
パラバドミントン世界選手権が20~25日、スイス・バーゼルで開催され、車いす(WH1)女子シングルスの里見紗李奈が、日本選手団の中で唯一優勝し、世界チャンピオンの座に着いた
桃田賢斗と永原和可那・松本麻佑が2連覇を遂げたバドミントン世界選手権と同時開催になった今回、世界ランキングに基づき、日本からは総勢26人の選手が派遣された。このうち、25日の最終日まで残ったのは、里見と、立位上肢障害(SU5)女子シングルスの鈴木亜弥子の2人

まず先に決勝のコートに立ったディフェンディングチャンピオンである鈴木が、第1シードから2連覇を狙った。しかし、前回決勝で破った中国ヤン・チュウシア(第3/4シード)に今回は敗れ、準優勝に終わった。優勝したヤンは準々決勝で、2013年世界チャンピオンの豊田まみ子も破っている

続いて、車いす女子シングルスの里見が、日本勢最後の1人として登場。相手はタイのスジラト・プーカム。前回の銅メダリストで、今回は女子ダブルスでも準優勝した強豪だが、ストレートで勝って、初出場で世界の頂点に立った
日本選手が残った決勝の結果
【車いす女子シングルス】
スジラト・プーカム(タイ、第3/4シード)<16-21,15-21>里見紗李奈(第5/6シード)
【立位上肢障害女子シングルス】
鈴木亜弥子(第1シード)<21-17,17-21,15-21>ヤン・チュウシア(中国、第3/4シード)
1998年にスタートしたパラバドミントン世界選手権の主催は当初、世界パラバドミントン連盟(PBWF)だったが、2011年、統合する形で世界バドミントン連盟(BWF)に移管された
日本国内では、日本バドミントン協会(NBA)と「日本障がい者バドミントン連盟(JPBF)」に分かれている
パラバドミントン世界選手権は現在、2年に1度(奇数年)の開催
BWF主催の2011年以降、決勝に進んだ日本選手
◆2011年グアテマラ・グアテマラシティ大会:【優勝】正垣源(上肢障害)、杉野明子(上肢障害)【準優勝】小原宏平(上肢障害)、山口裕子(上肢障害)、正垣源・小原宏平(上肢障害)、長島理・山見誠治(車いす)
◆2013年ドイツ・ドルトムント大会:【優勝】豊田まみ子(上肢障害)【準優勝】杉野明子(上肢障害)、末永敏明(下肢障害)、末永敏明・ 広井拓(下肢障害)
◆2015年イングランド・アイズベリー大会:【優勝】――【準優勝】豊田まみ子(上肢障害)
◆2017年韓国・ウルサン大会:【優勝】鈴木亜弥子(上肢障害)、杉野明子(上肢障害)/パラル・ダイスクバイ・パルマル(インド、下肢障害)【準優勝】――
◆2019年スイス・バーゼル大会:【優勝】里見紗李奈(車いす)【準優勝】鈴木亜弥子(上肢障害)