世界バドミントン連盟(BWF) は5日、五輪レースを終え自力で出場圏内に入った選手が属する各国・地域の競技団体(NF)への意思確認を経て、19日後に競技初日が迫った東京五輪を戦う顔ぶれを発表した。リオデジャネイロ五輪のメダリスト2人が、資格を得ながら、2大会連続のメダル獲得に挑戦する機会を失っている
五輪レースを4位で終えるも、5月末の練習中、 2019年1月の右膝に続いて、 左膝の前十字靭帯(ACL)を断裂。半月板も損傷し、欠場を余技なくされたのがリオ五輪女子シングルス金メダルのカロリナ・マリン。既に6月初め、手術を受け再起に向き歩み始めたエースの不在により空いたスペインのひと枠は、2番手クララ・アスルメンディ(23)に委ねられた
一方、レース19位でイングランド男子ダブルス一番手となり、リオ五輪銅メダルのクリス・ラングリッジ(36)/マーカス・エリス(31)が得た出場枠は、イングランド協会の決定により、同24位、2番手のショーン・ベンディ(25)/ベン・レーン(23)に振り向けられた。ただこれには、当人とその応援者以外に、現役ならびに元選手からも、協会の不明瞭な決定プロセスを非難する声が上がっている
ラングリッジはこの日、BWFの発表後にソーシャルネットワーキングサービス(SNS)を通じて自分の思いを吐露。6月7日に突然、明確な理由の説明がないまま五輪代表に「選ばれなかった」ことを伝えられショックを受けて以降、まず自分で、次に弁護士を通じて、誠実で納得のいく対応を協会側に求めてきた経緯を説明した。その上で、これまで多くを捧げ愛してきたスポーツのキャリアがこのような形で終わるのは本当に悲しい。五輪で結果(銅メダル)を残してもなお十分なサポートを受けられなかったことも含め、自分が長く経験してきたような苦しみを次代の若手が味あうことのないよう願うと訴えた。そして最後は、マーカス・エリスをはじめ、共にプレーしてきたこれまでのパートナーへの感謝の言葉で締めくくった。なお、エリスはローレン・スミスと組み、混合ダブルスにイングランド唯一のペアとして出場する
BWFの発表により、5種目すべてに選手が出場する国・地域は、◆中国(総勢14人)◆日本(13人)◆インドネシア(11人)◆韓国(10人)◆デンマーク(9人)◆マレーシア(8人)◆カナダ(8人)◆イギリス(7人※イングランド+スコットランド)――の8つであることが確認された
また、シリアからオランダに拠点を移して活動するアラム・マフムド(23)が、 バドミントンでは唯一、国際オリンピック委員会(IOC)が設ける「難民選手団(EOR)」(12競技から全29人)の枠で出場することも示された
【男子シングルス】
1) 桃田賢斗(Japan-1) 105968
2) チョウ・ティエンチェン(Taiwan-1) 84328
3) アナース・アントンセン(Denmark-1) 81312
4) ビクター・アクセルセン(Denmark-2) 76298
5) アンソニー・シニスカ・ギンティン(Indonesia-1) 75332
6) チェン・ロン(China-1) 73890
7) ジョナタン・クリスティ(Indonesia-2) 72940
8) ウン・カロン(Hong Kong) 63302
9) リー・ヅージア(Malaysia) 58959
10) ワン・ツーウェイ(Taiwan-2) 54403
11) シー・ユーチ(China-2) 53161
12) 常山幹太(Japan-2) 53075
13) バーミディパティ・サイ・プラニース(India) 52627
14) カンタポン・ワンチャロン(Thailand) 49601
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31) ホ・クワンヒ(Korea) 37807
34) ブリス・レベルデス(France) 35244
35) マーク・カーリヨウ(Netherlands) 34919
36) ロー・キーンユー(Singapore) 34024
43) ブライアン・ヤン(Canada) 30848
44) パブロ・アビアン(Spain) 30480
45) ミーシャ・ジルバーマン(Israel) 30354
50) イーゴル・コエーリョ(Brazil) 29109
53) トビー・ペンティ(England) 28378
54) フェリックス・ビュルステッド(Sweden) 27974
58) ケビン・コルドン(Guatemala) 25692
60) ニャット・グエン(Ireland) 25187
63) リノ・ムニョス(Mexico) 24159
64) カレ・コリヨネン(Finland) 24002
67) セルゲイ・シラント(Russia) 23384
68) カイ・シェーファー(Germany) 23330
69) アデ・レスキー・ドゥイカヒョ(Azerbaijan) 23276
71) グエン・ティエンミン(Vietnam) 23045
78) ジョージス・ジュリアン・ポール(Mauritius) 21089
79) ラウル・ムスト(Estonia) 20393
82) ルカ・ラバー(Austria) 19888
84) アーテム・ポシュタロフ(Ukraine) 19475
89) ティモシー・ラム(USA) 18549
91) ゲールガリー・クラウス(Hungary) 18320
▼94) エムレ・ラレ(Turkey) 17894
△99) ニルカ・カルナラトネ(Sri Lanka) 16890
▼103) アビナブ・マノタ(New Zealand) 16347
△170) アラム・マフムド (EOR: Refugee Team) 9490
△266) ソレン・オプティ(Suriname) 4610
△332) マシュー・アベラ(Malta) 3320