TAGO manages to overcome the match for survival against HU Yun

香港オープンSS2回戦、日本勢でこの日勝ってベスト8入りを果たしたのは、田児賢一選手、三谷美菜津選手、高橋礼華・松友美佐紀組、樽野恵・新玉美郷組、橋本博且・前田美順組。とりわけ田児選手は、香港フ・ユン選手との1時間半に及ぶ息詰まるサバイバルマッチに勝って、準々決勝に進んだ

TAGO(R2)

There is no loser : TAGO and HU Yun showed high quality badminton

田児選手は、前日、桃田賢斗選手をフルゲームの末に破って勝ち上がってきたフ選手から試合開始早々、6-1とリードを奪う。しかし中国生まれの32歳のベテランは崩れることなくしっかりついていき、終盤の逆転でこのゲームを取る。第2ゲームも同じく田児選手が6-1とリード。しかし直後に9連続得点を許し、あっさり主導権を奪われる。食らいついていくが、フ選手の上手さが勝り、追いついても引き離される、もどかしい状況が続き、終盤14-18と4点差をつけられる。ただ、ここから田児選手が追い上げ18-18で並ぶとリズムが生まれ、1点を失った後に3連続得点を決め、試合をふりだしに戻す。ただファイナルゲームに入っても、経験豊富なフ選手がうまい試合運びで流れを渡すことなく18-12と大きくリードする。会場を埋めた観客は地元選手の勝利をほぼ確信したが、この窮地に田児選手が粘り、7連続得点を決め19-18と形勢をひっくり返す。フ選手も踏みとどまり、ここから1点を争うデスマッチに突入するが、互いに2度のマッチポイントを凌ぎ合って迎えた23-23から最後は田児選手が抜け出し、激戦に終止符を打った

田児選手は試合直後、BadPaL の取材に応じ、「試合中、冷静に見えたかもしれないが、全然冷静ではなかった」とまず話し、苦笑いしてみせた。何度何度も劣勢に陥りながら、気持ちを切らさずつなげていられたのはなぜか尋ねると、「開き直り」とひとこと。「相手のプレーや球の質が優れていたので、自分のペースでやろうと思った。今回はたまたま勝てただけ。(地元開催で)相手の方が気持ちが入っていた。ただそのことで、逆に勝ちたいという気持ちが向こうの方は強くなりすぎていたのかもしれない」と勝敗を分けた要因について振り返った。田児選手はまた、ファイナルゲーム終盤、1点を争うギリギリの攻防の中で、「サーブのタイミングを少しずらしてやってみた」と明かした。その上で、「やってみて、うまくいかなかったら仕方がない。何もトライしないで負けるのが一番嫌」と強調した。難敵ソニー・ドゥイ・クンチョロ選手が待つ準々決勝に向けては、「今大会第3シードに入り、相手を格下と見てはいないが、勝たなければというプレッシャーはあった」と認めた上で、「ここ(ベスト8)からがスタート」と述べた

MITANI(R2)

Minatsu is not satisfied even though she won the match against higher ranked TAI Tzu-Ying

日本から3選手が残っていた女子シングルスでは、唯一、三谷選手が勝ち上がった。対戦相手は、まだ19歳ながら、2012年ジャパンオープン、2013年マレーシアオープンと、既にSSで2勝している台湾のタイ・ツーイン選手。第1ゲーム序盤、0-7と点差を広げられると、その流れのまま終盤12-19と追い込まれる。しかしここから三谷選手が相手のミスにも助けられ追い上げ、逆転に成功。3つのゲームポイントを凌がれるが、4つ目で決め、このゲームを大逆転で取る。すると第2ゲームはタイ選手の気持ちが切れたか、三谷選手が終始優位を保って21-16で逃げ切り、ストレートで勝利を手にした

