Expecting world champion next : exclusive interview with ‘Mr.YONEX’

Ben YONEYAMA

Mr.Yonex, Ben YONEYAMA, talked to BadPaL @Yonex HQ

2013年9月22日、32年目にして初めてジャパンオープンで日本人のチャンピオンが誕生した。戦いの舞台を提供し続け、長くこの結果を待ち望んでいたであろう大会冠スポンサー、ヨネックスの米山勉社長に BadPaL が単独取材を行った

「日本のバドミントンは女子を中心に60~70年代、世界で強さを誇っていた。しかしその後、他国の台頭もあり勝てなくなったのを受け、強国復活を目指して、 先代の社長が日本バドミントン協会と協力してジャパンオープンを始めた」――。米山社長の話はまず、国内で唯一開催される世界トップが集う上位国際大会の起源に遡った

日本のバドミ ントン界にはかつて、◆ユーバー杯(女子団体)優勝(1966,69,72,78,81年)◆世界選手権女子ダブルス優勝(1977年)◆全英オープン (※100年を超える歴史を持ち、世界選手権がスタートする1977年より前は実質的な世界選手権の位置付け)女子シングルス優勝 (1969,70,72,74,75,77年)・女子ダブルス優勝(71,72,73,75,77,78年)――と、世界最強を誇った黄金期がある。しかしその後、中国、インドネシア、韓国などにその座を奪われ、表彰台から遠ざかっていった。そんなバドミントン界の窮状を見かねて、ヨネックス創業者で米山勉社長の父である米山稔元社長が1982年、日本選手の強化に向け世界のトップ選手と競わせる機会を日本国内で提供する狙いでジャパンオープンをスタートさせ た

それから30年余りを経て、ようやく日本人が頂点に立ったわけだが、米山社長は「長かった。特に期限を設けていたわけではないが、ことを始めたら10年ぐらいで結果を残したいと思うのが通常」と述べ、待ちわびていた結果だったことを明かした

Ben and Akane

16 years old Akane surprised Mr.Yoneyama

東京体育館に設置された表彰台の最も高い所に立った最初の日本人が16歳の少女、山口茜選手だったことについては、「今大会では開催前、日本選手の初優勝への期待をうたっていたが、山口選手の優勝は驚き。うれしい誤算だった。勝てるとすれば、田児賢一選手(男子シングルス)か高橋礼華・松友美佐紀組(女子ダブルス)を予想していた」と認めた

山口選手の優勝により、ある意味、ジャパンオープン創設の目的を達したわけだが、次は日本人による5種目制覇を目指すのかと水を向けると、「それは考えていない」と即否定した上で、 「次なる願いは、日本選手の世界チャンピオン誕生」と明言。「これが達成できれば、ジャパンオープンはいったんやめても良い」と笑顔を見せた

ここで少々いじわるな質問をぶつけてみた。仮に世界チャンピオンが、今大会で準優勝した打田しづか選手のように、ナショナルチームのメンバーではない、ほかのブランドをスポンサーに持つ選手だったら?――米山社長の答えは、「それはわれわれの努力が足りなかったということ。日本選手であれば構わない」

競合参入も歓迎

新潟県の木工所からスタートしたヨネックスが築いたといっても過言ではないバドミントンの世界市場にはここ数年、新旧競合ブランドの参入が目立つ。これにより、各国の市場拡大に影響を持つ海外の有力選手とのスポンサー契約は以前に比べ難しくなってきている。2007年に3代目社長に就任した米山勉社長は、「とりわけ2008年北京五輪を前に、競合参入でスポンサー契約の相場が跳ね上がった」と明かした。ただ、新たなブランドの参入後も自社の売り上げは落ちていないと説明。既存市場の奪い合いにはなっていないとの認識を示し、「市場全体のパイ拡大につながる競合の出現はむしろ歓迎する」と、トップブランドとして広い視野の上に立ちコメントした

ブランドの参入拡大は、スポンサー契約を結ぶ選手に複数のオファーが提供される機会が増えることを意味する。海外を中心に進むプロ化の流れにも乗り、より高額な報酬を求める選手が増えるのは自然で、かつてのように1つのブランドに対するロイヤルティを選手に求めるのは難しくなってきている。この点を問うと、「みなさんにヨネックスの製品を使ってもらいたい」とする基本姿勢を強調した上で、「契約金額に応じてさまざまなブランドを渡り歩く選手が、再びヨネックスに戻りたいという気持ちに応えないわけではないが、ヨネックス一筋でいてくれる選手と同じには扱えない」と明確に答えた

Peter said he established himself as a brand with Yonex

Peter insisted he established his brand with Yonex

BadPaL が先ごろインタビューの機会を得た、昨年末に引退したデンマークのピーター・ゲード氏は、「ヨネックスとともに長い年月をかけて築き上げてきたピーター・ゲードというブラ ンドを、引退したからといって直ちに変えるのは違和感を覚える」として、他ブランドのオファーを断っていたことを明かしていた。ほかにも今年6月に引退したインドネシアのタウフィック・ヒダヤット氏、両氏の長年のライバルで現役を続ける世界ランク1位、マレーシアのリー・チョンウェイ選手などが、ヨネックス一筋のトップ選手として知られる

