No.3 pairs of Japan advances to Semi-finals

アジア選手権準々決勝、日本の男女3番手ペア、早川賢一・遠藤大由組と松尾静香・内藤真実組が、ともにフルゲームの接戦を制してベスト4入りを果たした

Keep playing their own style

早川・遠藤組は第1ゲーム、速い展開でマレーシアのリム・キムワー/ゴー・ウェイシェム組に競り勝つが、第2ゲームはがむしゃらともとれる攻撃にミスが増え、リム選手のサーブにも苦しめられてこのゲームを落とす。迎えたファイナルゲームは着実に得点を重ねリードを広げるが、サーブミスなどからポイントを献上してしまい、中盤12-12で追いつかれる。しかし主導権は渡さず、最後は21-18で試合を決めた

早川・遠藤組は試合直後、BadPaL の取材に応じ、第2ゲーム以降、決め急いでいるような姿勢が見受けられたことについて、「第2ゲーム初めに明らかにペースダウンしたが、あれは自分たちのゲームではない。器用なプレーヤーじゃないので自分たちのプレースタイルに持ち込もうとした。そのため、多少『ガシャる』のはしょうがないと思った」(遠藤)と説明した

またファイナルゲーム、リードした場面でサーブをミスする場面が続いたが、「あれは気持ちの問題。自分たちのペースにするため、良いサーブを打ちたいという思いが強すぎた結果」(早川)と述べた。日本男子ダブルス陣で唯一の勝ち残りとなったが、優勝への意識はまだないという。ただ、このところアジア選手権と同等のグランプリ(GP)ゴールドでドイツ(3月)、スイス(3月)、オーストラリア(4月)とベスト4どまりが続いているので、その壁を突破したいと意気込みを語った

Offensive rally works effectively

松尾・内藤組の相手は、過去1勝3敗と負け越している韓国ジュン・キュンユン/キム・ハナ組。ただ、今大会何度も見せている「攻めるラリー」が機能して、第1ゲームを22-20で奪う。第2ゲームに入ると攻めの勢いが衰え、おきにいった球を押し込まれる形で中盤以降引き離され13-21で落とす。それでもファイナルゲームでは再び積極的に攻勢に転じ、着実に点差を広げて20-15で勝利した

松尾・内藤組は試合後、BadPaL に対し、「2ゲーム目は風が向かっていて、攻めのラリーができなかった。それでもファイナルでは第1ゲームほどの攻撃的ラリーではなかったものの、第2ゲームの反省を生かし、チェンジエンド後も調整を加えて良いラリーを組み立てられた」と語った

Beaten by World No.1

女子ダブルスを終えた松尾選手は、2試合を挟んで、佐藤翔治選手と組む混合ダブルスの準々決勝に臨んだ。世界ランク1位の中国ツァン・ナン/ツァオ・ユンレイ組に対し、疲れの残る松尾選手を佐藤選手がカバーする形で第1ゲーム中盤、11-12と1点差まで迫る。しかしここから徐々に引き離され、このゲームを15-21で落とすと、第2ゲームは序盤こそ競り合いに持ち込むも、終盤差を広げられて13-21で敗れた

No confidence and combination

男子ダブルスでは、昨年のこの大会で準優勝した日本のエース、平田典靖・橋本博且組が、世界ランク下位の中国若手ペア、シェン・イエ/ホン・ウェイ組にコンビネーションを乱されストレート負け。ベスト8に終わった

New heroine of China

一方、女子シングルスでは、国際的にはまだまだ無名に近い中国チェン・シャオジア選手(世界40位)が、前日のサイナ・ネワル選手(インド、世界5位)に続いて、同じくロンドン五輪でメダル争いに絡むことが予想されるワン・シン選手(中国、世界2位)もストレートで下す波乱を起こした。試合直後には地元メディアが殺到。あすのニュースの目玉の一つになりそうだ

各種目準々決勝の結果

【男子シングルス】 リン・ダン(中国、世界2位)〈21-15,21-10〉ブーンサック・ポンサナ(タイ、世界30位)、チェン・ジン(中国、世界5位)〈21-10,21-14〉フ・ユン(香港、世界21位)、ドゥ・ペンユ(中国、世界11位)〈21-10,19-21,21-16〉ガオ・フアン(中国)、チェン・ロン(中国、世界3位)〈21-16,21-16〉ワン・ツェンミン(中国、世界14位)

【女子シングルス】 ワン・イーハン(中国、世界1位)〈21-17,21-16〉ジアン・ヤンジャオ(中国、世界6位)、ワン・シーシャン(中国、世界3位)〈13-21,21-12,21-8〉ハン・リ(中国、世界59位)、リ・シュエリ(中国、世界4位)〈21-7,21-12〉チェン・シャオチエ(台湾、世界9位)、ワン・シン(中国、世界2位)〈15-21,19-21〉チェン・シャオジア(中国、世界40位)

