オランダに続いて行われたU19(19歳未満)日本代表のヨーロッパ遠征第2戦、ドイツジュニアインターナショナル。高橋美優が3位タイに食い込む健闘を見せたが、日本は2015年以来続いていた優勝者輩出がストップ。4種目を制した中国にその地位を取って代わられた

全英オープンと並行して7~10日、ベルリンで開催されたこの大会、日本からは全5種目に男女合わせて7人が出場した。しかし、ベスト8に残れたのは、女子シングルスのみ。16歳の高橋と、前週、オランダジュニアインターナショナルで準優勝した同じ16際、郡司莉子の2人だ
準々決勝では、高橋が第3シードのプトリ・クスマ・ワルダニ(インドネシア)を破り、ベスト4に入った。一方、郡司は、第1シードのツォウ・メン(中国)に敗れ、2週連続の表彰台は逃した
高橋は決勝進出をかけ、前週オランダの決勝で郡司を破って優勝した第10シードのハン・チェンシ(中国)と対戦。第1ゲームは19-21まで競り合ったが、続く第2ゲームは点差を離され10-21で敗戦。決勝には進めなかったが、前週オランダで初戦(2回戦)敗退した悔しさをばねに、この大会、日本勢でただひとり、表彰台にたどりついた
決勝は、そのハン・チェンシをストレートで下した第1シードのツォウ・メンで、中国勢がワンツーフィニッシュを決めた
中国は、日本がU19代表派遣を本格化させた2015年から3年間、この大会への参戦を取りやめていた。しかし18年に再開すると、最初の年は、優勝:1(女子ダブルス)、準優勝:3(男子シングルス、女子シングルス、男子ダブルス)、3位タイ:3(女子シングルス、男子ダブルス、混合ダブルス)の結果。この時、日本は優勝こそ1(混合ダブルス)で同じだったが、表彰台に上がった選手の総数は大きく下回った
そして2年目の今年、中国のU19は男子シングルスを除く4種目で優勝。体系的なジュニア強化が機能し、近い将来、再びバドミントン界の覇権を握る可能性を示した
対する日本は、15年以降毎年優勝者を輩出し、16年には4種目を制した。しかし17年が2種目、中国が出てきた昨年は1種目にとどまり、今年はついに優勝ゼロとなった
◆ドイツジュニアにおけるU19日本代表の優勝実績
15年:混合ダブルス(渡辺勇大・志田千陽)
16年:女子シングルス(仁平菜月)、男子ダブルス(山下恭平・山澤直貴)、女子ダブルス(松山奈未・保原彩夏)、混合ダブルス(山澤直貴・松山奈未)
17年:女子シングルス(水井ひらり)、男子ダブルス(金子真大・久保田友之祐)
18年:混合ダブルス(緑川大輝・齋藤夏)
19年:優勝なし
準決勝の結果
【男子シングルス】
(インドネシア、第1シード)<15-21,22-20,15-21>ブライアン・ヤン(カナダ、第3シード)シャブダ・ぺルカサ・ベラワ
パク・ヒョンスン(韓国、第11シード)<21-18,24-22>(インドネシア)ムハンマド・アルド・アプリヤンディ
【女子シングルス】
ツォウ・メン(中国、第1シード)<21-19,21-10>(インドネシア、第6シード)ヤスニタ・エンギラ・セティアワン
ハン・チェンシ(中国、第10シード)<21-19,21-10>(日本)高橋美優
【男子ダブルス】
ディー・ヅ―ジエン/ワン・チャン(中国、第1シード)<21-18,21-11>(マレーシア)チュア・ユエチェーン/ルイ・シェンハオ
レオ・ロリー・カルナンド/ダニエル・マーシン(インドネシア、第2シード)<21-12,21-12>(台湾)チェン・カイウェン/チェン・ジーレイ
【女子ダブルス】
プトリ・シャイカー/ニタ・ヴィオリナ・マルワ(インドネシア、第1シード)<21-11.21-15>(韓国)キム・アヨン/チュン・ダチョン
リ・イージン/グオ・リージ(中国、第3シード)<21-16,21-14>(インド)ヴァルシニ・ヴィスワナス・スリ/ツリーサ・ジョリー
【混合ダブルス】
(インドネシア、第1シード)<18-21,18-21>キム・ジュンヨン/イ・ウンジ(韓国)レオ・ロリー・カルナンド/インダ・カヒャ・サリ・ジャミル
(中国、第2シード)<13-21,14-21>ジアン・ツェンバン/ルオ・シーミン(中国)ディー・ヅ―ジエン/リ・イージン
決勝の結果
【男子シングルス】(カナダ、第3シード)<23-25,18-21>パク・ヒョンスン(韓国、第11シード)ブライアン・ヤン
【女子シングルス】ツォウ・メン(中国、第1シード)<21-14,21-17>(中国、第10シード)ハン・チェンシ
【男子ダブルス】ディー・ヅ―ジエン/ワン・チャン(中国、第1シード)<21-17,21-13>(インドネシア、第2シード)レオ・ロリー・カルナンド/ダニエル・マーシン
【女子ダブルス】(インドネシア、第1シード)<21-16,19-21,20-22>リ・イージン/グオ・リージ(中国、第3シード)プトリ・シャイカー/ニタ・ヴィオリナ・マルワ
【混合ダブルス】ジアン・ツェンバン/ルオ・シーミン(中国)<21-15,21-16>(韓国)キム・ジュンヨン/イ・ウンジ