ただ試合後の三谷選手に笑顔はなく、「出だしから体が重く、本調子ではなかった」と BadPaL に明かした。「第1ゲーム、12-19とリードされた場面から追いつき逆転できたのは、開き直り。このところ結果が出ていない中、勝てたのは良かったが、ラリーもなく、得点は相手のミスによるものだったので・・・」と、試合内容にはまったく満足していない気持ちを隠さなかった。その上で、「あすは修正できれば」と、8月の世界選手権を制したタイのエース、ラッチャノク・インタノン選手をストレートで倒して勝ち上がった好調の韓国ベ・ヨンジュ選手との準々決勝に臨む気持ちを述べた

TARUNO-ARATAMA(R2)

Megumi(front)/ Misato advanced to QF in Superseries for the first time

女子ダブルスは、第3シードの高橋・松友組と、1回戦でタイのシードペアを破って勝ち進んだ樽野・新玉組がそろって勝利した。このうち樽野・新玉組は、1回戦に続いてタイペアとの対戦になったが、第1ゲームを後半抜け出し取ると、第2ゲームは相手に一度もリードを許さぬまま快勝。初めてSSでベスト8入りを果たした

樽野・新玉組は試合直後、BadPaL に対し、「組み合わせが良かった。きのう(1回戦)の相手も、ジャパンオープンで勝っていて良いイメージがあった。シードのペアの中ではやりやすかった」(樽野)と、ベスト8入りの感想を語った。準々決勝に臨むに当たっては、新玉選手が「調子は徐々に上がっている。準々決勝では(相手に)向かっていきたい」と意気込んだ。一方、樽野選手は、「ナショナルチームに入って今年最後の国際大会。来年もナショナルに入れるとは限らないので、1つ1つの試合に集中していく」と気を引き締め直した

Misaki-Ayaka(R2)

Misaki/Ayaka had a hard time playing against former team-mates

高橋・松友組の相手は、対戦が予想されていた世界9位の韓国ペアを倒して勝ち上がってきたマカオのワン・ロン/ツァン・ツィボ組。世界ランクや国際大会での実績を見れば、日本ペアの圧勝が見込まれた。しかし、かつて日本リーグでチームメイトとして戦った‘仲間’で、高橋、松友両選手が試合後、ともに、「やりにくかった」と認めたように、試合は思わぬ展開を見せる。第1ゲーム、世界66位のマカオペアが8-8から抜け出し、そのまま19-12と世界4位の日本ペアを追い詰めたのだ。ただ高橋・松友組はここから高い集中力を見せ、連続得点で追いつき、逆転勝ちでこの窮地を逃れた。第2ゲームはペースを取り戻した日本ペアがリードし、20-16と先にマッチポイントを握る。しかし今度はマカオペアが土壇場で力を発揮し20-20に追い付く。その後、もみあいとなったものの、最後は高橋・松友組が25-23で振り切った

高橋・松友組は試合後、BadPaL の取材に応じ、やりにくい相手だったのに加えて、「前日にビデオを見たら、以前に比べプレーが良くなっていて、簡単にはいかないと思っていた」と話した。その上で、「緊張してしまい、攻めようと力みがでた」(松友)。「焦って、決めたいと単調な攻めをした」(高橋)と、自ら苦戦を招いてしまった第1ゲームを振り返った。ただ、12-19と点差を広げられながら集中力を発揮し乗り切った点については、個々に、「今しっかりしておかないと次に悪い影響が出る。ここが勝負どころ」と思っていたという。続く第2ゲームでは、リードしながら後半追いつかれる悪い部分も出た。しかし、「そんな中でも2対0で勝てたのは良かった」とコメントした

Miyuki-Hirokatsu(R2)

Miyuki / Hirokatsu avenged last month loss to Danish pair

混合ダブルスの橋本・前田組は、初のSSベスト8入りをかけて、世界ランク上位のデンマーク、アンダース・クリスチャンセン/ジュリー・ハウマン組に挑んだ。前月のデンマークオープンSSプレミアで対戦し、逆転負け(21-9,18-21,18-21)を喫したばかりの相手で、リベンジのかかる試合となったが、日本ペアは気持ちを前面に出したプレーを見せ、再びファイナルゲームまでもつれた試合を勝ち抜いた

