Day 2 of World Jr individual : Aya and Akane win first match in different ways

世界ジュニア選手権個人戦2日目、この日が個人戦初戦となった日本選手のうち、注目の女子シングルスの第1シードと第3シード、大堀彩山口茜両選手は順当に勝ち、2回戦を突破した

Aya OHORI
Aya OHORI

台湾選手の挑戦を寄せ付けず快勝した大堀選手は試合後、BadPaL の取材に応じ、「初戦はどこの大会でも本当に大事。過去に何度も失敗した経験があるが、今回は出だしから良い感じで入れたのではないかと思う」と述べた。精彩を欠いた団体戦から気持ちの切り替えはできたのか問うと、「今までにないぐらいの落ち込み具合で、切り替えは簡単ではなかった」と認め、「(団体戦後、きょうの個人戦初戦まで)2日間あったのはありがたかった」と指摘した。その上で、「団体戦ではチームのためには何もできなかったが、個人戦では日本のために戦う」と強調した

大堀選手にとって今大会は、アジアジュニア選手権のチャンピオンとして臨む大会になるが、「アジアジュニアで優勝したことが良い自信につながればいい」としながらも、「世界ジュニアはまた違う大きな大会。先のことは考えすぎずに、一戦一戦やっていきたい」と気を引き締めた。ただ、「同じレベルの選手は多いが、絶対に勝てないという相手はいないと思っている」と自信ものぞかせた

Akane YAMAGUCHI
Akane YAMAGUCHI

日本期待のもう1人、昨年の世界ジュニア準優勝者で9月にジャパンオープンを日本人で初めて制した山口選手は、ベトナム選手と対戦した。圧勝も予想されたが、山口選手が試合中、何度も首をかしげる場面が見られ、中盤までは相手ペースで進む。その後、地力の差を見せ19-14と抜け出したが、ここでも4連続得点を許し1点差まで詰め寄られる。ただ最後は21-19で振り切った。これで調子を取り戻し第2ゲームは一気に行くかと思われたが、やはり中盤まではリードを許す。相手が疲れた終盤こそ圧倒したものの、全体としては精彩を欠く試合内容となってしまった

山口選手は試合直後、BadPaL の取材に応じ、苦戦の要因を「団体戦の時と風の入りが違って、特に第1ゲーム、ラケットの面に羽が上手く当たらなかった」と明かした。さらに、チームメイトでライバルでもある大堀選手が「ありがたかった」と話した団体戦後の2日間の『休養』が、山口選手にとっては、逆に試合勘を鈍らせる結果を招き、「次に向けて調整しないと」と語った。山口選手は団体戦終了時、個人戦に向けた抱負として、「昨年は(奥原希望選手に次ぐ)準優勝だったが、今年はそれは忘れて1から向かっていきたい」と語っていた。この点について、「向かってきたベトナム選手に対し、受けに回っていたとは思わない」と説明した

Chisato HOSHI
Chisato HOSHI

女子シングルスではもう1人、星千智選手が初戦に臨み、韓国選手に第1ゲームを取られた後、第2ゲームを奪い返す接戦を演じる。ただファイナルゲームは、相手がミスしても、それにつきあうような形で常に後手を踏む展開となる。終盤17-18と1点差まで迫ったがここでも追い切れず、逆に18-21と振り切られた

星選手は BadPaL に対し、最後まで相手を追い切れなかった理由を、「決めなければいけない時に決められなかった」と説明し、自らの甘さと認めた。その上で、同じくこの日、女子シングルス(2回戦)でインド選手に敗れた櫻本絢子選手と組んで出場するあすの女子ダブルスに向けて、「2人で今まで以上に声を掛け合って、最高のプレーができたらいいと思う」と意気込みを語った

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Wakana NAGAHARA / Hashiru SHIMONO

混合ダブルスで唯一、2回戦からの登場となった下農走・永原和可那組は、第3シードの韓国ペアに臆せず向かっていき、序盤からリードを保ったまま第1ゲームを21-18で取る。続く第2ゲームも、韓国ペアの追撃を許さず20-18とマッチポイントを握る。しかし逆転され21-23でこのゲームを落とすと、ファイナルゲームはミスが増え、終盤9-17と6点差をつけられる。ここから気持ちを入れ直したか、6連続得点を決め2点差まで迫ったが時すでに遅し。15-21で敗退となった

下農選手は試合後、BadPaL に対し、「第2ゲーム、自分のミスで逆転され、ファイナルゲームは気持ちが入っていなかった。後半、気持ちを入れ直したら点数が次々取れたので、気持ちの部分が敗因」と述べた上で、数時間後に行われる男子ダブルス1回戦での勝利を誓った。前日、女子ダブルスで1回戦を突破している永原選手も、「女子ダブルスはあすなので、きょうの反省を踏まえてあすまでに気持ちを入れ替える」とコメントした

この日、初めて行われた男子ダブルスには日本から3組が出場し、2組が初戦を突破した。以下、試合後のコメントを掲載する

MD1
Yuki NAKAZATO / Yu IGARASHI
MD2
Hashiru SHIMONO / Kanta TSUNEYAMA

五十嵐優・中里裕貴:「初戦は体が固まってしまうことがあるが、きょうは動けた」(中里)。「1つ1つ大事に勝ち上がっていきたい」(五十嵐)

