
インドオープンSS決勝、米元小春・田中志穂組が初めてのSS決勝進出で初優勝。日本の女子ダブルスでは3組目のインドオープン、そしてSSのタイトルホルダーとなった
2年続けて日本ペア同士の対決となった女子ダブルス決勝は、昨年の準優勝者、福万尚子・與猶くるみ組がオープニングゲームを先取する。第2ゲームは終盤1点を取り合う競り合いとなるが、安定感のあるプレーで一度もリードを許さなかった米元・田中組が奪い返す。ファイナルゲームに入ると気持ちが切れたか、福万・與猶組にミスが続出。米元・田中組が、マッチポイントを握った後にもたつく場面はあったものの、労せず勝利を収め、この種目、日本勢では末綱聡子・前田美順組と高橋礼華・松友美佐紀組に続く、インドオープンならびにSSでの優勝を成し遂げた
現在世界ランクで、高橋・松友組、福万・與猶組に次ぐ日本3番手につける米元・田中組の国際タイトル獲得は昨年7月、SSより1つ下位に位置づけられるUSオープングランプリ(GP)ゴールドに続いて2つ目。SSではこれまで、昨年9月ジャパンオープンのベスト4が最高成績だった
米元、田中両選手に2月、BadPaL が今シーズン目指すところを聞いたところ、「リオデジャネイロ五輪金メダルの高橋・松友組とはともに練習していても、球の質などに差を感じる」と率直に認める一方で、2番手争いを勝ち抜くことに強い意欲を示していた。福万・與猶組に国内外を含めて連勝し、着実に足場を固めつつある
なお、日本はこれまでインドオープンで、【2011年】平田典靖・橋本博且、末綱・前田【13年】末綱・前田【15年】高橋・松友【16年】桃田賢斗、高橋・松友――と優勝者を輩出している
このほかの種目は、男子ダブルスと混合ダブルスで、いずれも3月の全英オープンを制したギデオン・マルクス・フェルナルディ/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ組(インドネシア)、ルー・カイ/ホワン・ヤチオン組(中国)が勝ち、SS2大会連続優勝を決めるとともに、昨年に続くインドオープン連覇を達成した
男子シングルスでは、2015年にスリカンス・キダンビ選手(インド)、16年に桃田賢斗選手に決勝で敗れ準優勝に終わっていたリオ五輪銅メダルのビクター・アクセルセン選手(デンマーク)が、チョウ・ティエンチェン選手(台湾)にストレート勝ち。「3度目の正直」でタイトルを手にした。SS優勝は昨年末のSSファイナルに次いで2度目

女子シングルスは、開催国インド期待のプサルラ・ヴェンカタ・シンドゥ選手がカロリナ・マリン選手(スペイン)を下し、リオ五輪決勝の借りを自国で返した。シンドゥ選手にとって、昨年11月のチャイナオープンに次ぐ2つ目のSSタイトルとなる
決勝の結果
【男子シングルス】 チョウ・ティエンチェン(台湾、世界9位)〈13-21,10-21〉ビクター・アクセルセン(デンマーク、世界4位)
【女子シングルス】 カロリナ・マリン(スペイン、世界3位)〈19-21,16-21〉プサルラ・ヴェンカタ・シンドゥ(インド、世界5位)
【男子ダブルス】 ギデオン・マルクス・フェルナルディ/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ(インドネシア、世界1位)〈21-11,21-15〉リッキー・カランダ・スワルディ/アンガ・プラタマ(インドネシア、世界8位)
【女子ダブルス】 福万尚子・與猶くるみ(世界7位)〈21-16,19-21,10-21〉米元小春・田中志穂(世界13位)
【混合ダブルス】 ツェン・シウェイ/チェン・チンチェン(中国、世界1位)〈24-22,14-21,17-21〉ルー・カイ/ホワン・ヤチオン(中国、世界4位)