
マレーシアオープンSS準々決勝、男子ダブルスの佐藤翔治・川前直樹組(世界29位)が、マレーシアのモハド・ザクリ・アブドゥル・ラティフ/フーン・ティエンハウ組(世界87位)をストレートで破り、初めてSSで準決勝進出を決めた
第1ゲームは、会場を埋めた多くの地元観衆の声援を受けながら戦うマレーシアペアに対し、「アウェーの雰囲気は決して嫌いではないんで(笑)」と言う佐藤・川前組が8-8から抜け出し、21-15で先勝した
第2ゲームに入ると、「簡単にロブを上げてきていた相手の返球に変化が出た」ことへの対応が遅れたため、12-12以降、交互に1点づつを取り合うもつれた展開となる。それでも、「試合を進める中で調整できた」と佐藤選手が語る通り、リードされる場面でも点差を開かせず、最後は21-19で振り切った
川前選手は試合後、「もつれた展開から第2ゲームを奪われるとファイナルは危ないとの認識があり、第2ゲームで絶対決めたいと思っていた」と述べた
佐藤・川前組は、昨年なかなか勝てなかった理由として、勝負どころで余計なことを考えてしまうなど、自分たちのプレーができていなかったことを挙げた。その上で、今大会はそれができていると指摘。次戦についても、「自分たちのプレーができれば結果はついてくる」(佐藤選手)、「あすは結果を気にせず挑んでいきたい」(川前選手)と述べ、静かな闘志と自信をのぞかせた
準決勝の相手は、デンマークのヨナス・ラスムセン/マッズ・コンラドペターセン組(世界77位)。ラスムセン選手の元のパートナーの引退に伴い、昨年後半に新たに結成されたペアで、佐藤・川前組との対戦実績はない

一方、男子シングルスの田児賢一選手(世界17位)は、タウフィック・ヒダヤット選手(世界2位)と対戦したが、第1ゲームは13-13から突き放され、第2ゲームでは先行するヒダヤット選手に一度も追いつけないまま、ともに15点で敗れた
試合後、BadPaL の取材に応じたヒダヤット選手は田児選手のパフォーマンスについて、「(田児選手が1回戦で勝利した)バオ・チュンライ戦の田児はパーフェクトで非常に警戒していたが、俺との試合ではどうしてしまったのだろう?」と首をかしげた
準々決勝を終え、すべての種目でベスト4が出揃った。あすの準決勝の対戦カードは以下の通り
なお準決勝で期待されていた、リー・チョンウェイ(マレーシア)対リン・ダン(中国)の頂上決戦は、リン・ダン選手が同国対決となった準々決勝のチェン・ロン戦を棄権したため、実現しなかった
また、女子シングルスと女子ダブルスの合わせて8枠は、すべて中国選手が占めた
【男子シングルス】
リー・チョンウェイ(マレーシア、世界1位)対チェン・ロン(中国、世界4位)
タウフィック・ヒダヤット(インドネシア、世界2位)対シモン・サントソ(インドネシア、世界27位)
【女子シングルス】
ワン・イーハン(中国、世界1位)対ワン・シン(中国、世界3位)
ワン・シーシャン(中国、世界2位)対ジアン・ヤンジャオ(中国、世界7位)
【男子ダブルス】
佐藤・川前組(世界29位)対ヨナス・ラスムセン/マッズ・コンラドペターセン組(デンマーク、世界77位)
モハマド・アーサン/ボナ・セプタノ組(インドネシア、世界12位)対チャイ・ビャオ/グオ・ツェンドン組(中国、新ペア)
【女子ダブルス】
ドゥ・ジン/パン・パン組(中国、新ペア)対ツァオ・ユンレイ/ティエン・チン組(中国、新ペア)
ワン・シャオリー/ユー・ヤン組(中国、世界11位)対チェン・シュ―/マー・ジン組(中国、新ペア)
【混合ダブルス】
ジアミン・タオ/ティエン・チン組(中国、世界23位)対ロバート・ブレア/ガブリエラ・ホワイト組(スコットランド/英国、世界116位)
ヨアキム・フィッシャー・ニールセン/クリスティナ・ペダーセン組(デンマーク、世界16位)対ヘ・ハンビン/マー・ジン組(中国、世界33位)