【男子ダブルス】 グオ・ツェンドン/チャイ・ビアオ(中国、世界5位)〈21-7,22-20〉ヘンドラ・アプリダ・グナワン/アルベン・ユリアント・チャンドラ(インドネシア、世界11位)、平田典靖・橋本博且(世界7位)〈17-21,11-21〉シェン・イエ/ホン・ウェイ(中国、世界13位)、リュウ・シャオロン/チュウ・ツィハン(中国、世界15位)〈12-21,19-21〉キム・ギジョン/キム・サラン(韓国、世界29位)、早川賢一・遠藤大由(世界14位)〈21-18,16-21,21-18〉リム・キムワー/ゴー・ウェイシェム(マレーシア、世界30位)

【女子ダブルス】 ツァオ・ユンレイ/ティエン・チン(中国、世界2位)〈21-14,21-7〉チェ・ヘイン/キム・ソヨン(韓国、世界76位)、オム・ヘウォン/チャン・イエナ(韓国、世界22位)〈16-21,15-21〉パン・パン/チェン・シュー(中国、世界23位)、松尾静香・内藤真実(世界7位)〈22-20,13-21,21-15〉ジュン・キュンユン/キム・ハナ(韓国、世界10位)、バオ・イーシン/ツォン・チエンシン(中国、世界15位)〈21-15,22-20〉クンチャラ・ウォラビチッチャイクン/ドゥアンアノン・アルンゲーソン(タイ、世界24位)

【混合ダブルス】 ツァン・ナン/ツァオ・ユンレイ(中国、世界1位)〈21-15,21-13〉佐藤翔治・松尾静香(世界15位)、チェン・フンリン/チェン・ウェンシン(台湾、世界5位)〈6-21,20-22〉キム・サラン/チェ・ヘイン(韓国、世界174位)、ムハンマド・リジャル/デビー・スサント(インドネシア、世界13位)〈17-21,21-19,18-21〉カン・ジウク/オム・ヘウォン(韓国)、シュー・チェン/マー・ジン(中国、世界2位)〈21-18,21-8〉ウォン・ワイホン/チャウ・ホイワー(香港、世界35位)

 

準決勝の組み合わせは以下の通り。男女シングルスのベスト4はすべて中国選手が占有した。また女子ダブルスでは、松尾・内藤組が唯一の非中国ペアとなっている。松尾・内藤組の相手は、ジャパンオープンSSで日本のトップ3ペアを次々に破り優勝。今大会ではリベンジを狙った日本のトップペア、藤井瑞希・垣岩令佳組を返り討ちにした日本キラー、中国バオ・イーシン/ツォン・チエンシン組。同組は準々決勝第2ゲームで、タイのクンチャラ・ウォラビチッチャイクン/ドゥアンアノン・アルンゲーソン組に13-19と大きくリードを許しながら、見事な逆転勝利を収めている

Play for himself or a team ?

男子シングルスでは、世界ランクを1つ上げれば中国にとって3つ目の五輪出場枠獲得につながるチェン・ジン選手(世界5位)を、いわば「国益」としてリン・ダン選手が援護するかどうかが注目される。ちなみにチェン・ジン選手が僅差で追いかけている世界4位のピーター・ゲード選手(デンマーク)は、アジア選手権と同時期に開催されているヨーロッパ選手権で、足の故障もあり、第1シードながら準々決勝で敗れベスト4に届かなかった

【男子シングルス】 リン・ダン(中国、世界2位)対チェン・ジン(中国、世界5位)、チェン・ロン(中国、世界3位)対ドゥ・ペンユ(中国、世界11位)

【女子シングルス】 ワン・イーハン(中国、世界1位)対ワン・シーシャン(中国、世界3位)、リ・シュエリ(中国、世界4位)対チェン・シャオジア(中国、世界40位)

【男子ダブルス】 グオ・ツェンドン/チャイ・ビアオ(中国、世界5位)対キム・ギジョン/キム・サラン(韓国、世界29位)、シェン・イエ/ホン・ウェイ(中国、世界13位)対早川賢一・遠藤大由(世界14位)

【女子ダブルス】 ツァオ・ユンレイ/ティエン・チン(中国、世界2位)対パン・パン/チェン・シュー(中国、世界23位)、松尾静香・内藤真実(世界7位)対バオ・イーシン/ツォン・チエンシン(中国、世界15位)

【混合ダブルス】 ツァン・ナン/ツァオ・ユンレイ(中国、世界1位)対キム・サラン/チェ・ヘイン(韓国、世界174位)、シュー・チェン/マー・ジン(中国、世界2位)対カン・ジウク/オム・ヘウォン(韓国)

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