
国際クラブ対抗リーグ戦「インドネシアスーパーリーガ」が3日、インドネシア・スラバヤで開幕した。男女それぞれ10チームが、5チームずつのグループに分かれて総当たり戦を行う一次リーグの初日、日本の女子2チームが登場し、昨年準優勝の日本ユニシスは白星発進したが、初参戦の岐阜トリッキーパンダースは敗れ黒星スタートとなった

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日本ユニシス女子の選手はほとんどが、昨年から2年連続の出場。今年、スーパーリーガデビューを果たしたのは、昨年末、ケガから復帰した奥原希望選手で、世界ランク順に高橋沙也加、打田しづか両選手に次ぐ第3シングルスとして登場し、勝利を収めた。奥原選手は試合後、BadPaL の取材に対し、「昨年12月の全日本総合選手権以来、試合をしておらず緊張したが、チームの勝利が確定していたので皆に助けられた」と述べた。スーパーリーガについては、「国際的な団体戦は世界ジュニア以来。お客さんが盛り上がるのでこの後も楽しみ」と笑顔を見せた
◆日本ユニシス(1勝)5-0許兄弟集団(1敗)
【第1シングルス】 高橋沙也加〈21-15,13-21,21-12〉チェン・ジャユアン(シンガポール)
【第1ダブルス】 高橋礼華・松友美佐紀〈21-14,22-20〉デリス・ユリアナ/チュア・エレイン・イーリン(シンガポール)
【第2シングルス】 打田しづか〈21-17,22-20〉リャン・シャオユ(シンガポール)
【第2ダブルス】 栗原文音・篠谷菜留〈21-14,21-18〉シンタ・ムリア・サリ/バネッサ・ネオ・ユーヤン(シンガポール)
【第3シングルス】 奥原希望〈21-13,21-12〉ヨー・ジアミン(シンガポール)

岐阜トリッキーパンダースはこの大会、エースの脇田侑選手が昨年末で引退。台湾の合作金庫銀行からの出場となったチームメイト、チェン・ウェンシン選手も欠く難しい状況ながら、昨年の世界ジュニア選手権女子ダブルスでベスト8に入った松田蒼選手、トリッキーパンダースのアリーナで練習している高校生の橋詰有紗選手を加えた若い布陣で臨んでいる

初戦の相手はインドネシアの有名クラブ、ジャルム・クドス。ドイツのユリアン・シェンク、台湾のタイ・ツーインという2人の外国人選手をシングルスに加え3位に入った昨年に比べるとパワーダウンは否めないが、リリアナ・ナッチル、ビタ・マリッサというインドネシアのベテラン2人を擁するダブルス陣は強力。10代の松田、橋詰両選手がそれぞれシングルスでファイナルゲームに持ち込むのが精いっぱいで、0対5と完敗した
◆岐阜トリッキーパンダース(1敗)0-5ジャルム・クドス(1勝)
【第1シングルス】 山本紗椰〈17-21,13-21〉フェビー・アングニ(インドネシア)
【第2シングルス】 松田蒼〈20-22,21-17,10-21〉アナ・ロビタ(インドネシア)
【第1ダブルス】 江藤理恵・下﨑彩〈17-21,15-21〉ビタ・マリッサ/ロシタ・エカ・プトリサリ(インドネシア)
【第3シングルス】 橋詰有紗〈21-19,12-21,20-22〉ディナル・ディヤ・アユスティン(インドネシア)
【第2ダブルス】 山口ソヨカ・松田蒼〈9-21,9-21〉リリアナ・ナッチル/メリアナ・ジャウハリ(インドネシア)

一方、インドネシアのクラブ、ジャヤラヤ・ジャカルタに外国人助っ人として加入している田児賢一選手と三谷美菜津選手は初日、ともに勝って第1シングルスの重責を果たした。田児選手は、SCG(タイ)の若きエース、昨年のアジアジュニア選手権3位のタマシン・シッティコム選手の挑戦を退け、チームに1勝をもたらした。BadPaL が試合後、ランキングポイントに関係しないこの大会では、魅せるプレーで客を沸かせたい意識が強いか尋ねると、「ホーム(日本)じゃないんで、勝つことを優先している。優勝請負人のような役割を果たしたいわけでもなく、第2シングルスでの出場でも構わない」と淡々と話した。また、同じチームには世界3位のトミー・スギアルト選手と同8位のグエン・ティエンミン選手が同じく助っ人として加わっているが、「彼らと練習することを優先しているわけではない。次に出場予定の全英オープンに向けては、帰国後に合宿がある」と説明した

三谷選手は、実力を買われて招かれ、個人として参戦した昨年、「私なんか(が助っ人)でいいのか。ほかのチームのユニフォームを着ることで、勝たなければという責任を感じる」と明かした通り、実力を十分発揮できず、チームは優勝したものの、貢献できなかった。初戦を終え、2年目の今年はどうか聞いてみると、「昨年は1勝しかできなかったので、今年は1つでも多く勝とうと思ってきている。まず勝てて良かった」と答えた。昨年同様、チームに日本人1人の環境だが、「昨年よりは心細くない」とした上で、「今大会は色々な国・地域の選手が出ているので、自分の力が出せれば」と抱負を語った
なお、田児、三谷両選手は昨年、トナミ運輸の佐々木翔選手と日本ユニシスの高橋沙也加選手にそれぞれ敗れ、初戦を落としていた