Yuki/Sayaka, Hiroyuki/Yuta one step away from maiden All England title

Yuki and Sayaka aim at their first major title at All England ~photo courtesy of Badminton England (BadmintonPhoto)

全英オープン(SUPER1000)準決勝、女子ダブルスの福島由紀・廣田彩花は高橋礼華・松友美佐紀を破り、2年ぶり2度目の決勝進出を果たした。男子ダブルスでは遠藤大由・渡辺勇大が勝ち上がり、ともに、最も歴史のある大会で初優勝まであと1勝に迫った

初めから終わりまで、福島・廣田が強さを見せた。国際舞台で前回顔を合わせた昨年9月、中国オープン(SUPER1000)の準決勝は、フルゲームを戦い競り負けた(17-21,21-15,16-21)。しかし今回は、第1、2ゲームともに一度も主導権を譲ることなく快勝。第1シードの中国チェン・チンチェン/ジア・イーファンを破り上がってきた高橋・松友に、まったく付け入るすきを与えなかった

決勝では、中国2番手リ・インフェイ/ドゥ・ユエを相手に、これまで果たせずにきたメジャータイトル獲得に挑む。今年110回目を迎えた全英オープンの長い歴史の中で、日本ペアが女子ダブルスのタイトルを獲ったのは、第61回(1971年)、第62回(72年)、第63回(73年)、第65回(75)年、第67回(77年)、第68回(78年)、第106回(2016年)の7回だけ

福島・廣田は今回が4度目の出場で、過去の成績は、◆17年:ベスト8◆18年:準優勝◆19年:ベスト4――となっている

Ayaka / Misaki missed the final after losing to their compatriot ~photo courtesy of Badminton England (BadmintonPhoto)

一方、敗れた高橋・松友はこの日、勢いに乗った福島・廣田を前に活路を見いだすことができなかった

リオデジャネイロ五輪金メダリストの2人は、全英オープンには2010年から連続11回出場。16年には、準々決勝、準決勝、決勝とシードの中国3ペアを続けて破り優勝を遂げた。ただその後は、◆17年:2回戦敗退◆18年:ベスト8◆19年:1回戦敗退――と芳しい結果が残せておらず、その中では、今回が最も良い成績となった

Yuta / Hiroyuki made the final for the first time as a pair ~photo courtesy of Badminton England (BadmintonPhoto)

男子ダブルス準決勝に臨んだ遠藤・渡辺は、長身から繰り出される角度のあるショットが武器のウラジミール・イワノフ/イワン・ソゾノフ(ロシア)の長所を抑え込むことに成功し、ストレート勝ちした。個々には全英決勝の舞台を既に複数回経験している2人だが、ペアとしては初めて。この種目、日本勢史上初のタイトル奪取を目指す

決勝の相手は第1シード、マルクス・フェルナルディ・ギデオン/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ(インドネシア)。これまでの対戦成績は5勝2敗と分がいいが、世界ランク、実力ともにナンバーワンのインドネシアペアが、昨年末のワールドツアファイナルで一次リーグ、決勝トーナメントと2連敗したことで、今シーズン、「遠藤・渡辺対策」を練ってきているのは確実。日本ペアの快挙達成には、そのさらに上をいくパフォーマンスが求められる

日本のシングルス陣で唯一勝ち残っていた奥原希望は、昨年と同じ、準決勝でチェン・ユーフェイ(中国)と対戦した。第1ゲーム、出だしから相手ペースとなり、着実に点数を重ねられて14-21で落とす。第2ゲームに入るとリズムをつかんだか、前半を11-6とリードして折り返す。しかし後半、じりじりと差を詰められ終盤に逆転(18-19)を許す。ここから何とか食らい付き、2度の相手マッチポイントを凌いで一度は追いついてみせた(21-21)が、抜け出すことはできず敗戦。昨年より点差は詰めたものの、結果としては同じストレート負けに終わった

Semifinalist Nozomi aiming higher ~photo courtesy of Badminton England (BadmintonPhoto)

