韓国オープン(SUPER500)は例年と異なり、仁川空港そばの会場「スカイドーム」で24日に開幕。26日までに各種目2回戦を終え、日本勢は、中国オープン優勝の桃田賢斗を筆頭に前週から連戦のA代表10人と、今週から合流のB代表4人がベスト8に残った

7月ジャパンオープン、8月世界選手権、9月中国オープンと、出場3大会連続優勝中のエース、桃田賢斗は初戦、予選から勝ち上がってきた現世界ジュニアチャンピオン、18歳クンラウット・ウィティサン(タイ)の挑戦を初めて受けた
試合は、2012年に世界ジュニアを制して6年後、世界チャンピオンとなった25歳の「先輩」が圧倒した。ただ敗れた7つ年下の「後輩」も、目指す数年後の自分の姿を重ね合わせることができる現世界トップと実戦で羽根を打ち合う貴重な機会を得た。ウィティサンは来月、ロシア・カザンで、所属クラブの同じラッチャノク・インタノン以外達成したことがない、男子では史上初の世界ジュニア3連覇に挑む
桃田は2回戦でも同じく予選勝ち上がり、韓国5番手の26歳キム・ドンフンを難なく退け、この種目、日本勢で唯一、準々決勝に進んだ。常山幹太は1回戦負け、西本拳太は2回戦負け

女子シングルスでは、前週、中国オープンでそろって初戦で姿を消したシード2人のうち、山口茜がフィトリアニ(インドネシア)との1回戦、第1ゲーム前半を11-10で終えた後、ヒザの不調を理由に棄権。インドネシアオープン(SUPER1000)、ジャパンオープン(SUPER750)と7月2週連続優勝の後、3大会続けて初戦敗退という結果に終わった。次戦、デンマークオープン(SUPER750)以降の復調を期す

奥原希望は、1,2回戦ともに韓国選手にストレート勝ち。とりわけ2回戦では、自国開催の大会で2度の優勝実績をもつエース、ソン・ジヒョンを破り、前週から好調を持続する山口、奥原に次ぐ3番手高橋沙也加とともにベスト8入りした。大堀彩は2回戦負け
男子ダブルスは、1回戦で小林優吾・保木卓朗と金子祐樹・井上拓斗、2回戦で遠藤大由・渡辺勇大が敗れ、勝ち残りは、エースペアの園田啓悟・嘉村健士のみとなった

