
史上初めて、アジアと欧州以外で開催される第15回男女混合国・地域別対抗戦スディルマン杯。一次リーグの組み合わせ抽選が17日、世界バドミントン連盟(BWF)本部のあるマレーシア・クアラルンプールで行われ、前回準優勝の日本は、マレーシア、イングランドと同じ組に入った(※追記:4月3日、政府の予算カットに伴いイングランドが出場取りやめ。代わりに、ドイツが繰り上がった)
オーストラリア・ゴールドコーストが舞台となる今回(5月21~28日)、日本は、中国、デンマーク、韓国に次ぐシードを得て、初めてメダルを獲得した前回以上の結果を目指す。男女別の国・地域別対抗戦トマス・ユーバー杯と1年交代で実施されるスディルマン杯は、男子シングルス、女子シングルス、男子ダブルス、女子ダブルス、混合ダブルスの5種目で争われる
3月2日付で各種目最上位選手が持つランキングポイントを合計したチームランキングで、日本は、前回2年前と同じく4位。これに該当した選手は次の通り(注:実際に出場する選手とは限らない)。◆男子シングルス44位(上田拓馬選手)◆女子シングルス6位(山口茜選手)◆男子ダブルス2位(園田啓悟・嘉村健士組)◆女子ダブルス1位(高橋礼華・松友美佐紀組)◆混合ダブルス11位(数野健太・栗原文音組)――。
抽選の結果、同じC組に入った2チームを比較すると、マレーシア(5位)は、◆男子シングルス1位(リー・チョンウェイ選手)◆女子シングルス30位(ゴー・ジンウェイ選手)◆男子ダブルス1位(ゴー・ウェイシェム/タン・ウィーキョン組)◆女子ダブルス11位(ウーン・ケーウェイ/フー・ビビアン・カームン組)◆混合ダブルス8位(チャン・ペンスーン/ゴー・リュウイン組)――。
イングランド(10位)は、◆男子シングルス15位(ラジフ・ウーセフ選手)◆女子シングルス87位(フォンテーヌ・ミカ・チャップマン選手)◆男子ダブルス15位(クリス・ラングリッジ/マーカス・エリス組)◆女子ダブルス24位(ヘザー・オルバー/ローレン・スミス組)◆混合ダブルス7位(クリス・アドコック/ガブリエル・アドコック組)――となっている
大会初日、5月21日に対戦予定のイングランドは、男子シングルスと混合ダブルスに強みを持つ。さらに、男子ダブルスには、世界ランクは園田・嘉村組に及ばないが、リオデジャネイロ五輪で銅メダルを獲得したクリス・ラングリッジ/マーカス・エリス組がおり、大舞台で強さを発揮されると厄介な相手。日本は初戦から、最終種目までもつれる接戦を想定して臨む必要がある
2日おいて大会4日目、5月24日に対戦するマレーシアは、5種目中3種目にリオ五輪銀メダリストを揃え、さらに難しい。男子シングルス世界1位のリー・チョンウェイ選手が出場してきた場合、この種目を取るのは難しく、男子ダブルスまたは混合ダブルスを崩せるかが、勝敗を分けるカギ
日本は今回、一次リーグ2試合とも気の抜けない戦いを強いられるが、とりわけ男子ダブルス一番手、園田・嘉村組の出来がチームの命運を握る
一方、チームランキング1位の中国は、◆男子シングルス5位(チェン・ロン選手)◆女子シングルス4位(スン・ユ選手)◆男子ダブルス4位(ホン・ウェイ/チャイ・ビアオ組)◆女子ダブルス4位(チェン・チンチェン/ジア・イーファン組)◆混合ダブルス1位(ツェン・シウェイ/チェン・チンチェン組)――と、全チームの中で唯一、5種目すべてに世界ランク1ケタを揃える。世界1位がずらりと並んだ全盛期の威圧感こそないが、穴のない布陣は健在。7連覇のかかる今回も優勝候補筆頭であることに変わりはない

一次リーグのグループ分け抽選結果
◆グループ1(チームランキング1~12位)
【A組】中国(1位)、タイ(7位)、香港(11位)
【B組】韓国(3位)、台湾(8位)、ロシア(12位)
【C組】日本(4位)、マレーシア(5位)、イングランド(10位)
【D組】デンマーク(2位)、インドネシア(6位)、インド(9位)
◆グループ2
【A組】ドイツ(13位)、ベトナム(17位)、スコットランド(21位)、カナダ(22位)
【B組】シンガポール(14位)、オーストラリア(16位)、アメリカ(20位)、オーストリア(23位)
◆グループ3
【A組】ニュージーランド(25位)、ニューカレドニア(28位)、マカオ(29位)、グアム(32位)
【B組】スリランカ(26位)、スロバキア(27位)、タヒチ(30位)、フィジー(31位)
備考:15位オランダ、18位スウェーデン、19位スペイン、24位メキシコは出場せず