中国・福州オープン(SUPER750)準々決勝、メジャータイトルを手にしているシングルス2人、ダブルス3ペアで、日本勢は男子ダブルスを除く4種目のベスト4に残った
いずれもストレート勝ちで準決勝に進んだのは、五輪金メダリストの高橋礼華・松友美佐紀、世界選手権を制した奥原希望、桃田賢斗、永原和可那・松本麻佑、それに全英オープン覇者の渡辺勇大・東野有紗の計8人。高橋沙也加は奥原との同国対決に敗れた

混合ダブルスの渡辺・東野の相手は、9月の韓国オープンに続いて2度目の対戦となった韓国キム・ウォンホ(19)/ペク・ハナ(18)。1、2回戦と中国ペアを連破し勢いに乗る10代ペアに第1ゲーム前半をリードされるが、後半逆転し21-19で競り勝つ。第2ゲームは主導権を奪い、先にマッチポイント(20-17)を握る。ここから粘られ、逆に3つのゲームポイントを与えてしまうが、フィナルゲームに持ち込ませることなく、すべて凌いで最後は26-24で振り切った
渡辺・東野はこれで、「SUPER750」全5大会のうち、デンマークを除く4大会(マレーシア、日本、フランス、中国)でベスト4入り。確実に安定感を増している
日本勢以外でも、◆リオデジャネイロ五輪金メダル:チェン・ロン(中国)、カロリナ・マリン(スペイン)◆世界選手権覇者:ツァン・ナン/リュウ・チェン(中国)、ヘンドラ・セティアワン/モハンマド・アーサン(インドネシア)、ツェン・シウェイ/ホワン・ヤチオン(中国)◆全英タイトルホルダー:マルクス・フェルナルディ・ギデオン/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ(インドネシア)、シー・ユーチ(中国)――といった顔ぶれが、準決勝進出者に並んだ

一方、チェン・ロン、カロリナ・マリンと並んで、五輪(1回:2016年)、世界選手権(2回:2013、17年)、全英オープン(3回:2012~14年)の3つを制している混合ダブルスのタントウィ・アーマド/リリアナ・ナッチルはここで敗退。ナッチルが、自身のスポンサーである李寧(リニン)がつく今大会で一線を引く意向を示していたことから、これが8年間歩んできたインドネシアペアの最後となる見込み。アーマドは、別のパートナーと組んで次週、香港オープン(SUPER500)に出場の予定
インドネシアバドミントン協会(PBSI)の関係者は、来年1月に自国で開催されるインドネシアマスターズ(SUPER500)で、バドミントン界に多大な貢献をしてきた功労者ナッチルのために、地元ファンの前に立つ最後の「花道」を準備する可能性を示唆している。ただ、実際にこれが実現するかをはじめ、誰かと組んで試合に出場するのか、引退セレモニーが行われるのか、など、現時点では何も決まっていない
準々決勝の結果
【男子シングルス】
桃田賢斗(第1シード)<21-17,21-14>(韓国、第7シード)ソン・ワンホ
チェン・ロン(中国、第6シード)<21-18,21-16>(デンマーク)アナース・アントンセン
チョウ・ティエンチェン(台湾、第4シード)<21-14,21-14>(インド、第5シード)キダンビ・スリカンス
シー・ユーチ(中国、第2シード)<16-21,21-14,21-14>(インドネシア、第8シード)アンソニー・シニスカ・ギンティン
【女子シングルス】
奥原希望(第7シード)<21-4,21-10>高橋沙也加
(インド、第3シード)<17-21,21-17,15-21>ホー・ビンジャオ(中国、第8シード)プサルラ・ヴェンカタ・シンドゥ
チェン・ユーフェイ(中国、第4シード)<15-21,21-9,21-11>>(タイ、第6シード)ラッチャノク・インタノン
カロリナ・マリン(スペイン、第5シード)<21-11,21-13>(アメリカ)ツァン・ベイウェン
【男子ダブルス】
マルクス・フェルナルディ・ギデオン/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ(インドネシア、第1シード)<22-20,21-17>(デンマーク、第6シード)アナース・スカールプ・ラスムセン/キム・アストルプ・ソレンセン
ツァン・ナン/リュウ・チェン(中国、第3シード)<21-14,21-11>(台湾)リャオ・ミンチュン/スー・チンヘン
ヘンドラ・セティアワン/モハンマド・アーサン(インドネシア)<21-11,16-21,21-12>(インド)シラグ・シェッティ/サトウィクサイラジ・ランキレディ
(中国、第2シード)<15-21,21-14,19-21>タン・チアン/ホー・ジティン(中国)リュウ・ユーチェン/リ・ジュンフェイ
【女子ダブルス】
永原和可那・松本麻佑(第5シード)<21-15,21-19>(韓国)チャン・イエナ/チョン・ギョンウン
キム・ソヨン/チェ・ユジョン(韓国)<21-17,21-16>(韓国)キム・ヘリン/ペク・ハナ
(インドネシア、第4シード)<17-21,21-17,18-21>シン・スンチャン/イ・ソヒ(韓国、第7シード)グレイシア・ポリー/アプリヤニ・ラハユ
高橋礼華・松友美佐紀(第2シード)<21-13,21-15>(中国)ツェン・ユー/リ・ウェンメイ
【混合ダブルス】
ツェン・シウェイ/ホワン・ヤチオン(中国、第1シード)<21-10,19-21,21-11>(タイ)デチャポン・プアバラヌクロー/サプシリー・テラッタナチャイ
(インドネシア、第3シード)<18-21,19-21>ホー・ジティン/ドゥ・ユエ(中国)タントウィ・アーマド/リリアナ・ナッチル
渡辺勇大・東野有紗(第8シード)<21-19,26-24>(韓国)キム・ウォンホ/ペク・ハナ
ワン・イーリュ/ホワン・ドンピン(中国、第2シード)<18-21,21-16,21-14>(インドネシア)プラビーン・ジョーダン/メラティ・ダエバ・オクタビアンティ
準決勝の対戦カード
【男子シングルス】
桃田賢斗(第1シード)対チェン・ロン(中国、第6シード)
シー・ユーチ(中国、第2シード)対チョウ・ティエンチェン(台湾、第4シード)
【女子シングルス】
奥原希望(第7シード)対ホー・ビンジャオ(中国、第8シード)
チェン・ユーフェイ(中国、第4シード)対カロリナ・マリン(スペイン、第5シード)
【男子ダブルス】
マルクス・フェルナルディ・ギデオン/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ(インドネシア、第1シード)対ツァン・ナン/リュウ・チェン(中国、第3シード)
ヘンドラ・セティアワン/モハンマド・アーサン(インドネシア)対タン・チアン/ホー・ジティン(中国)
【女子ダブルス】
永原和可那・松本麻佑(第5シード)対キム・ソヨン/チェ・ユジョン(韓国)
高橋礼華・松友美佐紀(第2シード)対シン・スンチャン/イ・ソヒ(韓国、第7シード)
【混合ダブルス】
ツェン・シウェイ/ホワン・ヤチオン(中国、第1シード)対ホー・ジティン/ドゥ・ユエ(中国)
ワン・イーリュ/ホワン・ドンピン(中国、第2シード)対渡辺勇大・東野有紗(第8シード)