ、連覇はならなかった

ただ、誰もが必死で勝ちにくる決勝、とりわけ全英の決勝で世界1位と対戦できたことは、経験値として今後に大きなプラスとなる。渡辺・東野は試合後、相手の強さと敗戦の悔しさを口にしながらも、大会期間中、ディフェンディングチャンピオンでありながらチャレンジャーの姿勢を貫いてきたペアらしく、さらに強くなれると前を向いた

 

女子シングルスは、第1シードのタイ・ツーイン(台湾)が大会3連覇を達成するかに注目が集まった。しかしこの日、スポットライトを浴びたのはチェン・ユーフェイ(中国)だった

準決勝で2016年優勝の奥原希望をストレートで下した21歳の中国エースは、決勝で17ー18年連覇のタイ・ツーインにもストレート勝ち。過去11連敗と一度も勝てていなかった現在の実力世界ナンバーワンから初めて白星を挙げると同時に、全英女子シングルスのタイトルを、14年のワン・シーシャン以来5年ぶりに中国に取り戻した

 

男子ダブルスでは、全英初出場で決勝まできたマレーシアの若い2人、アーロン・チア(22)とソー・ウーイイク(21)が、シードペアに逆転勝ちした準決勝の勢いそのままに、インドネシアのベテラン、ヘンドラ・セティアワン/モハンマドアーサンからオープニングゲームを大差(21-11)で奪う

しかしここから、前日の園田啓悟・嘉村健士との試合中、右ふくらはぎを負傷した34際セティアワンが、マレーシアペアに「(サーブから)3球目でやられた」と言わしめるほど、前衛で卓越した球さばきを見せ試合をコントロール。逆転で2014年に次ぐ2度目の全英優勝を遂げた

インドネシアの男子ダブルス陣は今回、2連覇中の優勝候補筆頭マルクス・フェルナルディ・ギデオン/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョが初戦で敗れる大誤算に見舞われた。しかし、ベテランがきっちりその穴を埋め、この種目のタイトルをインドネシアに持ち帰った

 

決勝の結果

【男子シングルス】桃田賢斗(第1シード)<21-11,15-21,21-15>ビクター・アクセルセン(デンマーク、第6シード)

【女子シングルス】タイ・ツーイン(台湾、第1シード)<17-21,17-21>チェン・ユーフェイ(中国、第3シード)

【男子ダブルス】ヘンドラ・セティアワン/モハンマド・アーサン(インドネシア、第6シード)<11-21,21-14,21-12>ソー・ウーイイク/アーロン・チア(マレーシア)

【女子ダブルス】永原和可那・松本麻佑(第3シード)<21-18,20-22,11-21>チェン・チンチェン/ジア・イーファン(中国、第5シード)

【混合ダブルス】ツェン・シウェイ/ホワン・ヤチオン(中国、第1シード)<21-17,22-20>渡辺勇大・東野有紗(第3シード)

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