橋本・前田組は BadPaL に対し、「前回対戦時もベスト8が狙えるチャンスだったが、相手に合わせて負けてしまった。それを払しょくしたくてテンションだけ上げていった」(橋本)。「(リベンジへの)意識はあった。同じ相手との対戦では同じような場面が出てくる。橋本選手のテンションに引っ張られてついていった」(前田)と試合後、コメントした。敗れた前回に比べて今回良かった点を尋ねると、「(デンマーク、フランスと続いた10月の)ヨーロッパ遠征あたりから、だんだん自分たちのプレーが分かってきて、気持ちを作って試合に臨めるようになり、リードされてもあたふたしなくなった」と説明した。準々決勝で対戦する世界1位、ロンドン五輪金メダルの中国ツァン・ナン/ツァオ・ユンレイ組について、前田選手は「平田(典靖)選手とのペアで対戦したが、その時はユンレイの前衛につかまりやられた。今回は違うペアなのでどうなるか分からない」と語った。一方、橋本選手は「ツァン・ナンは混合ダブルスの参考にしている選手。時間が空いた時はよく彼の試合を見ている。それで彼らのプレーが分かっているとは言えないが、試合ができてうれしい」と、対戦への期待を口にした

Aya(R2)

17-y/o Aya feels the need to get stronger in senior tournament

この日敗れた日本選手のうち、世界ジュニア選手権女子シングルス準優勝の大堀彩選手は BadPaL に対し、「このレベルの相手と対戦するといつも力負けしてしまう。これに追い付いていかないことには」と、中国ハン・リ選手への敗戦直後、感想を語った。その上で、「これで今年の国際大会は最後。課題は山積しているが、来年はSS優勝を目標にがんばっていきたい。そのためにも、日本で良い成績を残さないとナショナルチームに入れず国際大会を回れなくなってしまう。残された日数は少ないが、気持ちを入れ替えていく」と、帰国後に待つ全日本総合選手権に向けた抱負を述べた

Sayaka(R2)

Sayaka controlled the match but could not finish successfully

同じ女子シングルスの高橋沙也加選手は、初めて対戦する中国の強豪ワン・イーハン選手を相手に第1ゲームを21-15で快勝。その後も第2ゲームで19-17、ファイナルゲームで17-15とリードするなど、試合を優位に進めるが勝ちには結び付けられず、敗戦の悔しさから取材には応じなかった。これに対し、勝ちを拾ったワン選手は BadPaL の質問に答え、「高橋選手は試合全体を通じて良いプレーをした。ただチャンスに決め切れなかった」と指摘した

日本ペアがすべて敗れた男子ダブルスでは、今大会から国際大会に復帰したベテラン、池田信太郎選手がインドネシアのアルベン・ユリアント・チャンドラ選手と組むペアに注目が集まった。ここまで予選1試合と本戦1回戦を勝ち抜いてきたが、この日の中国ホン・ウェイ/チャイ・ビアオ組との一戦が、世界のトップと戦っていけるかを計る試金石となる試合だった。結果はフルゲームの末に敗退。強打を誇る若い中国ペアの攻撃力には敵わなかったが、サーブを含むネット周りの攻防では上手さを見せ、優勢だった

Alvent-Shintaro(R2)

Alvent / Shintaro lost to Chinese but gained confidence

池田選手は試合後、BadPaL の取材に応じ、「男子ダブルスの試合は5年ぶり。さらに混合ダブルスで出場したロンドン五輪の後はスパーリングぐらいしかしておらず、このレベルの中国ペア相手の試合でどうなるかと思っていた」と不安を抱いていたことを明かした。それでも、「最初は速い球についていけなかったが、徐々に慣れてきた。敗れはしたが、やれるという手ごたえを感じることができた」という

