Kento survives tough opener against former champ in Singapore

シンガポールオープン(SUPER500)は10日までに各種目1回戦を終え、男子シングルス第1シードの桃田賢斗は、優勝経験者同士による初戦、苦戦を強いられながらも薄氷の勝利をつかみ、2回戦に進んだ

シンガポールでも注目度の高い桃田は、前日に行われた記者発表の席で、1回戦の相手、B.サイ・プラニース(インド)のうまさを認める発言をし、警戒感を示していた

2015年優勝の桃田と17年優勝プラニースによるタイトルホルダー同士の対戦は、第1ゲーム、桃田が主導権を握って進めるが、終盤逆転され落とす。それでも、徐々にリズムをつかみ第2ゲームを取り返すと、ファイナルゲームも中盤抜け出し19-13とリードを広げ、勝負ありと思えた。しかしここから点が取れなくなり5連続失点。ついには20-20で追いつかれてしまう。試合後に桃田自ら、「完全な負け試合だった」と認めた通り、流れは相手方にあったが、それでも何とか凌いで「勝ちを拾った」

桃田は試合直後、苦戦の要因について、「風のある中、消極的になってしまった。(技術のある選手と認める)相手に攻め込まれて、焦って、攻め急いで」と、悪循環に陥ったことを明かした。さらに、「会場のファンの方の応援が、普段ならプラスに働くところが、ネガティブにプレッシャーと感じてしまった」と精神面での課題も認めた。ドイツオープンと全英オープン時に比べ、マレーシアオープンとこの試合ではパフォーマンスが低下しているのでは、との指摘に対し、「欲しかった全英オープンのタイトルを獲れたことで、少し気が抜けていた」部分があった可能性も認め、その上で、2回戦では気持ちを切り替え、インドのプラノイ・ハシーナ・スニルクマールに対し、しっかり足を運んで戦うと意気込みを勝った

一方、混合ダブルス第2シードに入った渡辺勇大・東野有紗は、マレーシアオープンでストレート負けしたタン・キアンメン/ライ・ペイジンと2週連続で対戦した。世界ランクは下位ながら、いまだ勝てていない相手だが、第1ゲーム、15-15から連続得点で突き放し先制する

しかし前週勝っているマレーシアペアは第2ゲームを奪い返すと、ファイナルゲームも続けて取って逆転勝利。初めて対戦した2年前の男女混合団体戦スディルマン杯から、渡辺・東野に3連勝とした

渡辺・東野組は試合後、BadPaL に対し、「ライ・ペイジンに球を上で取られた」(東野)。「連敗したのは実力が足りない。作戦が必要」(渡辺)と述べた。五輪レース前最後の大会となる次のアジア選手権に向けては、東野選手がサービス周りの強化に取り組む構えを見せた。渡辺選手は、五輪レースに入る実感が「まだない」とし、いつも通りを強調した

これら以外は、日本の上位陣は安泰。男女ダブルスは出場した9ペアすべて2回戦に進んだ

このうち、前週マレーシアオープンで日曜日(7日)に決勝を戦った園田啓悟・嘉村健士は、大会初日、移動日の翌日となる火曜日(9日)に試合が組まれ、疲労具合が懸念された

しかし、台湾の実質的な最上位に位置するリャオ・ミンチュン/スー・チンヘンにストレート勝ち。嘉村選手は試合後、疲れが残っていたことを率直に認めつつ、この試合では、「相手を見ながら冷静に交わしてプレーできた」と話し、課題にしていた、決勝進出の翌週の大会でのパフォーマンスで、「力をセーブする」術を実践し勝ちにつなげた

また、3月のアジア混合団体選手権より調子を上げてきている小林優吾・保木卓朗は、いい意味で力の抜けたプレーを持続し、初戦突破。金子祐樹・井上拓斗も、日本の男子ダブルスコーチに着任して2大会となるタン・キムハー氏の具体的なアドバイスを受け、大阪インターナショナルチャレンジ優勝の元世界チャンピオン、コ・ソンヒョン/シン・ベクチョル(韓国)をストレートで破った

女子ダブルスは、出場を回避した米元小春・田中志穂を除く、いずれもシードの5ペアがそろってストレート勝ち。日本バドミントン協会が定める独自規定により、「SUPER500」以上の上位大会への出場が制限されるB代表2ペア、櫻本絢子・髙畑祐紀子志田千陽・松山奈未は、世界のトップペアと対戦できる貴重なこの機会をフル活用すべく、1つでも多く勝ち上がりたい意向を示した

なお、上位大会が3週続くスケジュールの関係もあって、日本を含む各国・地域のトップが出場しなかった昨年は、この2ペアによる決勝となり、櫻本・髙畑がSUPER500初優勝を飾った

シングルス陣の初戦突破は、男子が桃田のほか西本拳太、女子が奥原希望山口茜と、それぞれ上位2人ずつ。このうち奥原、山口両選手に個別に、例年、多くの選手が苦しめられる会場の風について尋ねると、センターコートで試合をした奥原選手は、「(昨年は出場していないため)2年前までは一定方向に強く吹く風というイメージだったが、きょうはその時々で違った」と、予測困難な風だったと説明した。一方、会場の端に位置する第4コートに入った山口選手は、「前週のマレーシアに比べてそんなに難しくない」との認識を示した

一方、このところ調子を上げ、世界ランクで先をいく西本にぴったり迫ってきた常山幹太、ディフェンディングチャンピオンの高橋沙也加、1回戦から山口との同国対決となった大堀彩の3人は、ここで姿を消した

