
アジアジュニア選手権女子シングルス準決勝、大堀彩選手が中国チン・ジンジン選手を寄せ付けずに快勝。昨年準優勝の奥原希望選手に次いで、この種目、日本勢として2年連続の決勝進出を果たした。決勝では、この大会、日本女子初の金メダルをかけて第1シード、タイのブサナン・ウンバンルンパン選手に挑む
大堀選手は準決勝、序盤から主導権を握る。いったん10-9まで追い上げられるが、中盤以降はショットの精度の差が出て、徐々に相手がミスで崩れていき、21-14で第1ゲームを先取する。第2ゲームに入るとさらに勢いに乗り、前半を11-3と大きくリードして折り返す。後半も16-8と点差をつけるが、気の緩みが出たか、ここから連続得点を許し16-12まで迫られる。それでも相手のミスを誘って流れを断ち切ると、一気に勝負を決めた
大堀選手は試合直後、BadPaL の取材に応じ、勝因を「経験の差」と指摘した。第2ゲーム後半、8点リードしたところから追い上げに遭ってしまった場面については、「初めての決勝進出に向けてリードが広がったことで、油断が出てしまった」と認めた上で、「追い上げられたが、切り替えることができ勝てたのは良かった」と述べた

オリンピックを見据え、既にシニアの国際大会への参戦を始めている大堀選手にとっての、アジアジュニア選手権の意味合いを尋ねると、「ジュニアの国際タイトルは世界ジュニア選手権とこの大会しかない。世界ジュニアのタイトルを取りたいと考えていて、この大会はその通過点」と強調した
決勝の相手は、8日の団体戦一次リーグ最終戦でフルゲーム(8-21,26-24,15-21)の末に敗れた世界ランク17位の今大会優勝候補筆頭。ただ、「団体戦で敗れはしたが、悪い内容ではなかった。個人戦ここ(準決勝)まではブサナン選手に勝つための準備で、負けられない試合だった。あすまでに対策を立てて、良いパフォーマンスを見せたい」と意気込みを示した
両選手は昨年、千葉で開催された世界ジュニア選手権準々決勝でも対戦。この時は、大堀選手が21-16,15-21,21-17で勝っていた
準決勝の結果
【男子シングルス】 タマシン・シッティコム(タイ、第1シード)〈14-21,12-21〉スー・テクジー(マレーシア、第5シード)、ワン・ツーウェイ(台湾、第7シード)〈20-22,18-21〉チョン・ヒョクチン(韓国、第9シード)
【女子シングルス】 ブサナン・ウンバンルンパン(タイ、第1シード)〈21-16,21-17〉ホー・ビンジャオ(中国)、大堀彩(第3シード)〈21-14,21-12〉チン・ジンジン(中国)
【男子ダブルス】 ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ/アルヤ・マウラナ・アルディアルタマ(インドネシア、第1シード)〈16-21,12-21〉リュウ・ユーチェン/リ・ジュンフェイ(中国、第7シード)、ホワン・カイシアン/ツェン・シウェイ(中国)〈21-19,13-21,21-19〉ツァオ・ジアン/タオ・ジアンチ(中国)
【女子ダブルス】 プティッタ・スパジラクル/ナリッサパト・ラム(タイ、第1シード)〈16-21,11-21〉ジア・イーファン/ホワン・ドンピン(中国)、キム・ジウォン/チェ・ユジョン(韓国、第2シード)〈7-21,21-19,11-21〉チェン・チンチェン/へ・ジアシン(中国、第4シード)
【混合ダブルス】 チェ・ソルギュ/チェ・ユジョン(韓国、第1シード)〈18-21,21-17,21-16〉ホワン・カイシアン/チェン・チンチェン(中国、第3シード)、リュウ・ユーチェン/ホワン・ドンピン(中国、第2シード)〈21-13,21-16〉キム・チョンホ/キム・ジウォン(韓国、第6シード)
決勝5種目10枠の国・地域別内訳は、中国5枠、韓国2枠、タイ1枠、日本1枠、マレーシア1枠。中国は、同国対決となった男子ダブルスと女子ダブルスを含む、ダブルス3種目制覇を狙う
決勝の対戦カード
【男子シングルス】 スー・テクジー(マレーシア、第5シード)対チョン・ヒョクチン(韓国、第9シード)
【女子シングルス】 ブサナン・ウンバンルンパン(タイ、第1シード)対大堀彩(第3シード)
【男子ダブルス】 リュウ・ユーチェン/リ・ジュンフェイ(中国、第7シード)対ホワン・カイシアン/ツェン・シウェイ(中国)
【女子ダブルス】 チェン・チンチェン/へ・ジアシン(中国、第4シード)対ジア・イーファン/ホワン・ドンピン(中国)
【混合ダブルス】 チェ・ソルギュ/チェ・ユジョン(韓国、第1シード)対リュウ・ユーチェン/ホワン・ドンピン(中国、第2シード)