女子ダブルスは、初戦こそ日本の5ペア揃って突破したものの、2回戦で第1シードの永原和可那・松本麻佑が2週連続でチャン・イエナ/キム・ヘリン(韓国)に、第3シードの福島由紀・廣田彩花がB代表の志田千陽・松山奈未にそれぞれ敗れ、早々に姿を消した。一方、もうひとつのB代表櫻本絢子・髙畑祐紀子は、第5シードのグレイシア・ポリー/アプリヤニ・ラハユ(インドネシア)から初勝利を挙げ、志田・松山とともにノーシードからベスト8に食い込んだ。第2シードの高橋礼華・松友美佐紀も勝ち上がった
混合ダブルスでは日本1番手、第3シードの渡辺勇大・東野有紗と3番手の金子祐樹・松友美佐紀が前週に続いてベスト8入り。中国オープンで果たせなかった準決勝進出を目指し、ぞれぞれ第6シードのソ・スンジェ/チェ・ユジョン(韓国)、第4シードのデチャポン・プアバラヌクロー/サプシリー・テラッタナチャイ(タイ)に挑む
外国勢は、中国オープン女子シングルス優勝のカロリナ・マリン(スペイン)と同男子ダブルス準優勝のヘンドラ・セティアワン/モハンマド・アーサン(インドネシア)、ほかに男子シングルスのシー・ユーチ(中国)、スリカンス・キダンビ(インド)ら主力が出場を取りやめた
さらに1回戦途中、混合ダブルス準優勝のワン・イーリュ/ホワン・ドンピン(中国)が第1ゲーム開始間もない場面(1-3)で棄権。世界選手権銅メダルのバーミディパティ・サイ・プラニース(インド)、リ・シュエリ(中国)、サイナ・ネワル(インド)も1回戦を最後まで戦わず、今大会を去った
また初戦敗退となったのは、プサルラ・ヴェンカタ・シンドゥ(インド)、チェン・ロン、リン・ダン(ともに中国)、イ・ヨンデ/キム・ギジョン(韓国)ら。2回戦でも、アンソニー・シニスカ・ギンティン(インドネシア)、ビクター・アクセルセン(デンマーク)ら強豪が次々と姿を消している
日本選手1回戦の結果
【男子シングルス】
桃田賢斗(第1シード)<21-17,21-13>(タイ※予選勝ち上がり)クンラウット・ウィティサン
西本拳太<17-21,21-15,21-15>(香港)ウン・カロン
<18-21,21-15,17-21>ワン・ツーウェイ(台湾)常山幹太
【女子シングルス】
(第1シード)<11–10棄権>フィトリアニ(インドネシア)山口茜
奥原希望(第4シード)<21-9,21-14>(韓国※予選勝ち上がり)シム・ユジン
高橋沙也加<21-15,11-3棄権>(中国)リ・シュエリ
大堀彩<21-17,21-9>(韓国※予選勝ち上がり)チョン・ジュイ
【男子ダブルス】
園田啓悟・嘉村健士(第4シード)<21-19,18-21,21-18>(インド)シラグ・シェッティ/サトウィクサイラジ・ランキレディ
遠藤大由・渡辺勇大(第5シード)<21-11,17-21,21-13>金子祐樹・井上拓斗
アナース・スカールプ・ラスムセン/キム・アストルプ・ソレンセン(デンマーク、第8シード)<21-15,21-18>小林優吾・保木卓朗
【女子ダブルス】
永原和可那・松本麻佑(第1シード)<21-12,21-10>(タイ)パタイマス・ムエンウォン/チャヤ二ト・チャラドチャラム
高橋礼華・松友美佐紀(第2シード)<21-9,21-15>(香港※予選勝ち上がり)ユン・シンイン/ウン・ツーヤウ
福島由紀・廣田彩花(第3シード)<21-6棄権>(韓国※予選勝ち上がり)キム・ミンジ/チョン・ナウン
志田千陽・松山奈未<21-17,21-17>(ロシア)エカテリア・ボロトワ/アリーナ・ダブレトワ
櫻本絢子・髙畑祐紀子<21-13,21-8>(カナダ※予選勝ち上がり)ジョセフィン・ウー/キャサリン・チョイ
【混合ダブルス】
渡辺勇大・東野有紗(第3シード)<21-14,21-12>(香港※予選繰り上がり)チャン・タクチン/ウン・ウィンユン
<14-21,12-21>金子祐樹・松友美佐紀保木卓朗・永原和可那
ロビン・タベリング/セリーナ・ピーク(オランダ)<21-13,21-14>権藤公平・栗原文音
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日本選手2回戦の結果
【男子シングルス】
桃田賢斗(第1シード)<21-12,21-9>(韓国※予選勝ち上がり)キム・ドンフン
チョウ・ティエンチェン(台湾、第2シード)<21-10,̻16-21,21-14>西本拳太
【女子シングルス】
奥原希望(第4シード)<21-13,21-18>(韓国)ソン・ジヒョン
高橋沙也加<21-16,21-7>(インドネシア)フィトリアニ
ラッチャノク・インタノン(タイ、第6シード)<21-4,21-13>大堀彩
【男子ダブルス】
園田啓悟・嘉村健士(第4シード)<21-19,21-12>(中国)タン・チアン/ホー・ジティン
(第5シード)<13-21,19-21>リュウ・チェン/ホワン・カイシアン(中国※予選勝ち上がり)遠藤大由・渡辺勇大
【女子ダブルス】
(第1シード)<16-21,21-17,14-21>チャン・イエナ/キム・ヘリン(韓国)永原和可那・松本麻佑
高橋礼華・松友美佐紀(第2シード)<21-10,21-18>(タイ)サプシリー・テラッタナチャイ/プティッタ・スパジラクン
(第3シード)<18-21,20-22>志田千陽・松山奈未福島由紀・廣田彩花
(インドネシア、第5シード)<19-21,17-21>櫻本絢子・髙畑祐紀子グレイシア・ポリー/アプリヤニ・ラハユ
【混合ダブルス】
渡辺勇大・東野有紗(第3シード)<21-7,21-9>(中国)ルー・カイ/チェン・ルー
(タイ)<17-21,12-21>金子祐樹・松友美佐紀ニピトポン・プアンプアぺト/サビトリー・アミトラパイ
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準々決勝の対戦カード
【男子シングルス】
桃田賢斗(第1シード)対リー・ヅージア(マレーシア)
ヤン・ヨルゲンセン(デンマーク)対カシャップ・パルパリ(インド※予選繰り上がり)
ジョンタン・クリスティ(インドネシア、第4シード)対ワン・ツーウェイ(台湾)
チョウ・ティエンチェン(台湾、第2シード)対シェサル・ヒレン・ルスタビト(インドネシア)
【女子シングルス】
ラッチャノク・インタノン(タイ、第6シード)対高橋沙也加
タイ・ツーイン(台湾、第3シード)対グレゴリア・マリスカ・トゥンジュン(インドネシア)
奥原希望(第4シード)対ミッシェル・リ(カナダ)
チェン・ユーフェイ(中国、第2シード)対ホー・ビンジャオ(中国、第7シード)
【男子ダブルス】
マルクス・フェルナルディ・ギデオン/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ(インドネシア、第1シード)対ムハンマド・リアン・アルディアント/ファジャル・アルフィアン(インドネシア、第6シード)
リュウ・ユーチェン/リ・ジュンフェイ(中国、第2シード)対リュウ・チェン/ホワン・カイシアン(中国※予選勝ち上がり)
園田啓悟・嘉村健士(第4シード)対マシアス・ボー/マッズ・コンラド・ペターセン(デンマーク)
チェ・ソルギュ/ソ・スンジェ(韓国)対ヌル・イズディン/ゴー・ジーフェイ(マレーシア)
【女子ダブルス】
櫻本絢子・髙畑祐紀子対チャン・イエナ/キム・ヘリン(韓国)
チェン・チンチェン/ジア・イーファン(中国、第4シード)対キム・ソヨン/コン・ヒヨン(韓国、第8シード)
リ・インフェイ/ドゥ・ユエ(中国、第7シード)対志田千陽・松山奈未
高橋礼華・松友美佐紀(第2シード)対シン・スンチャン/イ・ソヒ(韓国、第6シード)
【混合ダブルス】
ツェン・シウェイ/ホワン・ヤチオン(中国、第1シード)対プラビーン・ジョーダン/メラティ・ダエバ・オクタビアンティ(インドネシア、第7シード)
渡辺勇大・東野有紗(第3シード)対ソ・スンジェ/チェ・ユジョン(韓国、第6シード)
デチャポン・プアバラヌクロー/サプシリー・テラッタナチャイ(タイ、第4シード)対金子祐樹・松友美佐紀
ホー・ジティン/ドゥ・ユエ(中国)対リノブ・リバルディ/ピサ・ハニントヤス・メントリ(インドネシア)