インドオープンSS準決勝、女子ダブルスで米元小春・田中志穂組が、一度も勝ったことがなかった第1シードの韓国エースペアとの壮絶な試合に勝利し、福万尚子・與猶くるみ組とともに最終日に残った。決勝では、いずれが勝ってもSS初タイトル。日本の女子ダブルスとしてこの大会、3組目の優勝ペアとなる

米元・田中組は1ゲームずつ取り合い迎えたファイナルゲーム、リオデジャネイロ五輪銅メダリストで過去2連敗中の強敵、チョン・ギョンウン/シン・スンチャン組に終盤何度も追い込まれる。しかしあきらめず、マッチポイント2つも凌ぎ切って、1時間17分に及んだ激戦を笑顔で終えた
女子ダブルス準決勝もう一試合は、福万・與猶組が福島由紀・廣田彩花組を退け、2年連続で最終日まで勝ち残った
福万・與猶組、米元・田中組ともに、上位大会SSではまだ優勝の実績はなく、決勝ではどちらが勝っても初のタイトル獲得となる。インドオープンの女子ダブルスでは過去に、末綱聡子・前田美順組(2011、13年)と高橋礼華・松友美佐紀組(15、16年)がそれぞれ2度、優勝している
女子シングルスの山口茜選手は、3月ドイツオープングランプリ(GP)ゴールド決勝で流れた、五輪と世界選手権のタイトルを保持するスペインのカロリナ・マリン選手との今シーズン最初の対戦。第1ゲーム、インドに多くのファンを持つマリン選手に前半、9連続得点を決められ6-12とリードされる。ここから追い上げ逆転に成功するが、16-15から再び6連続得点で抜け出されてしまう。第2ゲームは序盤5点まで先行するが、その後、奪われた主導権を奪い返せず、一気に押し切られた
山口選手は世界ランクでは1つ上に立ったが、この日の試合からは、マリン選手がこれからも追いかけていかなければならない相手であることが確認された。マリン選手は決勝で、リオ五輪決勝と同じ、インドのプサルラ・ヴェンカタ・シンドゥ選手を迎え撃つ
このほかの種目は、男子シングルスが、世界ランク上位の2人、デンマークのビクター・アクセルセン選手と台湾チョウ・ティエンチェン選手が順当に勝って決勝に進んだ
男子ダブルスと混合ダブルスではそれぞれ、インドネシアと中国のペアが勝ち上がり、福万・與猶組と米元・田中組がぶつかる女子ダブルスを含め、ダブルス3種目の決勝はいずれも同国対決となった
準決勝の結果
【男子シングルス】
チョウ・ティエンチェン(台湾、世界9位)〈21-17,21-14〉アナース・アントンセン(デンマーク、世界26位)
ビクター・アクセルセン(デンマーク、世界4位)〈21-12,21-13〉ウン・カロン(香港、世界10位)
【女子シングルス】
山口茜(世界2位)〈16-21,14-21〉カロリナ・マリン(スペイン、世界3位)
ソン・ジヒョン(韓国、世界4位)〈18-21,21-14,14-21〉プサルラ・ヴェンカタ・シンドゥ(インド、世界5位)
【男子ダブルス】
リュウ・ユーチェン/リ・ジュンフェイ(中国、世界5位)〈16-21,21-13,16-21〉リッキー・カランダ・スワルディ/アンガ・プラタマ(インドネシア、世界8位)
マルクス・フェルナルディ・ギデオン/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ(インドネシア、世界1位)〈21-14,18-21,21-9〉マッズ・コンラド・ペターセン/マッズ・ピーラー・コルディング(デンマーク、世界7位)
【女子ダブルス】
チョン・ギョンウン/シン・スンチャン(韓国、世界3位)〈16-21,21-19,22-24〉米元小春・田中志穂(世界13位)
福万尚子・與猶くるみ(世界7位)〈21-16,21-13〉福島由紀・廣田彩花(世界19位)
【混合ダブルス】
ツェン・シウェイ/チェン・チンチェン(中国、世界1位)〈棄権〉チャン・ペンスーン/ゴー・リュウイン(マレーシア、世界6位)
ルー・カイ/ホワン・ヤチオン(中国、世界4位)〈21-13,21-13〉クリス・アドコック/ガブリエル・アドコック(イングランド、世界7位)
決勝の対戦カード
【男子シングルス】 チョウ・ティエンチェン(台湾、世界9位)対ビクター・アクセルセン(デンマーク、世界4位)
【女子シングルス】 カロリナ・マリン(スペイン、世界3位)対プサルラ・ヴェンカタ・シンドゥ(インド、世界5位)
【男子ダブルス】 マルクス・フェルナルディ・ギデオン/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ(インドネシア、世界1位)対リッキー・カランダ・スワルディ/アンガ・プラタマ(インドネシア、世界8位)
【女子ダブルス】 福万尚子・與猶くるみ(世界7位)対米元小春・田中志穂(世界13位)
【混合ダブルス】 ツェン・シウェイ/チェン・チンチェン(中国、世界1位)対ルー・カイ/ホワン・ヤチオン(中国、世界4位)