中国・福州オープン(SUPER750)準々決勝、日本からベスト8に残った選手10人は、多くが過去の対戦成績で大きく勝ち越している相手とはいえ、すべて勝ち、そろってベスト4に入った

男子シングルス世界チャンピオン(2018、19年)の桃田賢斗は、前世界チャンピオン(17年)のビクター・アクセルセン(デンマーク)に第2ゲームを奪われたが、ファイナルゲームに入るときっちり立て直して勝利。通算対戦成績を13勝1敗とした
アクセルセンは試合後、自らのパフォーマンスに一定の評価を与えながらも、「現時点では彼の方が上」と桃田の強さを率直に認めた。その上で、差を縮められるようさらに精進を続ける姿勢を示した
女子シングルスは、現世界ランク1位の奥原希望が、過去7勝1敗の中国2番手ホー・ビンジャオを寄せ付けずにストレート勝ち。前世界1位タイ・ツーイン(台湾)の待つ、準決勝に進んだ
男子ダブルス園田啓悟・嘉村健士の相手は、これまで2戦して負けなしのクリス・ラングリッジ/マーカス・エリス(イングランド)。今シーズンは初対戦だったが問題にせず、快勝した
女子ダブルスはまず、第2シードの福島由紀・廣田彩花が過去4度の対戦で1ゲームも落としたことがないマレーシアペア、リー・メンイーン/チョウ・メイクアンを難なく退けた。次に登場した第1シードの永原和可那・松本麻佑も、3戦負けなしの中国3番手ツェン・ユー/リ・ウェンメイから第1ゲームを先取。第2ゲームも前半10-4とリードし、ストレート勝ちで続くかにみえた。しかし終盤もたつき、逆転を許してしまう。それでもファイナルゲームはしっかり勝ち抜けた
この日、日本勢で唯一、一度も勝ったことがない相手に挑んだのは、混合ダブルスの渡辺勇大・東野有紗。過去2戦2敗。その上、先のヨーロッパ遠征でデンマークオープン、フレンチオープン(ともにSUPER750)と2大会連速優勝を遂げ調子が上向いているプラビーン・ジョーダン/メラティ・ダエバ・オクタビアンティ(インドネシア)で、厳しい戦いが予想された。ただ、いざふたをあけてみると、一度もリードを許さずオープニングゲームを奪取。第2ゲームは後半、2点ビハインド(15-17)から5連続得点を決め逆転、そのまま初勝利を挙げた
日本選手以外では、男子ダブルスで、第2シードのヘンドラ・セティアワン/モハンマド・アーサン(インドネシア)が、前日、ファイナルゲーム30-29の大熱戦を勝ち抜いた疲れも影響してか、敗れた。勝ったアーロン・チア/ソー・ウーイイク(マレーシア)は準決勝で、園田・嘉村と対戦する
また前日、遠藤大由・渡辺勇大を2大会続けて破ったシラグ・シェッティ/サトウィクサイラジ・ランキレディ(インド)が、第3シードのリュウ・ユーチェン/リ・ジュンフェイ(中国)にも、8月のタイオープン(SUPER500)決勝に続いて連勝。「SUPER750」2大会連続の決勝進出をかけ、未だ勝ったことのない第1シード、マルクス・フェルナルディ・ギデオン/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ(インドネシア)に挑む
男子シングルスでは、ルー・グアンズが敗れ、ホスト国の選手は誰もいなくなった。この種目で中国勢がベスト4入りを逃すのは、前身のチャイナマスターズ(2005~17年)時代を含め、大会史上初
準々決勝の結果
【男子シングルス】
桃田賢斗(第1シード)<21-18,12-21,21-16>(デンマーク、第7シード)ビクター・アクセルセン
(香港)<21-13,14-21,20-22>ラスムス・ゲムケ(デンマーク)ウン・カロン
アナース・アントンセン(デンマーク、第4シード)<21-16,21-11>(インドネシア、第6シード)ジョナタン・クリスティ
チョウ・ティエンチェン(台湾、第2シード)<21-17,21-18>(中国)ルー・グアンズ