ただ今大会では、1、2回戦を、世界ランク下位の相手にとりこぼしなく勝ち上がり、準々決勝で前回敗れていたシード選手、プサルラ・ヴェンカタ・シンドゥに勝利した。ここから先は、直近の対戦で敗れている今回ベスト4に入った3人、チェン・ユーフェイ、タイ・ツーイン、カロリナ・マリンをいかにして攻略するかが、さらに上へ向かうための課題となる

準決勝もうひと試合では東西の強豪2人、タイ・ツーイン(台湾)とカロリナ・マリン(スペイン)がぶつかった。オープニングゲームはマリンが21-19で競り勝つが、その後はタイ・ツーインが主導権を握り返して試合を進め、逆転勝ち。4年連族となる決勝進出を果たすと同時に、チェン・ユーフェイに敗れ準優勝に終わった昨年の雪辱を果たす機会を得た

男子シングルスの2試合も「東西対決」だったが、内容は対照的なものに。昼の部に行われたビクター・アクセルセン(デンマーク)とリー・ヅージア(マレーシア)の一戦は互いに譲らず、ファイナルゲームまでもつれる1時間10分を超える激闘の末、最後は西側(アクセルセン)が勝利した

一方、夜の部の最初に組まれたチョウ・ティエンチェン(台湾)対アナース・アントンセン(デンマーク)は、第1ゲーム途中、アントンセンが右足首を痛めるアクシデント。棄権を余儀なくされ、30分足らずで決着を見た

決勝は、アクセルセンの疲労回復具合が勝敗のカギを握る

混合ダブルスはともにフルゲームを戦う試合になったが、世界ランク上位の2ペアが順当勝ち。ノーシードながら自国開催の大会で躍進し、ここまで会場を盛り上げてきたマーカス・エリス/ローレン・スミス(イングランド)は、ベスト4で大会を終えた

準決勝の結果

【男子シングルス】

チョウ・ティエンチェン(台湾、第1シード)<17-14棄権>アナース・アントンセン(デンマーク、第5シード)

ビクター・アクセルセン(デンマーク、第2シード)<17-21,21-13,21-19>リー・ヅージア(マレーシア)

【女子シングルス】

チェン・ユーフェイ(中国、第1シード)<21-14,23-21>奥原希望(第4シード)

タイ・ツーイン(台湾、第2シード)<19-21,21-13,21-11>カロリナ・マリン(スペイン、第8シード)

【男子ダブルス】

マルクス・フェルナルディ・ギデオン/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ(インドネシア、第1シード)<21-18,21-13>リー・ヤン/ワン・チリン(台湾、第7シード)

遠藤大由・渡辺勇大(第6シード)<21-16,21-15>ウラジミール・イワノフ/イワン・ソゾノフ(ロシア)

【女子ダブルス】

福島由紀・廣田彩花(第3シード)<21-12,21-12>高橋礼華・松友美佐紀(第7シード)

シン・スンチャン/イ・ソヒ(韓国、第4シード)<17-21,17-21>リ・インフェイ/ドゥ・ユエ(中国、第6シード)

【混合ダブルス】

デチャポン・プアバラヌクロー/サプシリー・テラッタナチャイ(タイ、第3シード)<21-18,17-21,21-19>ソ・スンジェ/チェ・ユジョン(韓国、第6シード)

プラビーン・ジョーダン/メラティ・ダエバ・オクタビアンティ(インドネシア、第5シード)<21-15,21-23,21-11>マーカス・エリス/ローレン・スミス(イングランド)

決勝の対戦カード

【男子シングルス】チョウ・ティエンチェン(台湾、第1シード)対ビクター・アクセルセン(デンマーク、第2シード)

【女子シングルス】チェン・ユーフェイ(中国、第1シード)対タイ・ツーイン(台湾、第2シード)

【男子ダブルス】マルクス・フェルナルディ・ギデオン/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ(インドネシア、第1シード)対遠藤大由・渡辺勇大(第6シード)

【女子ダブルス】福島由紀・廣田彩花(第3シード)対リ・インフェイ/ドゥ・ユエ(中国、第6シード)

【混合ダブルス】デチャポン・プアバラヌクロー/サプシリー・テラッタナチャイ(タイ、第3シード)対プラビーン・ジョーダン/メラティ・ダエバ・オクタビアンティ(インドネシア、第5シード)

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