チャイナマスターズグランプリ（ＧＰ）ゴールドが19～24日、中国・常州で開催された。日本からはＢ代表以外に、五輪出場権獲得の可能性を残す福万尚子・與猶くるみ組、数野健太・栗原文音組ら、Ａ代表の一部が出場した。しかし、インド、マレーシア、シンガポール、中国と続いてきた４連戦の疲れもあってか、いずれも早い回で敗れランキングポイントの上乗せはできなかった。その一方で気を吐いたのが、男子ダブルスの園田啓悟・嘉村健士組と混合ダブルスの渡辺勇大・東野有紗組だ
園田・嘉村組は、この大会と五輪レース最終戦となる次週のアジア選手権で連続優勝しても、早川賢一・遠藤大由組に次ぐ日本にとって２つ目の五輪出場権を獲得するための条件、世界ランク８位内に届かないことは分かっていた。それでも、シンガポールオープンスーパーシリーズ（ＳＳ）に続いて、気持ちを切り替え「毎試合、毎試合、勝ちたい」という姿勢で臨んでいるのが奏功したのか、ベスト４まで勝ち上がった。ただ準決勝では、前週破った世界ランク４位の韓国ペアと再びフルゲームを戦うが、終盤の微妙なジャッジに泣かされ、２週連続の決勝進出は逃した
2014年世界ジュニア選手権銅メダルの渡辺・東野組にとって今大会は、◆2014年ジャパンオープンＳＳ（１回戦負け）◆15年ロシアオープンＧＰ（準優勝）◆15年ジャパンオープンＳＳ（予選敗退）◆16年ニュージーランドオープンＧＰゴールド（ベスト８）――に次いでシニア大会５戦目。１つ年下の渡辺選手（18）が高校を卒業し、ともに社会人となってからは「初戦」となるが、予選から勝ち上がりベスト４まで到達した。しかし準決勝では、14年のアジアジュニアと世界ジュニアの団体、個人戦で４度対戦し一度も勝てなかった中国チェン・チンチェン選手（18）の前にまたも屈し、「チェン・チンチェン越え」は先送りとなった
準決勝（23日）の結果
【男子シングルス】
チェン・ロン（中国、世界１位）〈21-15,19-21,21-14〉タノンサク・センソ ンプーンサック（タイ、世界33位）
リン・ダン（中国、世界３位）〈21-13,21-15〉リン・グェイプ（中国、世界108位）
【女子シングルス】
リ・シュエリ（中国、世界３位）〈21-14,22-20〉ポーンティップ・ブラナプラサーツク（タイ、世界18位）
スン・ユ（中国、世界15位）〈23-21,21-14〉チェン・ユーフェイ（中国、世界45位）
【男子ダブルス】
イ・ヨンデ／ユ・ヨンソン（韓国、世界１位）〈21-14,21-14〉ツェン・シウェイ／ホワン・カイシアン（中国、世界66位）
キム・サラン／キム・ギジョン（韓国、世界４位）〈15-21,21-10,21-17〉園田啓悟・嘉村健士（世界17位）
【女子ダブルス】
ルオ・イン／ルオ・ユー（中国、世界７位）〈21-9,21-11〉ロシタ・エカ・プトリ・サリ／デラ・デスティアラ・ハリス（インドネシア、世界34位）
チェン・チンチェン／ジア・イーファン（中国、世界13位）〈21-13,3-4棄権〉ツォン・チアンシン／ホワン・ドンピン（中国、世界280位）
【混合ダブルス】
シュー・チェン／マー・ジン（中国、世界４位）〈21-11,21-11〉チャン・ペンスーン／ゴー・リュウイン（マレーシア、世界11位）
ツェン・シウェイ／チェン・チンチェン（中国、世界72位）〈21-17,21-11〉渡辺勇大・東野有紗（世界111位※予選勝ち上がり）
決勝は全種目で同国対決となり、男子シングルスで第２シードのリン・ダン選手が第１シードのチェン・ロン選手を破った以外は、世界ランク上位の選手／ペアが順当に勝ちを収めた
決勝（24日）の結果
【男子シングルス】 チェン・ロン（中国、世界１位）〈17-21,21-23〉リン・ダン（中国、世界３位）
【女子シングルス】 リ・シュエリ（中国、世界３位）〈21-16,19-21,21-6〉スン・ユ（中国、世界15位）
【男子ダブルス】 イ・ヨンデ／ユ・ヨンソン（韓国、世界１位）〈21-17,21-14〉キム・サラン／キム・ギジョン（韓国、世界４位）
【女子ダブルス】 ルオ・イン／ルオ・ユー（中国、世界７位）〈16-21,21-15,21-18〉チェン・チンチェン／ジア・イーファン（中国、世界13位）
【混合ダブルス】 シュー・チェン／マー・ジン（中国、世界４位）〈21-17,21-15〉ツェン・シウェイ／チェン・チンチェン（中国、世界72位）
BadPaL 