マレーシアオープンＳＳプレミア準決勝、リー・チョンウェイ選手不在のこの大会で、地元の観客、メディアの注目を一身に集める男子シングルスの中国リン・ダン選手が、３年前のこの大会と昨年のジャパンオープンＳＳで敗れたデンマークのヤン・ヨルゲンセン選手を逆転で下し、ライバル、チョンウェイ選手が昨年Ｖ10を達成した「敵地」での初優勝に王手をかけた
リン・ダン選手は、最後に出場した2012年に不覚を取ったヨルゲンセン選手を相手にこの日も苦戦する。第１ゲーム、普段取られないサービス時のフォルトを続けて取られるなどしてリズムに乗れず落とし、第２ゲームも15-17とリードされる。ここは何とか踏ん張ったが、ファイナルゲームに入っても主導権はつかめず、前半を6-11で終える。後半も11-15と４点差をつけられるが、ここから相手のミスにつけこむなどして７連続得点を決め一気に逆転。その後は高い集中力を発揮して、ヨルゲンセン選手の追い上げを許さなかった
リン・ダン選手は試合後、「マレーシアオープンはこれまで一度も優勝したことがない大会なので勝ちたい。（同国対決となるチェン・ロン選手との）決勝ではベストを尽くす」と抱負を述べた。一方、ヨルゲンセン選手は「きょうはリン・ダンが勝ったのではない。自分が自滅してしまった」と敗戦を悔やむコメントを発した
女子シングルスは、２日付世界ランキングで１位と２位に立ったインドのサイナ・ネワル選手とスペインのカロリナ・マリン選手がそれぞれ中国トップ選手と対戦。ともに見ごたえある好試合を展開し、観客を沸かせた。新旧世界１位が激突したサイナ選手とリ・シュエリ選手の一戦は、サイナ選手が優位に試合を進めながら、ファイナルゲーム20-22で敗れ、全英オープンＳＳプレミア（準優勝）、インドオープンＳＳ（優勝）に続く、今シーズンＳＳ３大会連続の決勝進出を逃した
一方、マリン選手はワン・シーシャン選手と一進一退の攻防を繰り返しながら、ストレート勝ちで決勝進出を決めた。マリン選手は試合後、ワン・シーシャン選手が前日の準々決勝で、（奥原希望選手と）長い試合をしていたことを勝因の１つとして挙げた
男子ダブルスでは、台湾ツァイ・チアシン／リー・シェンム組が、これまで４回対戦して勝ちのない第１シードの韓国イ・ヨンデ／ユ・ヨンソン組をファイナルゲーム20-19まで追い詰めた。しかし、最後の１点のかかった大事な場面でリー・シェンム選手が痛恨のサーブミス。直後に２点を失い逆転負けする、という劇的な幕切れとなった
準決勝の結果
【男子シングルス】 チェン・ロン（中国、世界１位）〈21-18,21-16〉ワン・ツェンミン（中国、世界10位） ヤン・ヨルゲンセン（デンマーク、世界２位）〈21-14,19-21,17-21〉リン・ダン（中国、世界３位）
【女子シングルス】 サイナ・ネワル（インド、世界１位）〈21-13,17-21,20-22〉リ・シュエリ（中国、世界３位） カロリナ・マリン（スペイン、世界２位）〈21-17,24-22〉ワン・シーシャン（中国、世界５位）
【男子ダブルス】 イ・ヨンデ／ユ・ヨンソン（韓国、世界１位）〈21-15,20-22,22-20〉ツァイ・チアシン／リー・シェンム（台湾、世界３位） マシアス・ボー／カールステン・モゲンセン（デンマーク、世界２位）〈16-21,21-18,16-21〉ヘンドラ・セティアワン／モハンマド・アーサン（インドネシア、世界８位）
【女子ダブルス】 ルオ・ユー／ルオ・イン（中国、世界３位）〈17-21,21-19,21-9〉ユー・シャオハン／オウ・ドンニ（中国、世界34位） チャン・イエナ／チョン・ギョンウン（韓国、世界323位）〈24-22,21-15〉ティエン・チン／フアン・シア（中国）
【混合ダブルス】 ツァン・ナン／ツァオ・ユンレイ（中国、世界２位）〈21-19,14-21,21-11〉タントウィ・アーマド／リリアナ・ナッチル（インドネシア、世界５位） リュウ・チェン／バオ・イーシン（中国、世界３位）〈棄権〉シュー・チェン／マー・ジン（中国、世界４位）
決勝の対戦カード
【男子シングルス】 チェン・ロン（中国、世界１位）対リン・ダン（中国、世界３位）
【女子シングルス】 カロリナ・マリン（スペイン、世界２位）対リ・シュエリ（中国、世界３位）
【男子ダブルス】 イ・ヨンデ／ユ・ヨンソン（韓国、世界１位）対ヘンドラ・セティアワン／モハンマド・アーサン（インドネシア、世界８位）
【女子ダブルス】 ルオ・ユー／ルオ・イン（中国、世界３位）対チャン・イエナ／チョン・ギョンウン（韓国、世界323位）
【混合ダブルス】 ツァン・ナン／ツァオ・ユンレイ（中国、世界２位）対シュー・チェン／マー・ジン（中国、世界４位）
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