混合ダブルスは、金子祐樹・松友美佐紀権藤公平・栗原文音が、いずれも開催国シンガポールのペアを退け2回戦へ進んだ。とりわけ権藤・栗原にとっては、相手棄権による全英オープン1回戦を除けば、今シーズンの実質的な初勝利。世界における現在の立ち位置をどうとらえているか聞くと、「トップ選手とのレベルの差を実感している」(栗原)と率直に認めた。今、何が必要かと問うと、「上の人と数多く試合をやること」(権藤)と答えた

 

日本選手以外では、マレーシアオープンで復活優勝を遂げたリン・ダン(中国)が、ビクターアクセルセン(デンマーク)とぶつかる好カードがあった。しかし、第1ゲーム終盤、リン・ダン突然の棄権であっけなく幕を閉じた

リン・ダンは試合直後、取材に応じ、左ももがつるのを感じ、五輪レース前のこの時期に重大なケガを回避したい意向、と棄権の理由を語った。その一方で、個人的な意見と断った上で、(実力者2人が対峙する)この試合は、第4コートでなく第1コートで実施すべきだった、と述べ、直接的には言及しなかったものの、微妙なラインジャッジへのチャレンジができない状況に不満を示唆した

リン・ダンは2011年のシンガポールオープンで、同じ中国のチェン・ジンとの決勝を棄権し、ファンの前で説明を行ったが、その際、大ブーイングを浴びた苦い過去がある<https://badpal.net/2011/06/19/lindans-walkover-make-singaporean-crowd-unhappy/

 

日本選手1回戦の結果

【男子シングルス】

桃田賢斗(第1シード)<19-21,21-14,22-20>B.サイ・プラニース(インド)

西本拳太<19-21,21-18,22-20>ダレン・リュー(マレーシア)

常山幹太<21-19,18-21,13-21>ハンス・クリスチャン・ビッティングス(デンマーク)

【女子シングルス】

奥原希望(第2シード)<21-13,21-9>エフゲニヤ・コセツカヤ(ロシア)

山口茜(第3シード)<19-21,21-14,21-13>大堀彩

高橋沙也加(第8シード)<13-21,16-21>リ・シュエリ(中国)

【男子ダブルス】

園田啓吾・嘉村健士(第3シード)<21-15,21-15>リャオ・ミンチュン/スー・チンヘン(台湾)

遠藤大由・渡辺勇大(第5シード)<棄権>マニーポン・ジョンジット/ボディン・イサラ(タイ)

金子祐樹・井上拓斗<21-17,21-15>コ・ソンヒョン/シン・ベクチョル(韓国)

小林優吾・保木卓朗<21-18,21-16>ヤン・ポハン/ルー・チンハオ(台湾)

【女子シングルス】

福島由紀・廣田彩花(第1シード)<21-7,21-17>ピア・ゼバディア・ベルナデト/アンギア・シッタ・アワンダ(インドネシア)

高橋礼華・松友美佐紀(第2シード)<21-15,21-19>デラ・デスティアラ・ハリス/タニアオクタビアニ・クスマ(インドネシア※予選勝ち上がり)

永原和可那・松本麻佑(第3シード)<21-6,21-5>サニチャ・チュンニバンナカーン/ナッチパパ・チャトゥポーンカーンチャナ(タイ※予選繰り上がり)

櫻本絢子・髙畑祐紀子(第6シード)<21-18,21-15>シュー・ヤ/チェン・ルー(中国)

志田千陽・松山奈未(第7シード)<21-15,21-15>パタイマス・ムエンウォン/チャヤ二ト・チャラドチャラム(タイ)

【混合ダブルス】

渡辺勇大・東野有紗(第2シード)<21-16,18-21,15-21>タン・キアンメン/ライ・ペイジン(マレーシア)

ツェン・シウェイ/ホワン・ヤチオン(中国、第1シード)<21-18,21-9>保木卓朗・永原和可那

金子祐樹・松友美佐紀<21-17,23-21>ダニー・バワ・クリスナンタ/タン・ウェイハン(シンガポール)

権藤公平・栗原文音<17-21,21-14,21-12>クェック・アンディ・ジュンリャン/プトリ・サリ・デウィシトラ(シンガポール)

 

日本選手2回戦の対戦カード

【男子シングルス】

桃田賢斗(第1シード)対プラノイ・ハシーナ・スニルクマール(インド)

アンソニー・シニスカ・ギンティン(インドネシア、第7シード)対西本拳太

【女子シングルス】

奥原希望(第2シード)対ブサナン・ウンバンルンパン(タイ)

山口茜(第3シード)対チュア・フイツェン・グレース(シンガポール※予選勝ち上がり)

【男子ダブルス】

園田啓吾・嘉村健士(第3シード)対金子祐樹・井上拓斗

遠藤大由・渡辺勇大(第5シード)対小林優吾・保木卓朗

【女子シングルス】

福島由紀・廣田彩花(第1シード)対キッティパク・ダブトゥク/パチャラプン・チョチュウォン(タイ)

高橋礼華・松友美佐紀(第2シード)対コン・ヒヨン/キム・ヘジョン(韓国)

永原和可那・松本麻佑(第3シード)対ジャウザ・ファディラ・スギアルト/ユルフィラ・バルカ(インドネシア)

櫻本絢子・髙畑祐紀子(第6シード)対グローニャ・サマービル/セトヤナ・マパサ(オーストラリア)

志田千陽・松山奈未(第7シード)対サンジャナ・サントシュ/プージャ・ダンドゥ(インド)

【混合ダブルス】

ゴー・スーンフアト/シェボン・ジェミー・ライ (マレーシア、第6シード)対金子祐樹・松友美佐紀

タン・キアンメン/ライ・ペイジン(マレーシア)対権藤公平・栗原文音

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