カナダオープンGP準々決勝、日本勢はシングルス5人、ダブルス4ペアが勝ちベスト4に入った。ただ、次週USオープンGPゴールドに向けた前哨戦の意味合いがあるにせよ、下位に位置づけられるGPでは、少なくとも決勝まで進まなければ、スーパーシリーズ(SS)で戦う世界ランク上位者を追い上げるのに必要なポイントの獲得には結びつかない。対戦相手が誰であれ、もう1つ白星を重ねられるか否かは、のちに大きな差となり得る

大会4日目、14日は女子ダブルスの新玉美郷・渡邉あかね組が奮起した。4月のアジア選手権で中国トップ2ペアを連破し、決勝で高橋礼華・松友美佐紀組のタイトル防衛阻止に挑んだ韓国3番手ユ・ヘウォン/キム・ヘリン組をファイナルゲーム24-22で振り切って勝利。同国対決を制した永原和可那・松本麻佑組、篠谷菜留・星千智組とともに、準決勝に進んだ
現在、世界ランクで日本10番手にいる新玉・渡邉組は、昨年ジャパンオープンSSに出場した後、今シーズンに入り、GPの1つ下に位置する国際大会インターナショナルチャレンジに4回参戦。◆3月:大阪ベスト16◆4月:フィンランド優勝◆5月:タイベスト4◆6月:スペイン準優勝――と、経験と結果を積み重ねてきている

混合ダブルスの権藤公平・永原和可那組はペアとして、3月の大阪インターナショナルチャンレンジ、4月のチャイナマスターズGPゴールドに続く3度目の国際大会参戦。予選からの出場ながら、この日はディフェンディングチャンピオンのベトナム、ドー・トゥアンドゥク/ファム・ニュータオ組にストレート勝ち。ここまで1つのゲームも落とさぬ5連勝でベスト4に入り、ともに1回戦負けに終わった前2大会を大きく上回る結果を収めている。準決勝では、残り3枠を占める韓国勢の包囲網突破を目指す
シングルス陣は、男子が常山幹太、西本拳太、桃田賢斗の3人、女子は高橋沙也加、川上紗恵奈の2人が勝ち上がり、準決勝で、西本選手と桃田選手、高橋選手と川上選手が決勝進出をかけて戦う
一方、今大会に出場した日本勢の中で、来月に世界選手権デビューを控える女子シングルスの大堀彩選手と男子ダブルスの金子祐樹・井上拓斗組は揃って敗退。ベスト4に届かず大会を終えた。とりわけ金子・井上組は第1ゲームを圧勝していただけに、課題を露呈する結果となった。本番前最後の海外勢との実戦機会となる次週のUSオープンで、いい感覚を取り戻したいところだ
準々決勝の結果
【男子シングルス】
イ・ヒョンイル(韓国、世界21位)〈21-9,21-9〉イーゴル・コエーリョ(ブラジル、世界42位)
常山幹太(世界45位)〈21-11,21-17〉渡邉航貴(世界103位)
パブロ・アビアン(スペイン、世界36位)〈12-21,11-21〉西本拳太(世界81位)
チョン・ヒョクチン(韓国、世界41位)〈13-21,18-21〉桃田賢斗(世界ランクなし※予選勝ち上がり)
【女子シングルス】
川上紗恵奈(世界52位)〈21-18,15-21,21-14〉鈴木温子(世界68位)
高橋沙也加(世界38位)〈21-12,21-14〉ブリトニー・タム(カナダ、世界136位※予選勝ち上がり)
ロニャ・シュテルン(スイス、世界153位※予選勝ち上がり)〈9-21,14-21〉チョン・ジュイ(韓国、世界248位※予選勝ち上がり)
大堀彩(世界18位)〈14-21,15-21〉カースティ・ギルモア(スコットランド、世界45位)
【男子ダブルス】
ヤン・ポハン/ルー・チンヤオ(台湾、世界16位)〈21-11,20-22,21-17〉ロビン・タベリング/イェレ・マース(オランダ、世界54位)
B.スミース・レディ/マヌ・アトリ(インド、世界41位)〈12-21,15-21〉ソ・スンジェ/キム・ウォンホ(韓国、世界347位※予選勝ち上がり)
ヤッコ・アレンズ/ルーベン・ジル(オランダ、世界53位)〈21-15,18-21,14-21〉パク・キョンフン/チェ・ヒョクギョン(韓国、世界227位※予選勝ち上がり)
金子祐樹・井上拓斗(世界25位)〈21-8,16-21,15-21〉トム・ウォルフェンデン/ピーター・ブリッグス(イングランド、世界48位)
【女子ダブルス】
永原和可那・松本麻佑(世界62位)〈21-12,21-12〉川島里羅・尾崎沙織(世界125位)
ユ・ヘウォン/キム・ヘリン(韓国、世界19位)〈11-21,21-19,22-24〉新玉美郷・渡邉あかね(世界69位)
オルガ・モロゾワ/アナスタシア・チェルブヤコワ(ロシア、世界22位)〈16-21,14-21〉キム・ソヨン/チェ・ユジョン(韓国、世界23位)
篠谷菜留・星千智(世界52位)〈19-21,21-19,21-16〉東野有紗・中西貴映(世界ランクなし)
【混合ダブルス】
チェ・ソルギュ/チェ・ユジョン(韓国、世界13位)〈21-15,16-21,21-10〉ヤッコ・アレンズ/セリーナ・ピーク(オランダ、世界75位)
ニコ・ルポネン/アマンダ・ヘーグストレーム(スウェーデン、世界39位)〈12-21,15-21〉ソ・スンジェ/キム・ハナ(韓国、世界144位)
ドー・トゥアンドゥク/ファム・ニュータオ(ベトナム、世界80位)〈17-21,18-21〉権藤公平・永原和可那(世界377位※予選勝ち上がり)
プラナーブ・ジェリー・チョプラ/ネラクリヒ・シキ・レディ(インド、世界18位)〈17-21,22-20,18-21〉キム・ウォンホ/シン・スンチャン(韓国、世界ランクなし)
準決勝の対戦カード
【男子シングルス】
イ・ヒョンイル(韓国、世界21位)対常山幹太(世界45位)
西本拳太(世界81位)対桃田賢斗(世界ランクなし※予選勝ち上がり)
【女子シングルス】
高橋沙也加(世界38位)対川上紗恵奈(世界52位)
カースティ・ギルモア(スコットランド、世界45位)対チョン・ジュイ(韓国、世界248位※予選勝ち上がり)
【男子ダブルス】
ヤン・ポハン/ルー・チンヤオ(台湾、世界16位)対ソ・スンジェ/キム・ウォンホ(韓国、世界347位※予選勝ち上がり)
トム・ウォルフェンデン/ピーター・ブリッグス(イングランド、世界48位)対パク・キョンフン/チェ・ヒョクギョン(韓国、世界227位※予選勝ち上がり)
【女子ダブルス】
永原和可那・松本麻佑(世界62位)対新玉美郷・渡邉あかね(世界69位)
キム・ソヨン/チェ・ユジョン(韓国、世界23位)対篠谷菜留・星千智(世界52位)
【混合ダブルス】
チェ・ソルギュ/チェ・ユジョン(韓国、世界13位)対ソ・スンジェ/キム・ハナ(韓国、世界144位)
キム・ウォンホ/シン・スンチャン(韓国、世界ランクなし)対権藤公平・永原和可那(世界377位※予選勝ち上がり)