【女子シングルス】
タイ・ツーイン(台湾、第1シード)<221-15,11-21,21-13>(韓国)キム・ガウン
奥原希望(第4シード)<21-12,21-11>(中国、第7シード)ホー・ビンジャオ
チェン・ユーフェイ(中国、第3シード)<21-15,21-13>(タイ、第5シード)ラッチャノク・インタノン
ミッシェル・リ(カナダ)<21-16,23-21>(タイ)ブサナン・ウンバンルンパン
【男子ダブルス】
マルクス・フェルナルディ・ギデオン/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ(インドネシア、第1シード)<21-14,21-19>(ドイツ)マーク・ラムスフス/マルビン・シーデル
(中国、第3シード)<19-21,15-21>シラグ・シェッティ/サトウィクサイラジ・ランキレディ(インド)リュウ・ユーチェン/リ・ジュンフェイ
園田啓悟・嘉村健士(第4シード)<21-10,21-13>(イングランド)クリス・ラングリッジ/マーカス・エリス
(インドネシア、第2シード)<13-21,20-22>アーロン・チア/ソー・ウーイイク(マレーシア)ヘンドラ・セティアワン/モハンマド・アーサン
【女子ダブルス】
永原和可那・松本麻佑(第1シード)<21-14,23-25,21-15>(中国)ツェン・ユー/リ・ウェンメイ
シン・スンチャン/イ・ソヒ(韓国、第5シード)<21-14,21-16>(ブルガリア)ステファニ・ストエバ/ガブリエラ・ストエバ
チェン・チンチェン/ジア・イーファン(中国、第3シード)<21-18,21-15>(韓国、第8シード)キム・ソヨン/コン・ヒヨン
福島由紀・廣田彩花(第2シード)<21-15,21-14>(マレーシア)リー・メンイーン/チョウ・メイクアン
【混合ダブルス】
ツェン・シウェイ/ホワン・ヤチオン(中国、第1シード)<21-14,21-10>(韓国、第5シード)ソ・スンジェ/チェ・ユジョン
(タイ、第3シード)<13-21,18-21>ゴー・スーンフアト/シェボン・ジェミー・ライ(マレーシア)デチャポン・プアバラヌクロー/サプシリー・テラッタナチャイ
渡辺勇大・東野有紗(第4シード)<21-15,21-18>(インドネシア、第7シード)プラビーン・ジョーダン/メラティ・ダエバ・オクタビアンティ
ワン・イーリュ/ホワン・ドンピン(中国、第2シード)<18-21,21-13,24-22>(マレーシア、第6シード)チャン・ペンスーン/ゴー・リュウイン
準決勝の対戦カード
【男子シングルス】
桃田賢斗(第1シード)対ラスムス・ゲムケ(デンマーク)
チョウ・ティエンチェン(台湾、第2シード)対アナース・アントンセン(デンマーク、第4シード)
【女子シングルス】
タイ・ツーイン(台湾、第1シード)対奥原希望(第4シード)
チェン・ユーフェイ(中国、第3シード)対ミッシェル・リ(カナダ)
【男子ダブルス】
マルクス・フェルナルディ・ギデオン/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ(インドネシア、第1シード)対シラグ・シェッティ/サトウィクサイラジ・ランキレディ(インド)
園田啓悟・嘉村健士(第4シード)対アーロン・チア/ソー・ウーイイク(マレーシア)
【女子ダブルス】
永原和可那・松本麻佑(第1シード)対シン・スンチャン/イ・ソヒ(韓国、第5シード)
福島由紀・廣田彩花(第2シード)対チェン・チンチェン/ジア・イーファン(中国、第3シード)
【混合ダブルス】
ツェン・シウェイ/ホワン・ヤチオン(中国、第1シード)対ゴー・スーンフアト/シェボン・ジェミー・ライ(マレーシア)
ワン・イーリュ/ホワン・ドンピン(中国、第2シード)対渡辺勇大・東野有紗(第4シード)