Shintaro-Alvent

Shintaro restarts as a professional shuttler

世界選手権男子ダブルス銅メダル(2007年)、北京五輪(08年)・ロンドン五輪(12年)出場など、世界で実績を残してきた池田選手は、32歳で国際舞台への復帰に踏み切った。外国人とのペアで3度目のオリンピック出場を狙うのではない。世界選手権金メダルを目標に掲げているわけでもない。「かつて日本リーグで組んだアルベンと一緒に試合がしたいという思い。そして、日本人でもプロとしてやれることを証明したいという使命感」が原動力になっていることを明かした。ただ、「賛同してくれる人がいなければ何もできない」と強調。「自分という選手を応援してくれる人を探してサポートを形にしていく。今回の遠征のために試みた、クラウドファンディングもその1つ」と説明した。その上で「プロとして、勝ち負けだけではなく、自分の試合を見たいと思ってもらえるよう、アピールもしていきたい」と語った。今後は、世界のトップペアに勝っていくのに重要な共通意識を持つため、2人別々ではなく、一緒に練習できる環境をつくっていきたい意向を示した

一方、池田選手より1つ年上のチャンドラ選手は BadPaL に対し、「きょう中国ペアとやってみて、このレベルでも勝てると感じた。今後はSSだけでなく、グランプリ(GP)などの下位大会も含め試合数をこなしていきたい。予選から出場することになっても構わない。辛抱強く続けていくことが大事」と述べた

なおこの日は男子ダブルスで、ロンドン五輪金メダルの中国カイ・ユン/フー・ハイファン組がフルゲーム(21-16,18-21,22-20)の末にロシアの長身ペア、ウラジミール・イワノフ/イワン・ソゾノフ組に敗れる波乱があり、会場が沸いた

日本選手2回戦の結果

【男子シングルス】 田児賢一(世界3位)〈18-21,21-19,25-23〉フ・ユン(香港、世界10位)

【女子シングルス】 タイ・ツーイン(台湾、世界9位)〈23-25,16-21〉三谷美菜津(世界11位)、ワン・イーハン(中国、世界3位)〈15-21,21-19,21-18〉高橋沙也加(世界15位)、ハン・リ(中国、世界21位)〈21-14,21-9〉大堀彩(世界78位※予選勝ち上がり)

【男子ダブルス】 園田啓悟・嘉村健士(世界16位)〈21-15,12-21,8-21〉マルキス・キド/ギデオン・マルクス・フェルナルディ(インドネシア、世界43位※予選繰り上がり)、ツァイ・チアシン/リー・シェンム(台湾、世界8位)〈23-21,21-10〉平田典靖・橋本博且(世界18位)、ホン・ウェイ/チャイ・ビアオ(中国、世界30位)〈21-18,14-21,21-17〉池田信太郎/アルベン・ユリアント・チャンドラ(日本/インドネシア※予選勝ち上がり)

【女子ダブルス】 高橋礼華・松友美佐紀(世界4位)〈22-20,25-23〉ワン・ロン/ツァン・ツィボ(マカオ、世界66位)、樽野恵・新玉美郷(世界53位)〈21-16,21-10〉サビトリー・アミトラパイ/ナリサパト・ラム(タイ、世界77位)

【混合ダブルス】 アンダース・クリスチャンセン/ジュリー・ハウマン(デンマーク、世界22位)〈17-21,21-16,16-21〉橋本博且・前田美順(世界26位)

 

日本選手準々決勝の対戦カード(※これ以降、21日発表の最新の世界ランキングを反映する)

【男子シングルス】 田児賢一(世界4位)対ソニー・ドゥイ・クンチョロ(インドネシア、世界13位)

【女子シングルス】 ベ・ヨンジュ(韓国、世界8位)対三谷美菜津(世界17位)

【女子ダブルス】 高橋礼華・松友美佐紀(世界4位)対ビタ・マリッサ/アプリルサシ・プトリ・レジャルサル・バリエラ(インドネシア、世界15位)、樽野恵・新玉美郷(世界43位)対タン・ユエンティン/オウ・ドンニ(中国、世界52位)

【混合ダブルス】 ツァン・ナン/ツァオ・ユンレイ(中国、世界1位)対橋本博且・前田美順(世界24位)

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