
マレーシアオープンSSプレミア準々決勝、桃田賢斗選手、奥原希望選手、早川賢一・遠藤大由組がベスト4入りを目指したが、いずれも果たせず。日本勢の戦いの舞台は次週、シンガポールに移る
中国チェン・ロン選手に挑んだ桃田選手は第1ゲーム、丁寧なシャトルコントロールで中盤までしっかりついていく。しかし世界ランク1位を崩すまでには至らず16-21で落とす。第2ゲームは前半に7点差をつけられると、その後は追いつくことはかなわず、さらに点差を広げられての敗戦となった
桃田選手は試合後、BadPaL の取材に応じ、「ベスト8に残れたことでハングリーじゃなかった。もう1つ貪欲にいけなかった」と振り返り、消化不良の試合になってしまった原因は自分の気持ちにある、と認めた。世界のトップ選手の中でもとりわけ、チェン・ロン選手、ヤン・ヨルゲンセン選手、リン・ダン選手、リー・チョンウェイ選手の4人が相手だと、「厳しい、と思って試合に入ってしまっている部分がある」とした上で、これら4人と対峙する時でも、もっと気持ちでがっついて向かっていき、脅かす存在になりたい、と述べた
奥原選手は、真の世界トップの1人と認める中国ワン・シーシャン選手と初めて対戦したが、第1ゲームから互角に渡り合い19-15とリードする。しかしここから6連続得点を許してしまいこのゲームを落とす。続く第2ゲームは一方的な展開で取り返し、迎えたファイナルゲームも優位に試合を進め18-15までいく。ところが第1ゲーム同様、追いつかれ、次の1点を奪うも直後に2点を失い、先にマッチポイントを握られる。ここは凌いで20-20で並ぶが逃げ切られ、1時間50分を越える熱戦を疲労困憊の状態で終えた。

ただ数時間後に行われた桃田選手の試合を応援する日本選手団の中では、持てる力を出し切った満足感からか、すっきりした表情で笑顔も見せていた
※奥原選手のコメントは別途追記〈https://badpal.net/2015/05/05/back-on-the-right-track-at-the-right-time-nozomi-okuhara/〉
男子ダブルスの早川・遠藤組の相手は、過去6戦全敗ながら、対戦を重ねるごとにその差を徐々に詰めてきているインドネシアのヘンドラ・セティアワン/モハンマド・アーサン組。今シーズン、相手のパフォーマンスがまだ十分上がっておらず、世界ランクも逆転。初勝利が期待された。早川・遠藤組はいきなり第1ゲームを21-10の大差で取る。しかし第2ゲームに入ると形勢逆転。ファイナルゲームも、リードするインドネシアのエースペアに追いつくことはできず敗退した
これで日本勢は今年のマレーシアオープンを終えた。同じくホスト国マレーシアも、最後の勝ち残り、女子ダブルスの ウーン・ケーウェイ/フー・ビビアン・カームン組がこの日、中国ペアに3-21,10-21と完敗。多くの課題を残して終焉を迎えた
準々決勝の結果
【男子シングルス】
チェン・ロン(中国、世界1位)〈21-16,21-11〉桃田賢斗(世界11位)
ワン・ツェンミン(中国、世界10位)〈21-16,21-16〉シュエ・ソン(中国、世界32位※予選勝ち上がり)
リン・ダン(中国、世界3位)〈11-21,21-16,21-13〉ティエン・ホウウェイ(中国、世界15位)
ヤン・ヨルゲンセン(デンマーク、世界2位)〈21-9,21-15〉ウェイ・ナン(香港、世界22位)
【女子シングルス】
リ・シュエリ(中国、世界3位)〈14-21,21-15,21-12〉ワン・イーハン(中国、世界8位)
サイナ・ネワル(インド、世界1位)〈21-11,18-21,21-17〉スン・ユ(中国、世界15位)