地域が支えるスポーツに

業界をけん引するブランドとして、日本国内でバドミントンをより一層人気あるスポーツに引き上げるため行っていることを尋ねると、「山口茜選手の優勝をはじめとする最近の若手の躍進を生んでいるのは、地域発の取り組み。かつてバドミントンを経験した大人たちがそれぞれの地元で子どもたちに教える、そうした草の根の活動が全国的に広がっている」と指摘。「ヨネックスは販促活動の一環として各地で技術指導や用具提供を行うほか、ヨネックススポーツ振興財団を通じた奨学金の提供などで活動を支援している」と答えた。また、ジャパンオープンと同様、選手強化の目的で必要性が高まる地方の競技者や若手を対象とした大会の開催に、小売店とともに協力していると説明した

その上で、「愛好家を含む競技者の底辺が広がりを見せる中、競技全体の振興のためには、上(トップ選手)の引き上げが必要」と、重ねて日本人世界チャンピオンの誕生の重要性を説き、そのためのサポートを今後も続けていく姿勢を強調した

米山社長は一方で、業績不振に伴う企業の撤退などで揺れるバドミントンのトップリーグのあるべき姿として、「企業に頼りすぎるのではなく、バドミントンファンで支え合う形」を提唱する。サッカーのJリーグのようにトップチームが地域に根差し、ジュニアや子どもたちなどへの指導を行い、地域の人たちが中心となってチームを支えるのが望ましく、「チーム名にも地域が出た方がよい」との考えを示した。その意味で、インドで8月、人気のクリケットにならい初の試みとして実施された、主要6都市(ムン バイ、デリー、バンガロール、ハイデラバード、プネー、ラクナウ)をフランチャイズ先とするインディアンバドミントンリーグ(IBL)のコンセプトには賛同すると述べた。ヨネックスは、昨年度末で活動を停止したパナソニックに所属していた選手3人を引き受け、9月28日から12月29日まで開催される今季の日本リーグを戦っている

JapanOpen

Yonex is waiting for much bigger sponsor for JapanOpen

また、バドミントンをテニスなどと並び評されるスポーツにするためには、「用具会社が大会のメーンスポンサーを務めているようではだめ。 大手企業をスポンサーに迎える努力をすべきで、そのためにはバドミントンを企業にとって魅力あるスポーツにすること。すなわち、見に来る人の数をさらに増やすこと」とする持論を展開。「大手企業がスポンサーとして名乗りを上げてくるなら、32年間続けてきたジャパンオープンの冠スポンサーの座を譲る用意はある」と語った

少子化日本にも自信

テニスやゴルフ、スノーボード、ウォーキングなど、複数のスポーツ用品を取り扱うヨネックスだが、売り上げ全体に占める主力バドミントンの比率は現在、テニスなどと一部重複するウェア関連などを含め約5割。米山社長は今後の企業展望として、2011年から柏レイソルにユニフォームの提供を始めたサッカーをはじめ、バドミントン以外のスポーツにも力を入れ売り上げ全体を伸ばしていくとしながら、バドミントンの売り上げ比率は維持していくのが理想と述べている

とりわけ国内市場については、「少子化が進む日本だが、バドミントンはほかのスポーツに比べるとはるかに良く、競技人口はゆるやかながら年々増加傾向。若年層だけでなく、生涯スポーツとしてシニアやレディースなど中高年の愛好家も増えている」と指摘。藤井瑞希・垣岩令佳組が銀メダルを獲得したロンドン五輪に続いて、桃田賢斗、奥原希望両選手の世界ジュニア選手権優勝、大堀彩選手のアジアジュニア選手権優勝、山口茜選手のジャパンオープン優勝と、10代が相次ぎ世界で躍進。そして、順調にいけば彼らが競技者として最盛期にさしかかる2020年、東京での五輪開催決定という追い風も背景に、今後の成長に自信を見せる

終わりに、2016年と20年のオリンピックへの期待を尋ねると、米山社長は、「まずリオで勝って、東京でも勝つ!」と力強い言葉を返した。ただ、ロンドン五輪で問題となった無気力試合を引き合いに出し、「メダル獲得がすべてではない。スポーツが持つ精神は忘れないで」と付け加えた

No comments yet... Be the first to leave a reply!

Leave a Reply

Fill in your details below or click an icon to log in:

WordPress.com Logo

You are commenting using your WordPress.com account. Log Out /  Change )

Google photo

You are commenting using your Google account. Log Out /  Change )

Twitter picture

You are commenting using your Twitter account. Log Out /  Change )

Facebook photo

You are commenting using your Facebook account. Log Out /  Change )

Connecting to %s

%d bloggers like this: