Former World Junior champs earn their 2nd SS title

Kento MOMOTA
Kento now look forward to coming back to Jakarta in August ~photo courtesy of Nafielah Mahmudah 

インドネシアオープンSSプレミア決勝、男子シングルスの桃田賢斗選手は、ディフェンディングチャンピオン、世界ランク2位のヤン・ヨルゲンセン選手を逆転で破って優勝。4月のシンガポールオープンに続き、上位大会SSで早くも2勝目(SSプレミアは初)を挙げた。一方、女子シングルスの橋本由衣選手は準優勝に終わったが、今大会ではSS優勝者3人を倒しており、五輪レース序盤で次につながる確かな一歩を刻んだ

Kento in action
Kento in action ~photo courtesy of Nafielah Mahmudah

男子シングルス決勝第1ゲーム、デンマークの27歳ヨルゲンセン選手に先に流れをつかまれ、日本期待の20歳は5-11で前半を終える。インターバル後に連続得点を決め10-11まで迫るが、再び突き放されると、追い上げかなわず16-21で落とす。第2ゲームは逆に桃田選手が前半10-5とリードするが、直後に8連続得点を決められ逆転を許す。それでも14-16から抜き返して18-16とすると、1点差まで詰め寄られながらもきっちり振り切って、試合を振り出しに戻す。ファイナルゲームに入ると、勝機を逸したことによるモチベーションの低下か、ヨルゲンセン選手の表情と動きに変化が。桃田選手はこの機を逃さずたたみかけ、前半を11-4で折り返すと、後半もさらに点差を広げて21-7と圧勝した

オーストラリアンオープンSSベスト16(3,600ポイント)、インドネシアオープンSSプレミア優勝(11,000ポイント)で五輪レースをスタートさせた桃田選手。佐々木翔、上田拓馬両選手らが出場する6月のUSオープングランプリ(GP)ゴールドにはエントリーせず、次は8月、今大会と同じ会場で開催される世界選手権に挑む

2012年世界ジュニアチャンピオンとして鳴り物入りでシニアの大会に進み、2014年には日本のトマス杯優勝に大きく貢献。2015年は既にSS2勝と個人戦でも結果を残した。ライバルのマークがさらにきつくなる中、世界トップ3のチェン・ロン選手、ヤン・ヨルゲンセン選手、リン・ダン選手にマレーシアのリー・チョンウェイ選手も加えた強豪が一堂に会し、1年後のリオデジャネイロ五輪のシミュレーションとなる今年最大のイベントで結果を残せるか、注目される

Yui allowed Ratchanok to make revenge of her loss in Australian Open ~photo courtesy of Nafielah Mahmudah
Yui let Ratchanok get revenge for her defeat in Australian Open ~photo courtesy of Nafielah Mahmudah

橋本選手は前週オーストラリア・シドニーで、決勝の相手、タイのラッチャノク・インタノン選手に勝っていた。しかし、「オーストラリアで敗れて学び、十分準備ができていた」というラッチャノク選手に試合を終始コントロールされ、一度もリードを奪えず敗れた。1回戦から決勝までの5試合の中で、所要時間は最短の42分。ここまでフルゲーム4試合を戦ってきた疲れもあってか、不本意な内容で大会を終えた

ただ今大会全体を通じて見ると、1回戦でスペインのカロリナ・マリン選手、2回戦で三谷美菜津選手、準決勝で中国ワン・イーハン選手と、SS優勝経験のある世界ランク上位者3人を国際大会で初めて破り決勝まで勝ち上がる見事な戦いぶり。SSプレミア準優勝で得られるランキングポイント(9,350ポイント)は、SS優勝(9,200ポイント)を上回る。橋本選手にとって過去最高の獲得ポイントで、次週の世界ランクは現在の35位から20位前後まで上昇。日本選手の中でも、今別府香里、佐藤冴香の2人を抜いて、奥原希望、山口茜、高橋沙也加、三谷美菜津に次ぐ5番手に浮上する見込みだ

橋本選手は BadPaL に対し、初めてSS決勝の舞台に立った感想を、「決勝に残れたことは非常にうれしかったが、あまり特別な感じはなく、自分でも不思議なくらい冷静だった」と答えた。自分で最も評価できる試合はどれか、と聞くと、「どの試合も印象的だった」としながらも、「今までSSでは準決勝止まりだったが、少し殻を破れた」として、ワン・イーハン戦を挙げた。その上で、「これがまぐれだったと言われないよう、この後出場する試合1つ1つで優勝目指してしっかり戦っていく」と、残り11カ月続く五輪レースに向けた意気込みを示した。橋本選手は、次にエントリーしているUSオープンGPゴールドの初戦で、今大会準々決勝で破ったインドネシアのマリア・フェベ・クスマストゥティ選手と再び対戦する。これを勝ち上がると、2回戦も今回、国際大会で初めて勝利した三谷選手との再戦が濃厚だ

一方、優勝したラッチャノク選手は、2009~11年に世界ジュニア選手権を3連覇。2013年には18歳で世界選手権を制したが、SSではここまで2013年インドオープンの1勝のみ。桃田選手同様、これが2つ目のSSタイトルとなった

男女シングルス決勝に進めなかった中国は、同国対決となった混合ダブルスを含むダブルス3種目制覇を狙ったが、男子ダブルスでフー・ハイファン/ツァン・ナン組が、韓国コ・ソンヒョン/シン・ベクチョル組に敗れ、果たせなかった

女子ダブルスでは、インドネシアのグレイシア・ポリー/ニトヤ・クリシンダ・マヘスワリ組が大きな期待を背に自国優勝を目指したが、前週のオーストラリアンオープンSSで高橋礼華・松友美佐紀組を破った中国ティエン・チン/タン・ジンフア組に一蹴された。インドネシアは、男子ダブルスのヘンドラ・セティアワン/モハンマド・アーサン組と混合ダブルスのタントウィ・アーマド/リリアナ・ナッチル組がともに準決勝で敗れ、今大会タイトルなしに終わった

混合ダブルスは、中国2番手のシュー・チェン/マー・ジン組が、1番手のツァン・ナン/ツァオ・ユンレイ組から2011年9月以来となる白星を挙げ優勝した。両ペアの国際大会での通算対戦成績はシュー/マー組の3勝19敗

決勝の結果

【男子シングルス】 ヤン・ヨルゲンセン(デンマーク、世界2位)〈21-16,19-21,7-21〉桃田賢斗(世界9位)

【女子シングルス】 ラッチャノク・インタノン(タイ、世界6位)〈21-11,21-10〉橋本由衣(世界35位)

【男子ダブルス】 フー・ハイファン/ツァン・ナン(中国、世界7位)〈16-21,21-16,19-21〉コ・ソンヒョン/シン・ベクチョル(韓国、世界10位)

【女子ダブルス】 グレイシア・ポリー/ニトヤ・クリシンダ・マヘスワリ(インドネシア、世界7位)〈11-21,10-21〉ティエン・チン/タン・ジンフア(中国、世界149位)

【混合ダブルス】 ツァン・ナン/ツァオ・ユンレイ(中国、世界1位)〈17-21,16-21〉シュー・チェン/マー・ジン(中国、世界2位)

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