カロリナ・マリン(スペイン、世界2位)〈21-12,21-9〉チュン・ガンイ(香港、世界53位※予選勝ち上がり)
ワン・シーシャン(中国、世界5位)〈21-19,15-21,22-20〉奥原希望(世界11位)
【男子ダブルス】
イ・ヨンデ/ユ・ヨンソン(韓国、世界1位)〈21-18,21-19〉リュウ・シャオロン/チュウ・ツィハン(中国、世界6位)
ツァイ・チアシン/リー・シェンム(台湾、世界3位)〈17-21,21-17,21-16〉ホン・ウェイ/チャイ・ビアオ(中国、世界4位)
早川賢一・遠藤大由(世界5位)〈21-10,13-21,12-21〉ヘンドラ・セティアワン/モハンマド・アーサン(インドネシア、世界8位)
マシアス・ボー/カールステン・モゲンセン(デンマーク、世界2位)〈23-21,14-21,21-11〉リッキー・カランダ・スワルディ/アンガ・プラタマ(インドネシア、世界54位)
【女子ダブルス】
ユー・シャオハン/オウ・ドンニ(中国、世界34位)〈21-13,21-8〉バージット・ミシェルズ/イザベル・ハートリッヒ(ドイツ、世界52位※予選勝ち上がり)
ルオ・ユー/ルオ・イン(中国、世界3位)〈21-12,21-19〉グレイシア・ポリー/ニトヤ・クリシンダ・マヘスワリ(インドネシア、世界7位)
セリーナ・ピーク/イーフィア・ムスケンス(オランダ、世界11位)〈20-22,15-21〉チャン・イエナ/チョン・ギョンウン(韓国、世界323位)
ウーン・ケーウェイ/フー・ビビアン・カームン(マレーシア、世界18位)〈3-21,10-21〉ティエン・チン/フアン・シア(中国)
【混合ダブルス】
ツァン・ナン/ツァオ・ユンレイ(中国、世界2位)〈21-14,21-19〉コ・ソンヒョン/キム・ハナ(韓国、世界9位)
タントウィ・アーマド/リリアナ・ナッチル(インドネシア、世界5位)〈21-17,12-21,21-13〉クリス・アドコック/ガブリエル・アドコック(イングランド、世界7位)
シュー・チェン/マー・ジン(中国、世界4位)〈21-17,16-21,21-17〉マッズ・ピーラー・コルディング/カミラ・リタ・ユール(デンマーク、世界12位)
ヨアキム・フィッシャー・ニールセン/クリスティナ・ペダーセン(デンマーク、世界1位)〈18-21,13-21〉リュウ・チェン/バオ・イーシン(中国、世界3位)
準決勝の対戦カード
【男子シングルス】
チェン・ロン(中国、世界1位)対ワン・ツェンミン(中国、世界10位)
ヤン・ヨルゲンセン(デンマーク、世界2位)対リン・ダン(中国、世界3位)
【女子シングルス】
サイナ・ネワル(インド、世界1位)対リ・シュエリ(中国、世界3位)
カロリナ・マリン(スペイン、世界2位)対ワン・シーシャン(中国、世界5位)
【男子ダブルス】
イ・ヨンデ/ユ・ヨンソン(韓国、世界1位)対ツァイ・チアシン/リー・シェンム(台湾、世界3位)
マシアス・ボー/カールステン・モゲンセン(デンマーク、世界2位)対ヘンドラ・セティアワン/モハンマド・アーサン(インドネシア、世界8位)
【女子ダブルス】
ルオ・ユー/ルオ・イン(中国、世界3位)対ユー・シャオハン/オウ・ドンニ(中国、世界34位)
チャン・イエナ/チョン・ギョンウン(韓国、世界323位)対ティエン・チン/フアン・シア(中国)
【混合ダブルス】
ツァン・ナン/ツァオ・ユンレイ(中国、世界2位)対タントウィ・アーマド/リリアナ・ナッチル(インドネシア、世界5位)
リュウ・チェン/バオ・イーシン(中国、世界3位)対シュー・チェン/マー・ジン(中国、世界4位)