
ワールドツアーファイナル開幕を2日後に控え、世界バドミントン連盟(BWF)は10日、開催都市、中国・広州で一次リーグの組み分け抽選を行った。女子シングルスで奥原希望と山口茜が別のグループに入り、決勝トーナメント前の日本勢同士の対決は回避された
例年通り、抽選は、種目ごとのワールドツアーランキング1番手(第1シード)をグループA、2番手(第2シード)をグループBに分けた後、進められた
日本からは今回、全5種目に合わせて10人が出場。このうち女子2種目で、国・地域ごとに与えられる最大出場枠2つを獲得しているが、高橋礼華・松友美佐紀が1番手(1位)、永原和可那・松本麻佑が2番手(3位※)に入った女子ダブルスは、一次リーグでの激突がないことは既に決まっていた(※2位の福島由紀・廣田彩花は、8月の世界選手権を制し優先的に特別出場権が付与された永原・松本に次ぐ日本2枠目を高橋・松友と争い、僅差で敗れた)
問題は女子シングルスだったが、台湾タイ・ツーインに次ぐツアーランク2位で奥原が自動的にグループBに配置された後、3位の山口と4位の中国チェン・ユーフェイを振り分ける抽選が行われ、山口がグループAに入り、一次リーグでの同国対決は回避された
ちなみに昨年のスーパーシリーズ(SS)ファイナルでは、山口と佐藤冴香が同じグループAに入っていた<https://badpal.net/2017/12/11/last-dubai-finals-ready-to-go-after-group-draws-revealed/>
奥原と山口のほか、北米から初めてシングルスで「ファイナル」出場資格を得たカナダのミッシェル・リ、アメリカのツァン・ベイウェンの2人も別々のグループに分かれた。さらにシーズン後半の各選手の調子も鑑みると、今回、女子シングルスはバランスの良い組み分けになったといえる
バランスの良さでこれに続くのは混合ダブルス。中国2ペア、マレーシア2ペアがいずれもA、Bに分かれた。「ファイナル」初出場となるツアーランク2位の渡辺勇大・東野有紗は、中国2ペアのうち、レギュラーシーズン最終戦、香港オープン(SUPER500)の決勝で初めて破った、2番手ワン・イーリュ/ホワン・ドンピンと同じグループBからスタートする
対照的に男女ダブルスではいずれも、開催国中国の2ペアが同じグループに固まり、それぞれツアーランク1位、インドネシアのマルクス・フェルナルディ・ギデオン/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ、高橋・松友と対戦する
遠藤大由・渡辺勇大は、世界ランク1位と世界チャンピオンがいる「死の組」を避け、台湾2ペアと元世界チャンピオンとともにグループBになった
現世界チャンピオンの永原・松本にとっては、これまで3戦して全敗、上り調子にある韓国シン・スンチャン/イ・ソヒが、初めての「ファイナル」で最初の関門となりそう
同じく現世界チャンピオンの桃田賢斗は、疲労の蓄積を最小限にとどめ、5日間の大会期間中、良いコンディションを保っていければ、3年ぶりの優勝は難くない。まずは初日(12日)、今シーズン唯一負け越しているインドのサミ-ル・ヴェルマに借りを返すところから
一次リーグは開幕から3日間(12~14日)、4人/ペアによる総当たり戦が行われ、各グループの1位と2位が、15日の決勝トーナメント(準決勝)へ進む
各種目一次リーグの組み分けは次の通り
【男子シングルス】
◆グループA
1) チョウ・ティエンチェン (Taiwan) 96890 pts
4) シー・ユーチ (China) 73540 pts
5) ソン・ワンホ (Korea) 67900 pts
8) アンソニー・シニスカ・ギンティン (Indonesia-2) 66610 pts
◆グループB
2) 桃田賢斗 (Japan) 86370 pts
3) トミー・スギアルト (Indonesia-1) 78000 pts
6) カンタポン・ワンチャロン (Thailand) 66680 pts
7) サミール・ヴェルマ (India) 66620 pts
【女子シングルス】
◆グループA
1) タイ・ツーイン (Taiwan) 93090 pts
3) 山口茜 (Japan-2) 86860 pts
6) プサルラ・ヴェンカタ・シンドゥ (India) 72620 pts
【繰り上がり】11) ツァン・ベイウェン (USA) 64150 pts
◆グループB
2) 奥原希望 (Japan-1) 90730 pts
4) チェン・ユーフェイ (China-1) 79340 pts
5) ラッチャノク・インタノン (Thailand) 76210 pts
8) ミッシェル・リ (Canada) 70180 pts
【男子ダブルス】
◆グループA
1) マルクス・フェルナルディ・ギデオン/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ (Indonesia-1) 108400 pts
4) ツォウ・ハオドン/ハン・チェンカイ (China-1) 75440 pts
5) アナース・スカールプ・ラスムセン/キム・アストルプ・ソレンセン (Denmark) 68920 pts
10) リュウ・ユーチェン/リ・ジュンフェイ (China-2) 64800 pts
◆グループB
2) チェン・フンリン/ワン・チリン (Taiwan-1) 80410 pts
3) リャオ・ミンチュン/スー・チンヘン (Taiwan-2) 77120 pts
6) ヘンドラ・セティアワン/モハンマド・アーサン (Indonesia-2) 67900 pts
7) 遠藤大由・渡辺勇大 (Japan) 67890 pts
【女子ダブルス】
◆グループA
1) 高橋礼華・松友美佐紀 (Japan-1) 96680 pts
4) グレイシア・ポリー/アプリヤニ・ラハユ (Indonesia) 79770 pts
8) チェン・チンチェン/ジア・イーファン (China-1) 67410 pts
11) リ・インフェイ/ドゥ・ユエ (China-2) 63280 pts
◆グループB
3) 永原和可那・松本麻佑 (Japan-2) 85960 pts
5) ラウィンダ・プラジョンジャイ/ジョンコンパン・キッティハラクン (Thailand) 79660 pts
6) シン・スンチャン/イ・ソヒ (Korea) 70870 pts
7) ステファニ・ストエバ/ガブリエラ・ストエバ (Burgalia) 70710 pts
【混合ダブルス】
◆グループA
1) ツェン・シウェイ/ホワン・ヤチオン(※訂正) (China-1) 104820 pts
3) デチャポン・プアバラヌクロー/サプシリー・テラッタナチャイ (Thailand) 81060 pts
7) ゴー・スーンフアト/シェボン・ジェミー・ライ (Malaysia-2) 72270 pts
8) マーカス・エリス/ローレン・スミス (England) 65310 pts
◆グループB
2) 渡辺勇大・東野有紗 (Japan) 83970 pts
4) チャン・ペンスーン/ゴー・リュウイン (Malaysia-1) 76340 pts
5) ワン・イーリュ/ホワン・ドンピン (China-2) 75080 pts
6) ハフィズ・ファイザル/グロリア・エマヌエル・ウィジャジャ (Indonesia) 73590 pts