常山幹太・下農走組:「(混合ダブルスで嫌な負け方をしてから)短時間しかたっておらず、あまり気持ちの切り替えはできていない。第2ゲームで19-19と追いつかれて、(混合ダブルスで20-18から逆転された時のことが)頭をよぎった」(下農)。「ここから先は1試合1試合大事に戦っていきたい」(常山)

HOKI-KOBAYASHI
Takuto HOKI / Yugo KOBAYASHI

一方、1回戦から強豪中国ペアとぶつかり、力及ばず敗れた保木卓朗・小林優吾組は BadPaL に対し、「出足が悪かった。自分たちの調子が悪い時はこれからもある。そんな中でも勝てるようにしないと」(保木)。「中国ペアはドライブが強く、引いてしまうと前に詰められた」(小林)とコメントした。上位も期待された今大会は初戦敗退という結果に終わったが、「自分たちはオリンピックでのメダルを目指している。これから先、多くの試合があると思うが、きょうの負けも生かして勝ち進んでいきたい」と述べ、敗戦直後でショックは隠せないながらも、視線を次に向けた

日本勢はこのほか、前日に続いて男子シングルスの小野寺祐介選手、常山幹太選手、小林優吾選手。混合ダブルスの小野寺祐介・東野有紗組、保木卓朗・宮浦玲奈組が勝ち、3回戦に駒を進めた

Yusuke ONODERA
Yusuke ONODERA

このうち男子シングルスで小野寺選手は、インド選手を相手に勝利は収めたものの、第1ゲーム、20-17とリードしながら追いつかれ、その後も3度ゲームポイントを握るが決め切れずに23-25と逆転されてしまう。この場面について、「勝ち急いで焦ってしまった。続く第2ゲームは弱気だったが、練習の時のことを思い出して、途中から気持ちを切り替えられた」と話した

Yugo KOBAYASHI
Yugo KOBAYASHI

また小林選手は、シードのドイツ選手と対戦し、ゲームカウント1対1で迎えたファイナルゲーム、序盤から一気に点差を広げられて10-18と追い詰められる。しかしこの窮地にも集中力を切らさずプレーを続けた結果、圧巻の10連続得点で逆転。そのまま21-19で勝ち切った。小林選手は試合後、BadPaL に対し、大きく点差を広げられた理由について、「ミスしないプレーで相手が良かった」と振り返った。それでもあきらめずに追い上げられたのは「こんなところで負けていられない」という強い気持ちがあったという

日本選手2日目の結果

【男子シングルス2回戦】 ハルシール・ダニ(インド)〈25-23,14-21,14-21〉小野寺祐介、ワン・ツーウェイ(台湾)〈21-12,21-12〉五十嵐優常山幹太〈21-13,21-12〉ドミトリ・リアボフ(ロシア)、ラース・シャエンツラー(ドイツ)〈14-21,21-12,19-21〉小林優吾

【女子シングルス2回戦】 大堀彩(第1シード)〈21-10,21-9〉スン・シュオユン(台湾)、山口茜(第3シード)〈21-19,21-16〉ティフォン・ホンディン(ベトナム)、イ・ミンジ(韓国)〈21-17,17-21,21-18〉星千智、ダス・リトゥパルナ(インド)〈21-5,21-11〉櫻本絢子

【男子ダブルス1回戦】 五十嵐優・中里裕貴〈21-15,21-14〉エニス・セサラン/シナン・ゾール(トルコ)、常山幹太・下農走〈21-5,23-21〉ドミトリ・リアボフ/セルゲイ・モロドフ(ロシア)、ホワン・カイシアン/ツェン・シウェイ(中国)〈21-13,21-16〉保木卓朗・小林優吾

【混合ダブルス2回戦】 小野寺祐介・東野有紗〈21-8,21-13〉エニス・セサラン/オーズゲ・オゼル(トルコ)、保木卓朗・宮浦玲奈〈21-12,21-10〉アダム・メンドレク/モニカ・スベトニクコワ(チェコ)、キム・ジョンホ/キム・へリン(韓国、第3シード)〈18-21,23-21,21-15〉下農走・永原和可那

日本選手3日目の対戦カードは以下の通り。この後、各種目もう1試合ずつ行われる予定

【男子シングルス3回戦】 常山幹太対アルン・ジョージ(インド)、小林優吾対マン・タンチュン(香港)、小野寺祐介対イ・ジュンス(韓国)

【女子シングルス3回戦】 大堀彩(第1シード)対S.キソナ(マレーシア)、山口茜(第3シード)対タモンアン・プープラダブシン(タイ)

【男子ダブルス2回戦】 キム・ジョンホ/キム・ジェファン(韓国、第4シード)対五十嵐優・中里裕貴、タオ・ジエンチ/ツァオ・ジエン(中国、第3シード)対常山幹太・下農走

【女子ダブルス2回戦】 パチャラプン・チョチュォン/チャニサ・テチャボラシンスクン(タイ)対永原和可那・宮浦玲奈星千智・櫻本絢子対フェブリアニ・エンダー・クスマワティ/スルヤ・デラ・アウグスティア(インドネシア)、松田蒼・東野有紗対ヨー・ジアミン/チュア・エレイン・イリン(シンガポール)

【混合ダブルス3回戦】 モルテンセン・フレデリク・ソガード/マイケン・フォーゴール(デンマーク)対保木卓朗・宮浦玲奈小野寺祐介・東野有紗対ツァン・ウィンチウ/チャン・タクチン(香港)

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